いるいないみらい
書名:いるいないみらい
著者:窪美澄
出版社:KADOKAWA
発行日:2019年6月28日
読了日:2019年7月15日
ページ数:224ページ
窪美澄さんの短編5集。
痛くて切なくもあたたかな物語。
特に女性の30代には響くものが
あるのではないかと思います。
全編通して、子供に纏わるエピソードです。
独身男子の私には想像でしかないけれど
やっぱり子供を産むというのは
色々な想いがあるのだろうと感じた。
欲しくてもできない人もいるだろうし
仕事や家庭や育った環境でなかなか
決心できない人もいる。
その人たちが幸せと思えば
どんな形でも良いのかなって思います。
独身でも夫婦二人でも子供がいる家族でも
それは当人たちが決める事だと思うから
他人がどうこう言うべきでないと
私は常日頃思っています。
大人はいつも見えないものを抱え
それを隠して生きているもの。
だから、軽々しく声をかけるのは
難しい時も多々あります。
一人として同じ人はいない。
だから、どんな生き方でも
認められるべきかなって思います。
📕1DKとメロンパン
夫の智宏と暮らす知佳(35歳)。
妹の佳奈に子供が産まれて
母からのプレッシャーが強くなる。
智宏からも欲しいと言われる。
でも、経済状態から踏み切れない佳奈。
📗無花果のレジデンス
波恵と陸生(34歳)。二人で妊活するも
子供が4ヶ月経ってもできない。
夫の精子の運動率が基準値より低い事がわかる。
📘私は子どもが大嫌い
独身OL茂⽃⼦(36歳)
実は茂⽃⼦は養子。
📙ほおずきを鳴らす
博嗣54歳。30歳で結婚、33歳で離婚。
生まれた子供、千夏を幼くして失い
公園で出会った一人の女性…。
📖金木犀のベランダ
繭⼦(43歳)と栄太郎。
夢だったパン屋さんを営み
メロンパンが人気である。
お客さんの子供や近所のご老人との出会い
そうした中で繭子の過去が明らかに。