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Photo by
subaruphoto2002
20240830「麗水」
2度低い
昨日とは違う朝なのだとして
夏を払い
次の月を過ごすことにしよう
体温を上げ
静かに呼吸を続け
熱中の裏側まで
届けに行こう
ポジティブでもないけれど
ネガティブでもないし
その中間あたりを
うろうろして
行ったり来たり
そうこうしているうちに
適当の辺りで待っている
揺られる匙を傾けて
シュガーの甘さを溶かしておこう
黒さと眩さで
眩惑してしまうが
冷静に戻るまでは
きっともう少し時間が要る
目を瞑りつつ
違う窓を開け
通風の網目を和らげたら
ここに居ることを受容しておこう
身体のことは気にしないが
どこかで炎症を抱えているのに
あやふやな道理を嘯き
聞こえてこない軋みまでも
微かに音を立てているのだろう
羽音の擦れで
あざとさを伏せつつ
熱射の影を踏んでいる
自分のそれは踏んでないのに
雨に打たれたまま
体温を下げ
しばらく立っている
びしょびしょだが
この天気なら
まだましだとして
冷たくなった身体を拭う
少し待っていれば
きっと大丈夫
芯の辺りはまだ
通常ではないが
それも緩和されつつあって
縺れる複雑さも
然程難しくはない
ひとつひとつ解くだけ
そこに問いが在るのなら
紐解いて行こう
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