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弱者の世渡り術 ~ランチェスター戦略からつくる選ばれる人材~

はい。

今回は、クローン病という難病だけでなく、ぼっちで、陰キャで、ゲーヲタで、コミュ障で、元ニート、中二病まで患ったイタイ最弱社労士の僕が贈る「弱者の世渡り術」です。



難病、障害がある人が「普通の人」と同じように生きていくのは容易なことではないと思います。



そこで、世の中を生きやすくするため、ちょっとした知恵をみんなと共有したいなと考えました。



「弱者の生存術」と言い換えてもいいかもしれません。



難病、ハンデ、不幸を抱える人が「普通の人」と同じように「普通の努力」をしては、何事も失敗することが多いように僕は思います。

もちろん、クローン病を抱え、障害者手帳の4級を持っている僕もそうです。


周りの人は一般論でのアドバイスしかしない。


その親切心が難病、ハンデ、不幸を持った自分に当てはまらなくて、ちょっとだけ苦しいことがありませんか?



僕は、そういったとき、そのアドバイスを聞き流します。



その代わり、普段から3つのことを意識した努力をするようにしています。



実は、この3つの意識。


たまたまTOKYO創業ステーションで受けたランチェスター戦略のセミナーの内容と同じでした。


ランチェスター戦略とは。

対象を戦力の勝る「強者」と戦力の劣る「弱者」に二分し、強者には強者の戦い方を、弱者には弱者の戦い方を指南した数学的モデルです。

イギリスの航空工学のエンジニアであるフレデリック・W・ランチェスター氏が航空機による空中戦の損害状況を研究したことをきっかけに誕生した戦略論。



偶然、僕はこのランチェスター戦略を知らず知らずのうちにずっと実践してきたみたいで。


僕が社会保険労務士になるまでの過程で、うまくいった世渡り術なんで、みんなと情報共有したいと思います。


それでは、僕がいつもしている「3つの意識」を紹介していきましょう。



1.オンリーワンを目指せ!


ランチェスター戦略において、弱者の戦い方の基本は「徹底した差別化」です。



大衆受けを狙わない



みんなに気に入られる必要はありません。

むしろ、嫌われるくらいでもいいかも。


自分のことは、わかる人にわかればいいのです。


人気取りをしようとすると、どうしても伝えたいことのメッセージは薄まってしまうもの。


「どうでもいい人」になってしまう危険性が出てきます。


「どうでもいい人」は、誰からも嫌われませんが、誰からも好かれはしません。



これは、あなたが属するコミュニティ(集団)の中で自分が無価値になることを意味します。



「どうでもいい人」は、弱者にとって、大きな痛手。



相手に選んでもらえないから。



例えば。


ビジネススキルに「3種の神器」というものがあります。


・英語力 TOEIC 600点以上。

・PCスキル ITパスポート。

・会計 簿記3級。


一般の人たちにとっては、これらのスキルの習得は就職を有利にするものです。


みんなと同じスキルを手にすることができます。



ですが。




僕は難病患者、障害がある人にこれらの資格を取得することを勧めません。



一般の人たちと同じ土俵で戦うことになるから。



ハンデがある人間が、ハンデのない人間と同条件でそのまま戦って勝てますか?




僕はムリだと思います。



当事者でない人は、ユニバーサルデザインだの、取りこぼしのない社会だの、耳障りが良いことしか言いません。

ハンデを体感でわからない上、自分が悪者になりたくないから、就職した後のことなんて人任せ。


もし、同じスキルを持った人たちが「健康」か「不健康」であれば、雇用する側は「健康」な人間を選びます。



みんなと同じスキルを得たところで、僕らのハンデは埋められない。


むしろ、みんなに比べて、「―50点」からのスタートになります。

不利ですよね?



そこで。



差別化」です。



みんなと同じ土俵に乗らないことが肝要です。




一般の人たちがやらないことを意識してみてください。


外国語だったら、英語よりもフランス語、ドイツ語、アラビア語など。

PCスキルであれば、ITパスポートより、アートなWEBデザイン、情報セキュリティなど。

専門知識であれば、会計より一歩踏み込んで、士業資格のような専門性の高いもの。他分野の国家資格。


他人がやらないことを取り組んでみてください



多少の不利な材料があっても、他人ができないことをできるのが自分だけだとなれば、おのずとあなたは周りから選ばれます。


これは決して高度の技術を身につけろとか、難関試験を狙っていけということではないんです。



「人と違う」特技を身につけろということ。



人間だれでも、3つの特徴を掛け合わせれば、個性は出てきます。


「 ○○ × ○○ × ○○ 」



僕であれば。


「クローン病(難病)× 社会保険労務士 × 感性(美意識)の高さ」


この地域でクローン病の社会保険労務士は、たぶん僕ひとりしかいません。


その上、アートが好きというか、ファッションセンスもちょっと独特なんで、見た目や使ってるアイテムなどで知識業の仕事をしているとは、まず他人から見られません。

チャラついてます。


でも、そのことで、いろんな人から声を掛けてもらえたり、自分を覚えてもらえるのは、すごくありがたくて。


僕自身、友達も少ないほうで、人としゃべるとか、人に話しかけるのがすごく苦手なんですが、相手から遊びに誘ってもらえたり、アドバイスをもらえるのは、とても感謝しています。


オンリーワン」になることで。


例え、なにか足りないところがあっても、周りから自分が選ばれるようになります。


「自分にしかできないこと」があれば、周囲はあなたを選ばざるを得ませんから


自分だけの強みを見つけることを意識してみてください。

自分の活躍するステージは自分で作り上げる。



2.ナンバーワンを狙え!


