アスペルガーな私のやらかし人生#6 ショートケアに通う
4月から、ショートケアに通っている。
定期的な通院とは別に、月に2〜3回程度、ショートケアに参加するためにクリニックに通っている。出不精で面倒くさがりの私は、最初のうちは正直面倒くさいなと思っていた。
だけど、これが思いのほか楽しかった。
ショートケアってどんなもの?
ショートケアは、治療の一環とされるリハビリテーションプログラムで、1回で3時間のプログラムとなっている。これに対し、6時間のプログラムをデイケアというそうだ。
クリニックによってプログラムや料金は異なるが、私の通うクリニックでは、発達障害専門プログラムを扱う専門ショートケアと、レジリエンスプログラムと呼ばれる一般ショートケアの2種類のプログラムがある。
本当は発達障害の専門ショートケアに参加したかったのだが、スケジュールが合わなかったので次の機会に参加する予定。
一般ショートケアには、リワークや就労支援のワークサポートコースがあり、集団認知行動療法(GCBT)やソーシャルスキルトレーニング(SST)などの心理療法を行なっている。私は、かねてから認知行動療法に興味があったので、集団認知行動療法のプログラムに参加することにした。
自立支援医療を利用すれば1割負担で参加できる。専門ショートケアは1回につき600円程度、一般ショートケアは1回につき400円程度かかる。
自立支援医療制度の利用
障害者手帳の取得申請をするタイミングで、同時に自立支援医療の医療機関追加の手続きもしておいた。
自立支援医療(精神通院医療)は、メンタルクリニックへの継続的な通院が必要な場合に医療費の自己負担を軽減することができる制度である。
障害者手帳と同様に、医師に自立支援医療申請用の診断書を書いてもらい、市町村の福祉担当窓口に持って行って手続きするだけ。申請が通れば、1割の負担でクリニックを利用することができる。
私は現在、2つのクリニックに通院している。
1つ目は、適応障害の診断をしてくれて休職を勧められたメンタルクリニック。2つ目は、発達障害の確定診断をしてくれた発達障害専門のクリニック。
1つ目のメンタルクリニックは、自立支援医療を利用する医療機関としてすでに登録済みだ。
原則として1つの医療機関しか登録できないことになっているが、発達クリニックの先生から「2つ登録できたかも」と教えてもらったので、役所に問い合わせてみた。
「どうしてもという理由」があれば、2つ登録することも可能であるとの回答。ただし、担当の方によれば「発達障害での例外は聞いたことがない」とのこと。が、事情を説明すると「1つ目のクリニックの主治医に理由書を書いてもらって提出してもらえれば追加は可能です」と教えてくれた。
ということで、私のケースでは「すでに登録していた1つ目のクリニックは発達障害専門ではないので発達障害に関する詳細な検査ができない」という理由を提示することで、2つのクリニックを自立支援医療の医療機関として登録することができた。
私のように、2つの医療機関を登録したいケースは結構あると思うので、ぜひとも参考にしてほしい。
ただし、市町村によって対応が異なる可能性があるので、まずは問い合わせて確認してみることをおすすめする。
さて、無事に自立支援が通った。
「医療機関の追加ができたら、ショートケアに参加してリハビリをしたほうがいいね」と先生から言われていた。なんとなく、参加したほうがいいのかなぁ〜とは思っていたけれど、あんまり気が乗らなかった。
自立支援が使えれば費用も安く済むとはいえ、当然ながらクリニックまでの交通費も毎回かかる。傷病手当金だけを頼りに細々と生活している身としては、それすら厳しい状況である。それに加えて、わざわざ貴重な時間も割いて参加するのだ。それ相当のリターンが見込めなければ割に合わない。
そう、私は生粋の大阪人よりもずっと損得勘定で動いているからね(笑)
実際に参加してみて・・・
しかし、実際に参加してみると、これがまた思っていたよりもずっと楽しいではないか!
基本的にショートケアでは、同じような悩みを持つ人たちとのグループワークがメインとなっており、各々が自分の考えや思ったことを他の人たちと共有する。
私はもともと集団で発言するのが得意ではないので、毎回ちょっと緊張する。
人前で歌ったりパフォーマンスをするのは全然平気(むしろ快感)なのに、大勢の人たちの前でしゃべるのが苦手ってどういうことなんだろう??
思うに、歌とか振り付けとか朗読とか、決まったことをそのままやるのは緊張しないみたいだ。
逆にトークって、話す内容を自分で決めないといけないのはもちろんだけど、話しながら相手の反応を見つつ、臨機応変に内容を変えていかないといけなかったりと即時性が求められる。だから、発達障害もちには難易度高いんだよなぁ。
だけど、いろんな人と話ができることが、いい刺激になっている。
毎回、学びや気づきもたくさんある。
ショートケアに参加するようになって、外出する機会もぐっと増えた。
参加前は通院くらいでしか外出することがなかったから、月3回程度だったのが、いまでは少なくても月6回程度と、倍くらいになったんだから、私にとっては大きい変化だ。
コロナ禍でリモート勤務が当たり前の生活になってから、出社が月1回だけなんてのもザラだった。プライベートを含めても、ほとんど外出することがなくなっていた。
もともとインドア派なので、出かけるよりも家でやりたいことをやってるほうが好きなタイプである。大概のことは在宅で完結できるわけだし、それで済むならわざわざ外に出たいとは思わない。
振り返ってみれば、月曜日から金曜日まで毎日毎日会社に行って、よくあんなしんどいことしてたよなぁ、、と我ながら感心する。
そういう生活から離れて3年も経てば、コロナ前の生活にはもう戻れない。戻りたいとも思わない。
だけど、出かけるとリフレッシュにもなるし、やっぱり楽しいんだよね。
ショートケアに通うことで、心身ともにとてもいい影響を受けている。
自分が負担に感じない範囲で、楽しく続けていこうと思う。