存在
逃げた角度から
それを見つめる
メモリー
黒い穴から
黒い柱を通って
冷たい風が
下から上へ
吹き上がる
来るな
来るな
見なくていい
もうひとつ
黒い外側で
誰かが支えた
柱が
見えないままに──
ここまで来た理由
もう少しで
届く
超える
新しい世界が
待っている
黒い穴を塞いだ
それは
時間かもしれない
今日の快晴かもしれない
見えない柱は
たぶん
ひとつじゃない
何かをいろいろ
用意して
移り変わりを
見せてくれる
自分以外の
誰かが
自分以外の
何かが
この世界に存在する
それをきっと
忘れてしまわないように
ただの気分だとしても
何回も繰り返す
何回も
何回も──
じゃない角度から
それを見つめたら
それなりに
生きてきた
頑張ってきた
自分がいた──