安原美月

横浜の大学生 詩とか、文章とかを綴ります。 よろしく。

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マガジン

  • 詩凝りの勘定

    比較的散らかった言葉の並び

  • 日常的郷愁メドレー(歌詞まとめ)

    早いとこ曲をつけてあげたい

  • 人生体験記

    概ね事実

  • フィクション怠惰王

    一応創作の顔をしている作文

  • 東京考察厨

    東京の街々での散歩に関する雑感をまとめたエッセイシリーズ。ご意見・ご感想・ご要望お待ちしています。

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 文字とことばのテクスチャーを長々、往年の吸血鬼に献ずれば、僕の全身に張り巡らされてるってわかる。血液上に、A、B、О。愛してる。  静と動のテクスチャーを長々、きっと理不尽に感じている。細胞とそれから、心房も。地表からの距離で勘違い屋の脳みそだけが、勘違いを勘違いのまま言いふらして、上下を、左右を、分けている。  自殺とか、戦争とか、いいとか悪いとか、あるって思ってワケを探すのは。最も愚かな無知の無知だ。  最初から手のなかにあるといって、目が覚め次第つづきをやっていて、恥

    • 『シンクロ』

      いつもの砂利のみずたまり 油膜が張るのを、きたね、と思った 後ろから少し背の高いあなたが 虹色だ、おもしろいね、と俺に 声をかけた 今日俺は、迷った末にふるさとの海色シャツを着た そのころあなたは、都会の素敵な香りに包まれたかもしれない 今日俺は、イヤホンがぷつぷつ途切れて焦燥した そのころあなたは、子供の歓声に音楽を感じたかもしれない 今日俺は、上手に寝れなかったのが子供みたいで悔しい そのころあなたは、子供のようにぐっすり眠ったかもしれない きっと俺ほどは、重たく

      • [千のプランと]

        目が覚める 前途多難な俺は 千のプランとお前が 操り糸のように お前は気まぐれだから 時間は手厳しいから 千のプランは実を結ばず 千のプランは実を結ばず 頼りない予報通り 蝶が羽ばたくままに 日々のこと 全部丸めて俺は 千のプランとお前が 繋がる様を編む 夜が逃げる レム段階の時間は 千のプランでお前が 跨る夢を見る お前は気まぐれだから 寝覚めは忙しないから 千のプランは実を結ばず 千のプランは実を結ばず 祈りながら扉を俺は出るけれど 女神を降りて また昇ってし

        • [beginning]

          樹皮が剥がれて 新世代の声 天使のように噂話 同じ色のニット 短い君の叫びに 酔いしれていく 邦なんか 破れて久しい 短い春の続きに 委ねている やっと僕が始まる やっと僕が始まる せな泥だらけ 飾りの背骨 牝馬のようにしなやか けやき色の鮮やか 凍える蒙古の風 独りで果たして喜べるのか 寂れた蒙古の民 独りで果たして喜べるのか 聡い君の企みに 酔いしれている 邦なんか 破れて久しい 短い春の続きに なに、じきに見える やっと僕が始まる やっと僕が始まる 隅と思い込

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          [クラウン回顧]

          動け 動けよ 結びついては すぐにポイ捨て 死んでも輪廻を信ぜど 大層な 映像が 老女のアンタの言語は焦りに満ちていて 言い返してみろよ デモとか言って 汚い 色彩 感覚の肩を持つならば39 自尊依存は卵の割れ方一個 その調子 洋上に船 オリエントの杖まで離せないで 石の転がるまま 苔も知らないまま 今日とは惨状で オートの催淫性 記憶以外 忘らんないね もうこないからね 安らかに眠れ 天井で飛んで いつかは成功例 健康面 平行線 高みの見物客から急傾斜 小五の頃から

          [クラウン回顧]

          [秋に咲く]

          桜色のラトルアンドハム 晩秋に狂い咲く 轍が広かったなら 故郷の駅まで行けたのに 君の住む街 僕の好きな街 同じ駅から同じ街 同じなのはつまりは風で つまりは 昨日違う街になった 僕の好きな街 君の足取りを軽くなぞれば 歴史の陰りだって はじける 今日は瞳で香りを聴いて 風は甘くて 飴がこそばす 行けたのに 行かないのはなぜ? 君は強いな 僕はなんだか 大樹を嫌って 逃げたい気分  つまりは 誰かを追い出した 僕の好きな街 君の足取りを軽くなぞれば  歴史の陰りだって はじ

          [沈没歌]

          沈没の船上 不揃いな木目調 冷や水浴びて いのちが戻ってゆくよ 失楽に心臓 ハードランディング空母 夢見にこじれた 思慮の裏面相 穴を塞げずにいるよ 穴を塞げずにいるよ 穴を塞げずに 僕は 感情 メモ帳を破る しめりけ 貼りつけたら、間に合ったの? 天罰の構造 陰陽と繋いでる 冷や水浴びて 強がりの江戸っ子 並行に愛憎 コードレスなお説教 夢見を選んで ご都合のトレード 穴は塞がずにゆこう 穴は塞がずにゆこう 穴は塞がずに 僕の たましい、かなしみ、かえる 択一 貼りつけた

          [サワガニ]

          君の郷愁で 瞳が潤むとき 映ってる ぼやけてる いるのは誰 浜の景色は いつもと同じ にごった泡波と かぐわしい 風 溢れんばかりの 拍手を浴びて 足りなくて やがて 泣き出す 僕は代わりに 誰かの代わりに おめかしをしている 君が代わりに 浜に誘えば サワガニと遊んでいるよ 潮が引いて 誰かが消えたら 教えてくれないか そんな日は およそ 見えないけれど サワガニと遊んでいるよ 君の郷愁が 僕をはじき出すとき 分かってる それでも 岩のとなりで 遠くの潮目を 数えて

