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20240807「そこにある問い」

それぞれの面を迎え
違う角度で
様相を見ている
複数の視線で
各々が受け持ち
その現実を募り
経験を次への糧へとつないでいる
偶さか落ちては上昇する
その荒波の中で
わたしたちが生きているのなら
そんなこともあるのだろう
粛々とこなし
流れるように組み込まれ
知らずの問いを生み出している
そんな気もしないのに
既に生きているのなら
あきらめて手を合わせている

どれもが同等に尊いなら  
わたしの汚れもまた
その類いだとして
塵芥に戻り
養分を蓄えたのなら
別の花もまた咲くのだろう
土地土地の誘いで
風に吹かれ
否応なくもそこで呼吸している
暑いままに
寒いままに
汚れた布きれ洗い
襤褸になるまで
重層を奏でておこう
方々へと起点を置いて
各々が共鳴する
靡く旗はどの方角を示すのか

反射した光の束で
仮想の過去までも遠退き
実現するこれからの先で
既に尊いのだとするならば
よしなに焼べて
煙の方角を観ておこう
あらゆる抑圧の檻を喰み
研がれた牙で断罪を処している
殺めた生き物たちだが
わたしたちもその一部
免れない冤罪さえ
本当の所は浮上さえしない
深海の重圧に耐えながら
息継ぎの間合いを問うている
噛み砕いた滴りで
生き延びる誘いを込めて
今日の出来事を紡ぐのだろう

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