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『……いつもそうなんだね、貴方って』 「え?」 『気の無い返事ばかり。仕事熱心なのは解るけ…
透明なもの 冷たいもの 抱かれて気持ちのいいもの まとわりついてうっとうしいもの 私を生…
ヘッドライトを消すと 前の車のテールランプで 貴男の顔が赤く染まる 私たちの空間が赤く染ま…
夜空を見上げてふと足を止めます 綺麗な星々が輝いています 満月の光に負けない位に輝いていま…
青く晴れた空。羽ばたく白鳩。舞い散るライスシャワー。鳴りやまぬ拍手。輝く笑顔。揺れるヴ…
通信機からの陽気な声がなくなって今日で二週間。いくら食糧が備蓄されてるとはいえ、独りで…
夕闇迫るほの暗い空を、爆音と共に炎の軌跡が切り裂いてゆく。湾内に突き出たシャトルの発射台では、風に流される白い煙が不気味に形を変えて消えてゆく。施設を警備している厳つい軍人の肩からのぞくライフル銃の銃口がきらりと光り、あたしにはそれが、死刑の宣告のように思えた。 周りで、同じように空を見上げる人々に目には、涙と、憤怒と、羨望と、諦念と、祈りが見て取れる。身に纏っているものはしかし、みすぼらしい、ほつれた裾や繕った後が幾つもある、レベルAの人間から見れば雑巾にも使わないよう
今日もパパとママはけんかをしていた。夜になるといつもだ。おじいちゃんもおばあちゃんもも…
夢を、見ていた。長い長い、夢だった。 意識が少しずつ覚醒していくのが、何故か私には感…
湾岸をとばす。私のバイクは久しぶりの遠出に、歓喜の声を上げていた。晴れた濃い青い空に朝…
睨み合っている男が二人。一人は屈強な黒人の大柄な男。もう一人は、俺と同じ黄色い猿らしい…
そびえ立つ巨大なビル。見上げる僕自身が、人間に対する微生物のような感じだ。大気変動のお…
女は恋に生きるものだ。 幾世紀も昔のことだが、地球上で流行った言葉だそうだ。恋。わた…
惑星活性化装置。俺の目の前にあるこいつを動かせば、すべてが終わる。内臓を思わせるチューブが露出していてグロテスクだ。これを設計した奴はきっと解剖学で首席をとったに違いない。 むせ返るような熱帯特有の空気の中、俺はふと空を見上げた。かなりの厚さの雲が木々の間に、真っ青な空とともにのぞいて見える。 「おいサトウ、早いとこやっちまえ」 同じ下士官のロイが俺を急かした。屈強な黒人だがさすがに顔色が悪い。俺は彼の方を向き、弱い笑みを浮かべた。そうだ、誰だって苦痛が長引くのはうれし