🐝みなしごハッシの大冒険:第9.10話「闘え弱虫野郎」昆虫社会から学ぶ、安全保障と食糧危機。未来の日本を予見した超大作

今作は、初の前・後編での二話構成
思わず期待値が上がります

物語はというと・・・

倒れている老カブトムシを、ハッチが助ける所から始まります
その老カブトムシは、元々は樹液の豊富な木に城を構え
息子である王、そして孫の王子。多くの昆虫達と共に利用をしていたのが
突然クワガタ達に攻め込まれ、王を殺され
カブトムシ達は追い出される事態に
ところが、孫であるカブトムシの王子は臆病者で自分勝手のまま
仲間からの信頼も全く無く困っている、と
そんな状況を聞き、ハッチが立ち上がり
王子に自信と勇気を与え、仲間からの信頼を得て
城を取り戻す為に行動を起こす

と、今回も無謀な争いに足を突っ込んでしまうハッチですが
前回同様、励まし方がとても上手くなっています

カブトムシの王子は、クワガタとの闘いの末
父であるカブトムシの王を亡くしているのですが
ハッチは自分の境遇を話す事で、王子からの共感を得る事になり
共に闘う事を誓います

ハッチはいろんな経験を得て、肉体的な強さも身に付けましたが
”弱い人(虫)を支える・励ます”　という
ハッチにしかできない、新たな特技を得て
そして、それを上手く伝える事ができれば、人(虫)助けが出来る
そこに ”気付き” 。自分の ”弱点” を ”強み” に変え
その事で、自分自身も強くなれる事が解ったんですよね
この短期間での成長、ミツバチは寿命が短いので当然かもしれません
それにしても、本当に素晴らしいアニメです

そして、これはちょっと無理矢理な感じなってしまいますが
今回の争いの発端
限られた食糧を確保する為の争いについて

昆虫に限らず、食糧問題はどの生物にも共通する問題で
食糧と、その元となるエネルギーの確保はいつの時代になっても解決できず
安全保障を考える上でも、”兵糧” は最重要課題です
いくら軍備を整えたとしても、最前線で闘う人間が飢えてしまっては意味がありませんし
守るべき国民もまた、飢えてしまっては ”何” を守っているのか
何の為に闘っているのかすら解らなくなってしまいます

第二次世界大戦の敗因の一つに、兵士の食糧問題がかなり大きかったと言われています
ある兵士は、米兵の軍事拠点を制圧した時
最前線の米兵が食べていた食糧を見て、日本軍との圧倒的な差を目の当たりにして
国力の差を改めて実感したという話しがあり
戦争が始まれば、尚の事食糧問題は深刻で
その為にも、平時にいかにして準備をしておくべきなのか
本来なら、カブトムシ達は外敵(クワガタ)の襲撃に備えておくべきで
※あくまで、アニメの中での対策
奪われたモノを取り返す行為は、守る時よりも労力が掛かるモノで
今のウクライナの状況が少し似ていますよね

争いやトラブル、災害というのは突然起こります
起こってしまう前に、どれだけ準備ができているのか
対策やシュミレーションがどれだけ整えられているのか
そこに掛かっている訳で

最近で言うと、日本人にとって無くてはならない ”お米”
かなり以前から、いろんな問題があり
それでもなお、安定供給がままならなず
”令和の米騒動”  なんて事態になってしまう

お米に関しては、かなりの部分で国が関与していて
相当額の補助金(税金)も投入され
気候問題がより深刻になり、ますます危機的状況になる事が解っていながら
過去の経験が全く生かされず、消費者は再び振り回さる

自分の実家は農家で、実家に居た時は自身で稲作をしていました
高校も農業高校で、授業でも稲作を経験し
同級生には農家も沢山居ます
だからこそ、食糧問題は他人事とは思えず
学生の時とは、また違った視点で農業を考える事になり
今は、食材を仕入れ、食事を提供する側としても
化学調味料や遺伝子組み換え食品、食品ロスについても
今まで以上にしっかり学ばないといけないと感じています

報道されている事全てが正しい訳では無く
スポンサーの関係で伝わらない情報も多く
いや、もしかしたら報道されない情報こそが
物凄く大切で、本来知るべき情報なのかもしれません

消費者は、何時まで経っても受け身のままではなく
常日頃から、積極的に様々な情報を得る行為をしていないとダメで
その行動の積み重ねが、イザという時に
どの情報が正しく、どの情報が怪しいのか
その見極めをする ”目” を養う事になる訳で
平時の行動こそが、緊急時に生かされると思います

たかがアニメ、されどアニメで
そこまで深読みする必要はありませんし
アニメ本来の、気軽さや楽しさが損なわれてはいけないので
ここまで重く考える事は、製作者の本意ではないとは思いますが
新たな視点のきっかけになってくれればと思います。

次回
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