オンリーワンがみつかったら。



今度はぜひ、自分が属しているコミュニティ(集団)で自分の強みのNO.1を狙ってみてください。



会社みたいな大きな組織でなくても大丈夫。

学校のクラス、友達の輪、家族など、人が複数集まっていれば少人数でもOK。


法律の知識だったら1番、デザインセンスだったら1番、雑談の面白さだったら1番。


なんだっていい。



ナンバーワンを狙ってください



コミュニティ(集団)の中で自然と「あなたの役割」が定まっていきます


チームワークはみんなで同じ事をするんじゃない。


ひとりひとりが人と違う役割をするから、大きな目標に向かっていけます。


もし、同じ役割をする人が2人いたら、どちらかはいらないということに成りかねません。



チームワークは「分業」です。


誰が欠けても成立しない。


全員が自分の強みを生かして協力し、大きな価値を生み出せるようになります。


もし、チームワークの役割の中でNO.1になれたのなら。


あなたは必ずコミュニティ(集団)の中で欠くことのできない存在となるでしょう


仲間うちでの自己肯定感もきっと高めることになります。


どんな小さなことでも構わないんで、NO.1になれるものを探してみてください。



3.アナライズ ワンを徹底しろ!


データ分析は重要です。



1つのことを徹底して分析してみてください。



まずは自分の所属するコミュニティ(集団)をよく知ること。


5W1H」で考えてみるといいかもしれまん。


WHY」 なぜ、それをするのか?

WHEN」 いつ、必要とされるのか?

WHERE」 どんな場所(場面)で、自分が輝けるのか?

WHO」 誰に、自分の能力を提供するのか?

WHAT」 なにを、相手のためにするのか?

HOW」 どのようにして、実行するのか?


あなたの所属する組織の特徴を1つずつ解析していってください。


コミュニティ(集団)の長所も短所も見えてくるはずです。



一長一短が掴めれば、あなたの役割もおのずとわかってきます。


役割がわかれば、生き残るための作戦も立てられます。



集団の中で強者、リーダー格であれば。

広域戦が望ましいです。
その集団の中で自分の能力の弱点をなくしていく。
コミュニケーションを広く取れるようにしておく。

オールマイティな人材になっていくことで、有利になれます。



集団の中で弱者、サポート役であれば。

局地戦が望ましい。
能力の1つを集中して伸ばしてください。一点突破型です。
集団の中の需要を満たしていくことで存在価値が上がります。

エキスパートになっていくことで、有利となります。


このように、自分の所属するコミュニティ(集団)を分析できるようになれば、自分が有利に動き回れる戦略も立てられるようになります


さらに、「自分を知る」ことができれば、より縦横無尽に活躍することができるでしょう。

「自分を知る」ことについては、以前、障害受容をテーマに記述しました。

興味のある方はこのブログ最後のリンクをご参照ください。


1つのことを徹底的に分析することで、道は開けていくものです



ルーレットを回し続けろ!


・オンリーワンを目指せ!
・ナンバーワンを狙え!
・アナライズワンを徹底しろ!


僕が常日頃から意識しているのは、この3つの「1」です。


心理学者のダニエル・カーネマンらが提唱した行動経済学の理論に「プロスペクト理論」というものがあります。


「手に入れる」ことよりも「損をする」ことを回避しようとする心理効果
です。



具体的に言うと。


勝者は自分の地位や財産を守るために、新しい物事のチャレンジには防衛的になりやすい。

敗者は失うものがないので、大きな賭けに出やすい。


そりゃそうですよね。


負けたところでマイナスには、なりにくいんだから。



ですから。


不幸、ハンデがある人間の方が大きい賭けのリスクは小さいんです。



だから。



みんなにも失敗を恐れず、新しいことにチャレンジしてほしい



何も持っていないからこそ、がんばれることもあります。


「失うものが少ない」というのは、挑戦者にはメリットだ。


運命のルーレットは勝つまで回し続けていい。



昔、上司にゲーム感覚で仕事をするな、結果を出せばいいというものじゃないと叱られたことがあります。

職場で弱者が活躍すると、弱者に負けた人の居場所がなくなったり、劣等感を抱くとよく言ってました。


僕は今でもその言葉は間違っていると思っています。


弱者が弱者のままで施しを受けて、怯えていたり、泣いていればいいという考えは嫌いです。


退職の日、上司に「あなたのような考えの人は社会保険労務士になれない。社会はそんなに甘くない。」と言われたことは今でもハッキリ覚えています。



しかし。


僕のような浅慮な思考の人間でも、「社会保険労務士」になることができました。


試験に何回も落ちても、挑戦し続けたからです。


ルーレットは勝つまで回し続ければいい。




他人が「できない」と思っていても、あなたが「できる」可能性までは否定できない



どんな方法であれ、弱者が社会に羽ばたいていければ、それで良いと思います。


もし、僕の3つの「1」の意識が、みんなの生きやすさに役立つことがあれば、幸いです。


今回もブログを最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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