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『オペラ座の怪人』長い感想文ー4ー
映画『オペラ座の怪人』でじたるりますたー版を観ていたく感動したので、感想文を書きます。これまでの記事では、ストーリーを追って場面ごとに書いてきたので、最後に全体を通しての考察をします。
柱は三つ。音楽の天使とは誰か、猿のオルゴールが象徴するもの、そしてモノクロ演出の意味です。
本当の音楽の天使
まずは、クリスティーヌパパが語った「音楽の天使」について。
ヴァイオリニストであったクリ
『オペラ座の怪人』長い感想文ー3ー
映画『オペラ座の怪人』でじたるりますたー版を観ていたく感動したので感想文を書きます。
前回の続きで、怪人の書いたオペラ「ドン・ファンの勝利」のシーンから最後までです。
The Point of No Return
オペラ座の面々はついに、怪人をおびき出すために怪人作のオペラ「ドン・ファンの勝利」を要望通り公演することに決めます。
その舞台のおどろおどろしいこと。舞台全体が赤く燃え上がっ
『オペラ座の怪人』長い感想文ー2ー
映画『オペラ座の怪人』でじたるりますたー版を観ていたく感動したので感想文を書きます。
前回の続きで、カルロッタご機嫌取りの「プリマ・ドンナ」シーンから、雪の墓地のシーンまでです。
Prima Donna
「ぷりまどんな」をしばらく「ぷり・まどんな」だと思ってました。よく分からんがマドンナなんだな、と。ちがった。「プリマ・ドンナ」だった。オペラの主役女優をそう呼ぶのか。
怪人のクリステ
『オペラ座の怪人』長い感想文ー1ー
映画『オペラ座の怪人』でじたるりますたー版を観ていたく感動したので感想文を書きます。
今回は、最初のオーバーチュアからクリスティーヌが初めて怪人の住処を訪れるシーンまでです。
Overture
オークション会場に現れたよぼよぼ爺さんことラウル翁が、修復された古いシャンデリアの天井へ登って行く姿から若かりし頃を回想するようにして、本編に入ります。
知っていても何度でもびっくり仰天
ミレイ「古来比類なき甘美な瞳」と英詩
日本語の形容詞にも、最上級の活用があればいいのに。
ないが故に、”sweetest eyes were ever seen" というシンプルにして孤高の一節が、「古来比類なき甘美な瞳」という大層な表現になってしまうのだ。
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「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」展に行きました。最も目を奪われた、ジョン・エヴァレット・ミレイによる作品「古来比