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教育問題に関する私見と雑観

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私が書いた記事のうち、教育全般に関する個人的な意見などのものをまとめています。
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2022年2月の記事一覧

教師の働き方改革の意味

教師の働き方改革の意味

近年、あらゆる業種で働き方改革への関心が高まっています。

今までが異常だったわけで、むしろ正常化している、と言える現象なのだと思います。

そして、その波は教育業界にも訪れています。

公教育においては、給特法という法律によって教員が残業代さえ支給されていない状況が何十年も続いています。

私達、私立学校においてもつい最近まで労基法違反の行為が常態化していました。

近年は改善傾向にありますが、

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感謝されない教師こそ

感謝されない教師こそ

二月も後半になり、卒業シーズンが近づきつつあります。

学校の教員をしていると、卒業時期には生徒や保護者から感謝をされることが多々あります。

もちろん、感謝してもらえるのはうれしいことです。

感謝されることに対して私の力がどれほど寄与したか、というと甚だ疑問ではありますが、感謝してもらえたということ自体はとてもありがたいことだと私も思います。

しかし、その一方でこうも考えてしまうのです。

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「モチベーション依存の学習から脱却しよう」

「モチベーション依存の学習から脱却しよう」

受験指導を行う上で私は常に意識していることがあります。

それはモチベーションに依存した学習から脱却させる、ということです。

モチベーションを高める効果一般的に、仕事や作業を行うときに動機づけや目的意識=モチベーションを高めて取り組むという行為は効果的と考えられています。

実証するまでもなく、やる気がある方が作業速度や効率が向上するのは当然と言えます。

大学受験などの受験勉強においても同様で

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「生徒のため」に仕事をしない

「生徒のため」に仕事をしない

学校の教員の性向学校の教員という職業を選ぶ人たちは、比較的良心的な人が多いように感じます。

もちろん、ニュースなどで報道される猥褻事案やいじめ放置の教師など一部には問題がある人物は存在します。

しかし、総じて良く言えば素直、悪く言えば世間なれしていない人が多い印象です。

教員への志望動機も「恩師に影響を受けて」、「憧れた先生のようになりたくて」といった人が多く、仕事そのものに憧れを抱いて業界

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部活動の負の側面

部活動の負の側面

まず前提として私自身は中学校や高等学校の部活に対してよい印象をもっていません。体育会系の文化になじめずに青春時代を過ごしてきた私には理解しがたい部分があるからです。

ですから、部活動を熱心に指導したいという気もありません。

学校の設置目標は学業であり、部活動は学習指導要領における正規のカリキュラムでもなければ、卒業要件単位にもならない自主活動に過ぎないからです。

したがって今回の内容は多分に

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