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運動と読書はメンタルの健康のためにしておくべき自己投資

今回は、メンタルの健康のために普段からしておいたほうが良いことについて。
 
 
運動読書、この2つがメンタルの健康に良いと思って、私はしています。
 
メンタル不調にならないための予防的な意味合いがあります。
 
タイトルに「自己投資」という言葉を使っているように、運動と読書はいつまでもメンタルが健康であるための将来への自己投資という考え方を持っています。
 
運動と読書がメンタルに良い理由と、なぜ自己投資と言えるのかについてもお話します。




運動と読書がメンタルの健康に良い理由から説明します。
 
 
運動がメンタルに良いのはなんとなく納得できますよね。
 
裏付けとして、アメリカの臨床心理学者のジェームズ・ブルーメンソールの実験を紹介します。
 
156名のうつ病患者を集めて3つのグループに分けました。
・抗うつ剤を服用するグループ。
・週に3回、30分ずつ運動をするグループ。
・抗うつ剤と運動の両方を取り入れるグループ。
 
4か月後の結果。
被検者のほとんどは病状が回復したのですが、重要な点は抗うつ剤を服用して回復した人の数と、運動をして回復した人の数が変わらなかったことです。
 
つまり、定期的な運動は抗うつ剤に匹敵する効果があると。
 
さらにはうつ病の再発率についてです。
半年後、3つのグループに分かれた被検者を観察すると、驚くべきことがわかったそうです。
 
運動をしたグループのうつ病の再発はわずか8%。
一方、抗うつ剤服用だけのグループのうつ病の再発は38%。
 
運動は抗うつ剤よりも強力である言えるそうなのです。
 
 
運動がメンタルに良い理由を簡単に説明します。
 
運動も肉体に負荷がかかる活動なので一種のストレスです。
そのため運動中にストレス物質のコルチゾールの分泌量が増えます。
そして運動が終われば、コルチゾールの分泌量は減り、運動前のレベルにまで下がります。
 
しかも運動を習慣づけると、運動時のコルチゾールの分泌量は次第に増えにくくなり、運動を終えた後に下がる量は逆に増えていきます。
 
そして面白いことに定期的に運動を続けていると、運動以外のことが原因のストレスを抱えているときでも、コルチゾールの分泌量はわずかしか上がらなくなっていくのです。
 
つまり、定期的な運動習慣により、ストレス物質であるコルチゾールの分泌量を抑えるように体を手なずけることができるのです。
 
 
さらに脳の海馬と前頭葉への良い効果があります。
 
海馬と前頭葉はストレスのような感情の暴走のブレーキ役を果たしています。
運動によってその海馬と前頭葉が活性化されたり、長期的な運動習慣によって物理的に少し大きくなったりするそうなのです。
 
 
次は読書がメンタルに良い理由。
 
人に悩みというものがあるから本は書かれます(娯楽のための本もありますが)。
自分が悩んでいることの解決方法は、世の中にある本のどれかには書かれているものです。
だから悩んでいる時は、自分の悩みについて書かれていそうな本を探すわけです。
 
 
運動と読書がメンタルに良い理由を説明してきましたが、それがなぜ予防的な自己投資になるのかについてです。
 
運動も読書もメンタル不調になってからだと行うことが難しいからです。
 
私は心理相談の仕事をしていますが、うつ状態の相談者から薬以外で良くなる方法を聞かれることがあります。
当然、運動と読書を勧めたいところなのですが、メンタル不調になってからだと気力、集中力が低下して疲れやすくもなり、行うのが難しいのです。
 
ですからメンタル不調になる前から予防的に運動と読書をしておくと良いと思うのです。
 
たくさん読書をしていると、当然その時には必要ではない知識もあります。
ですが、いざ何かで悩んだ時に以前に読んだ知識を思い出してそれが対処法となることがあります。
 
いつまでもメンタルの健康を保つために普段から自己投資のように運動と読書をする、この考えいかがでしょう。
 
 
個人的に毎日ジョギングをするようになりまして。
 
今までウォーキングをしていたのですが、走ったほうがより有酸素になって血流が良くなるので。
私は個人事業主になったので一人でやっていけるのかという不安もあり、メンタルのケアの目的もあって走っています。
走るとやはり心配や不安、ストレスから解放されるので、ジョギングはなくてはならないメンタルの拠り所になっています。
 
3週間以上続けているので習慣化されてきたと思います。
雨の日は走れないのでがっかりするほどにまでなりました。
 
この習慣はぜひ続けたいですね。
 
以上です。
 
 
 
今回は、運動と読書はメンタルの健康のためにしておくべき自己投資、という話でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。


【参考文献】
『一流の頭脳』(アンダース・ハンセン (著), 御舩由美子 (翻訳) サンマーク出版)
 
 
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小林いさむ|公認心理師


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