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運動による抗うつ、抗不安効果
📖 文献情報 と 抄録和訳
抗うつ薬としての運動:その治療の可能性を探る
📕Hwang, Dong-Joo, et al. "Exercise as an antidepressant: exploring its therapeutic potential." Frontiers in Psychiatry 14 (2023). https://doi.org/10.3389/fpsyt.2023.1259711
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[レビュー概要] COVID-19の大流行により、世界中でうつ病性障害の有病率が増加しており、薬物療法や精神療法に代わる治療法が必要とされている。運動は脳に良い影響を与えるため、うつ病患者に対する有望な治療法として注目されている。ヒトや動物を対象としたかなりの研究が、複雑な理論的パラダイムの調節を媒介とした身体活動や運動が精神衛生上有益であることを支持する説得力のある証拠を提供している。しかし、ヒトを対象とした研究では、広範な努力にもかかわらず、長期追跡評価の実施や個人の特性の考慮といった課題が残っている。動物実験では、さまざまなストレスパラダイムにさらされたげっ歯類における運動の潜在的な有益性や、うつ病や不安に関連する結果に対するその影響について貴重な知見が得られているが、その知見をヒトに適用するには慎重な評価が必要である。正確な運動処方ガイドラインを確立し、運動とうつ病性障害の複雑な関係をよりよく理解するためには、さらなる研究が必要である。本総説では、抗うつ治療としての運動の有効性に関する新たな科学的エビデンスの概要を示し、運動が抑うつ症状を予防または緩和する基本的なメカニズムについて論じた。
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🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
我々の本性は運動にある、全休息は死である
パスカル
最近のエビデンスは、運動することが精神に好影響を与えることを明らかにし続けている。
気分が落ち込んだときに、「なんで気分が落ち込んでしまうんだろう・・・」とそのとき、落ち込んでいる理由に対して深掘りをかけていくと、もっともっと深淵にハマっていってしまう。
ところが、たとえば「なんか気分が落ち込んでしまう→そうか、おそらく運動が足りないんだ。運動しよう!」というように、そのとき気分が落ち込んでしまう精神的な理由ではなく、フィジカル的な理由や、生活習慣的な理由とリンクできることは、少しは解決策に向けて動き始めるきっかけを与えるという意味合いにおいて、有用だと思っている。
ぼくは、気分が落ち込んだとき(少ないのだけれども)には、過食か、睡眠不足か、運動不足を疑い、それを改善し、大体解決できていることが多い気がする。
気分の落ち込みを解決してから、悩みの本質的な内容の解決に漕ぎ出す方が、多分、実りを生むのではないだろうか?
その方法の代表的な1つとして、運動はやはり、推奨されるのである。
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