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「お城と歴史を語る」

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ゆうさいが大好きなお城や人物などの歴史をまとめてご紹介しています。 また主宰するお城や歴史に関するイベントなどについての語りも掲載してます。
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#日本史がすき

多用した石垣が見事な城 太田金山城をご紹介

多用した石垣が見事な城 太田金山城をご紹介

こんにちは、ゆうさいです。

今回は、関東七名城のひとつに数えられる「太田金山城」をご紹介したいと思います。

この城は、「戦国時代の関東の山城には本格的な石垣でつくられた城はない」という従来の定説を、がっつり覆したほど石垣を多用した城としても有名です。

現地に足を運ぶと、広範囲に整然と石垣が築かれているその迫力に目を奪われます。

この太田金山城は、標高235mの金山に築かれています。

この

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近江国を分ける境目の城「鎌刃城」をご紹介

近江国を分ける境目の城「鎌刃城」をご紹介

こんにちは、ゆうさいです。

今回は、近江国を南北に分ける地につくられた境目の城、「鎌刃城」をご紹介したいと思います。

1300を超える城郭が築かれたといわれる近江国。
そんな近江は戦国時代、江北と江南に分かれ幾度となく争いが繰り広げられていました。

江北は佐々木京極氏や浅井氏、江南は六角氏が治めていましたが、その国境付近に築かれた城が、この「鎌刃城」です。

この城は、勢力争いにより、その時

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近江国の名門、佐々木六角氏が居城とした「観音寺城」をご紹介

近江国の名門、佐々木六角氏が居城とした「観音寺城」をご紹介

こんにちは、ゆうさいです。

近江守護の佐々木六角氏が居城とした巨大城郭「観音寺城」をご紹介したいと思います。

観音寺城は滋賀県近江八幡市にあります。
安土城も目と鼻の先にあり、1日あれば両方の城跡も堪能できます。

観音寺城へ行くには、観音正寺下の駐車場まで車で登り、そこから長い階段を登り、観音正寺の奥の山道を進んでいくと10分ほどで城跡に辿り着けます。

ちなみにこの山は、冬季は通行止めとな

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東海道と内陸部を抑える要衝「水口岡山城」をご紹介

東海道と内陸部を抑える要衝「水口岡山城」をご紹介

こんにちは、ゆうさいです。

今回は、以前「ブラタモリ」という番組でこの城と城下町との関わりについての特集がされているのを観て興味を持った城「水口岡山城」をご紹介します。

水口岡山城は、滋賀県甲賀市の北に位置する大岡山という街道を見下ろせる山頂に築かれています。

この城は、羽柴秀吉さんが東海道と内陸部を抑える軍事・交通の要衝であるこの地の支配を重視したことから、後に豊臣政権を支える重臣となる中

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桜島の借景が美しい大名庭園「仙厳園」をご紹介

桜島の借景が美しい大名庭園「仙厳園」をご紹介

こんにちは、ゆうさいです。

鹿児島鹿児島市にある大名庭園、「仙巌園」。
別名「磯庭園」とも呼ばれる、島津家28代当主斉彬(なりあきら)もこよなく愛した庭園です。

近くには鹿児島城もありますので、ぜひセットで訪れてほしい場所です。

庭園を歩くと錦江湾を挟んで桜島が借景となっていて、美しい庭園加えさらに雄大さも感じられる造りになっています。

この庭園は、1658年に島津家19代の島津光久さんに

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薩摩藩の大規模防衛拠点、外城「出水麓武家屋敷群」をご紹介

薩摩藩の大規模防衛拠点、外城「出水麓武家屋敷群」をご紹介

こんにちは、ゆうさいです。

今回は、鹿児島に行った際にはぜひ足を運んでもらいたい鹿児島出水市にある「出水麓武家屋敷群」をご紹介します。

この地域にある武家屋敷へ入ると、囲炉裏や台所などがそのままの形で遺されており、江戸時代の薩摩武士の生活を身近に感じることができます。

石垣が連なった武家屋敷が道を挟んで整然と並んでおり見応え充分。
過去に知覧でみた武家屋敷群を思い出しました。

薩摩藩では、

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薩摩国島津77万石の居城「鶴丸城」をご紹介

薩摩国島津77万石の居城「鶴丸城」をご紹介

こんにちは、ゆうさいです。

九州の名門にして、数多くの戦いで有名を馳せた島津家の77万石の居城、鹿児島城(鶴丸城)。

今回はそんな鶴丸城をご紹介したいと思います。

鶴丸城は、九州の大大名でもある島津氏が居城とした城としては、なんだかあまりに質素な印象の城です。
城山の麓に築かれたこの城には本丸と二の丸しかない単純構造で、防御面に課題のある「屋形づくり」の城なんです。