          銀杏と龍

           東京、という言葉の響きとは裏腹に、誰もが心を安められるようなスポットは、至るところに。なにも入るのがいちいち申し訳ないような庭園とかじゃなくて、例えば通勤ラッシュで悪名高い埼京線の都内最北端、浮間舟渡駅北口に至近の浮間公園だってそうだ。  巨大な艦隊のように季節が塗り替えてまわる23区の都心から郊外まで。急かされても緩んでも、とにかく動かなければという決意は揺らがない。お陰で長袖を出したり仕舞ったり、忙しいのだけれど。  ふとバイト帰りに立ち寄って景色を見渡す限り、それは殆

          [トーキョー広場]

          知らないから怖くない 考え違いをしてた 冬まで種を植えてたら まるでキリが無いだろ 変わらないと言ったって あの頃は君の方が 呆れたんじゃないか どうか守ってろよ 僕は君を殺さない というのも昨日だったのさ 神さまの詩を読んだ サルの腰掛で 風のフロウで僕の坊主まで 枯れ葉だらけ 「最後にキスをしよう」水風船を投げつけて 乾いて消えた セミも鳴きやんじまった 街の広場に白いバラ 君の涙も知らんぷり そうやって造ったんだ 忘れたの? 季節が変わっても 僕はもう壊さない 決し

          [トーキョー広場]

          クリスチャン・タイムズ

           雪虫が多いとか、カマキリの卵付きが高いとか、その類。なんて前時代的な!  雪の降り方は人智を超えているって、雪国の皆が知っている。まして人間サマ以外に掴めるようなスクープじゃ、ないから。多いって言ってた年のクリスマスには雨が降ったし、少ないって言ってた年はシーズン終わりに皺寄せが来た。  かみさま、かみさま。ぼくのかみさま。いつでもぼくをこわしてやろうと、みはってる。だからぼくは、まいにちいのる。あしたきえないかな、って。  季節が盛夏を境に対称なんじゃないか、という

          クリスチャン・タイムズ

          消えようとした時のやつ(2023.5.11)

          これは旅行じゃなくて…だから。たびたび言い聞かせないと、馬鹿な僕はすぐに勘違いして、高松でうどんとか、広島で広島焼きとかいってしまうので、強調しておきたいのは、旅行は正真正銘、帰るところまでが旅行(英語でも!)だということだ。LINEアカウントもSIMカードも、学生証もSNSも叩き割った今の僕に、帰るところは無い。 あっけねぇな、と思う。一番の親友(僕にとっては何人かいて、彼等にとっては一人ですらないかもしれない)との繋がりですら、親指のタップでほとんど無いに等しい今である。

          消えようとした時のやつ(2023.5.11)

          吸血蝙蝠

          身を亡ぼすための飛行機に乗った。北への時速は900キロ、極地ですら死を意味しない、いきいき惑星の地球にいては足りない、遅すぎる。 機窓が暗くなってゆくのは、見ていてそれが巨大なコウモリだと気づかせようとしてくれたが故の誤解を招き、私は糞塊と湿気に蒸されて機内食の味覚がおかしくなるまで、着陸した後どうやって死のうかと、そればかり考えていた。本当にそのことだけ、考えていたんだ。 感覚器官とか、文明のこととかを許しを請うように並べ立て、おだてて見せる奴らの浅ましさをしかし、私は空

          虫食い旅行記 第二十八章 「極めて排他的なニワトリの集落」

          峠ひとつ越えると何もかもが変わるこの世界では、熱帯雨林の山のてっぺんで尋常でない大風が吹くのを感じて、それが暗い暗い洞窟から発せられる風で、抜けてゆくうちにじっとりとしていた風がいつしかジェットタオル並に乾いていくことは大した不思議ではない。 洞窟以外の抜け道が存在しないこともまた、よく知れた法則である。汗で蒸れた体には有難い風を、少し時間をかけて受け止めながら進む。   何もかもが変わることに目を瞑れば、特段変わったことはない。 洞窟を抜けて眩しさに慣れ次第、目を開けば、

          虫食い旅行記 第二十八章 「極めて排他的なニワトリの集落」

          社会変容における記述の読み方

          昨今は時代のスピードが速い、という。宇宙物理学の観点からいえば、光速の何十パーセントというスピードで移動していないと起こりえない現象だ。30年ばかりの超音速では到底敵わない(Oasis 30周年おめでとう) しかし、僕は確かにそれを観測したのである。大学図書館でのことだ。 大学図書館にて 僕は半分自分の専攻(地域経済学)に関連して(とはいえ実のところ半ば趣味のために)、都市社会学関連の専門書をよく漁る。 通っている大学が都市科学部というジャストミートの学部と、都市社会共生

          社会変容における記述の読み方

          [次の予定]

          寝ても覚めても叶わない 声には出せてもわからない 見わたす限りの夕暮れは 確かに綺麗だけれど このまま君のすぐとなり 数えてしまえば儚い だから笑ってみせたんだ 少し困らせたかもしれない 願えば願うだけ遠く離れて 憂えば憂うように怖くなる もう少し近くにいて 次の予定だけ教えてよ 祝祭だけで視界満たしてよ じゃなきゃ僕は 好きな君が 見たくなくて目をつぶってしまう 次の約束だけ決めておこう 重ねた数かたちを知らないままで 朽ち果てて 崩れたなら その日だけでいいよ 永遠