20241009「事象の鐘」
しばらく過ごしてたら
もう朝になって
鳥たちも鳴いている
聞こえてくるのは
いつもの音
何を聞いているのか
何を叫んでいるのか
どれもがその存在の中で
何かと呼応して
あるいは否応なしに
別の状況になり
どうしようかと考えてたり
どうにかなると思ってみたり
誰彼の範疇まで進み
その生をまざまざと見る
そして見えていないものも示している
どれもが一方の面で
全体を把握しているわけではない
一部を掻い摘み
それを想像し解釈を繕う
誤解の分だけそこに置き
自分にとっての出来事として
受け取っている
要らぬことだが
そうしていることで
何となくの間合いを考慮して
あとはご勝手にと
切り上げている
対象の緞帳を上げ下げして
何が現前するのか
淡いを滑らかにし
その糸をゆっくり引いている
解けた緩さを請負い
想像を喰み
消化中の事件を飲み込んで
わたしのどこかへ蓄えている
一巡してはどれかが零れる
発露の微妙な差異で
言葉の埋もれを掻い摘んで
ふっと空気に載せているのだろう
聞こえないふりでも
聞こえているのはわかっている
揺すぶったり抓ったり
痛みの方角を遠くへ飛ばし
返ってくるのは応答の残滓
どれもが憶測に過ぎないし
その捉え方を手法に転じる
そこここに次の朝が待っている
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