江戸時代には、加賀の前

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摂津国池田氏の大城郭、「池田城」をご紹介

摂津国池田氏の大城郭、「池田城」をご紹介

こんにちは、ゆうさいです。

鎌倉時代の古文書にもその名が記されているほど歴史が古く、一時は摂津国の有力国人として強大な勢力を誇った摂津池田氏。

その池田氏が本拠としてきた池田城をご紹介します。

以前からどんな場所に築かれているのか気になっていたお城でしたが、摂津の有力国人の城だけに、山の尾根を利用した台地の見晴らしの素晴らしい場所に築かれていました。

城の主郭部分は、現在は城跡公園として綺

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上杉謙信を何度も撃退した堅城 唐沢山城をご紹介

上杉謙信を何度も撃退した堅城 唐沢山城をご紹介

こんにちは、ゆうさいです。

今回は、関東七名城のひとつで以前から行ってみたかった城、唐佐和山城をご紹介したいと思います。

この城には、こんなエピソードが残されています。
城主が江戸の方角を見ていると、火災が起こっているのを発見します。
驚いた城主は早馬で江戸城へ駆けつけますが、そのことが「江戸を見下ろせる危険な城」として将軍徳川家康さんの不興を逆に買ってしまい廃城に至ったという悲しい話です。

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三代将軍徳川家光を祀る大猷院をご紹介

三代将軍徳川家光を祀る大猷院をご紹介

こんにちは、ゆうさいです。
徳川家康さんが開いた江戸幕府をより盤石にした3代将軍徳川家光さん。
今回はその家光さんを祀る神社をご紹介したいと思います。

徳川家康さんを祀る東照社を大造替し、豪華絢爛なものにした三代将軍家光さん。
その家光のお墓はというと、敬愛した祖父家康さんの東照宮のすぐ側に建立された輪王寺 大猷院(たいゆういん)に祀られています。

この大猷院を建立したのは四代将軍家綱さんです

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徳川家康を祀る日光東照宮をご紹介

徳川家康を祀る日光東照宮をご紹介

戦国の世を終わらせ、265年という長く平和な時代の基礎をつくりあげた江戸幕府初代将軍徳川家康さん。

その家康さんが主祭神として祀られているこの東照宮をご紹介したいと思います。

東照宮は。「日光の社寺」として、1999年にユネスコの世界文化遺産に登録されています。

鳥居をくぐり奥に進むにつれて目にする建物の豪華さや華やかさには思わず絶句しまうくらい。
特に陽明門を下から見上げると神々しさを感じ

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伝統銘菓ゆべしと山田方谷をご紹介

伝統銘菓ゆべしと山田方谷をご紹介

備中松山藩で、江戸時代からつくられていました。

清々しい柚子の香りともちもち食感がたまらないお菓子です。
備中松山城の売店で試食して気に入り、速攻買って帰りました。

この備中松山城には、江戸時代後期、「備中聖人」と呼ばれた人物がいました。
その名は、山田方谷さん。

江戸の昌平坂学問所に通い、同じく佐藤一斎の門下で、後に「幕末の傑物」と呼ばれた佐久間象山さんと、夜遅くまで激論を戦わせていたレベ

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日本三大山城のひとつ「備中松山城」をご紹介(後編)

日本三大山城のひとつ「備中松山城」をご紹介(後編)

こんにちは、ゆうさいです。
今回は、前編に続き備中松山城の後編をご紹介します。
前編をまだ読まれていない方は、まずはこちらからご覧ください。

関ヶ原の戦いで西軍として敗北した毛利氏が減封となると、この地は幕府の直轄領となり、関ヶ原の戦いの功績で小堀正次さんが備中の代官として入城しました。

正次さんの妻は、浅井家の勇将で姉川の戦いで「員昌の姉川十一段崩し」の逸話を遺した磯野員昌さんです。

そし

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日本三大山城のひとつ「備中松山城」をご紹介

日本三大山城のひとつ「備中松山城」をご紹介

日本三大山城のひとつに数えられる備中松山城。

昨年の2月に「城あそびオンライン講座」で高梁市さんのご協力のもと、この城をテーマにご講演いただきました。

その時に得た知識をもとに備中松山城へ登城したくなり、この度あらためて行ってきましたのでご紹介したいと思います。

実は、備中松山城へはこれで3度目の登城。

1度目は20年以上前になりますが、まだ整備があまりされていない時代だったため、途中に何

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