第四幕「囚われるもの」
睨み合っている男が二人。一人は屈強な黒人の大柄な男。もう一人は、俺と同じ黄色い猿らしい。鍛えられてはいるが、どこかにしなやかさを感じさせる。
「おい、なんだありゃ」
いつもと変わらぬ液体生命体の掃討作戦から帰ってきたらこの状態だった。見慣れた人間ではないので、かえって目立っている。確かこの前もこんなことがあったような気がする。
「さあ……ほら、二週間ぐらい前にこっちに転がり込んできたユニットがあったっしょ。そこの奴等じゃねえの」
「黒人てのは仲間意識が強いって聞いてたが、