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【腸腰筋の運動療法・ピラティス】腸腰筋の運動療法をしても動作で使える腸腰筋にならない理由!

腸腰筋は上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉であるという構造的な特徴もあって、腸腰筋が機能する身体であるかどうかが重要になってきます。

医学論文や参考書を見ても、腸腰筋の機能解剖学として「腰椎前弯・骨盤前傾・股関節屈曲」といった作用があるため、そういった運動療法が紹介されているケースが多いと思います。

ただ、確かに腸腰筋は股関節を屈曲させるし、腰椎を前弯させる作用がありますが、腸腰筋のエクササイズをしたり、ストレッチをしても腸腰筋が動作や姿勢の中で使えない状態のケースが多いです。

今回は、教科書レベルの基本的な話ではなくて、臨床的な現場レベルの話として、腸腰筋の運動療法をただ行うだけでは使える腸腰筋にならない理由や、動作や姿勢の中で活かせる腸腰筋にするための考え方を紹介していこうと思います。


腸腰筋のトレーニングも部分的な話なので、腸腰筋を使える様にするためには全体を知っていないと活用できる腸腰筋にならないということも今回のコラムを通してご理解頂ければと思います。


腸腰筋の運動療法について

腸腰筋の運動療法を調べると、ほとんどが股関節屈曲運動・骨盤腰椎前傾運動が紹介されているケースが多いと思います。

これも筋肉の作用として間違いないですが、前提条件が人によって違うため、腸腰筋の運動療法をそのまま始めても効果がないケースも現場レベルでは非常に多いです。

そして、腸腰筋といってもまず押さえておくべきなのは腸腰筋は「大腰筋」「腸骨筋」という筋肉で構成されるため、それぞれ筋肉の作用が違うという部分です。

大腰筋について

大腰筋と腸骨筋の大きな違いというのは起始部が脊柱にあるという部分です。起始部が脊柱にあるということは腰椎の動きに関与するのが大腰筋。腰椎の動きに関与しないのが腸骨筋になります。

そのため、筋肉の作用としても腰椎を主として可動させるのが大腰筋になりますし、骨盤部分を可動させることがメインなのが腸骨筋です。


腸骨筋について

腸骨筋は上記の画像の様に、骨盤からしか付着していないため矢状面上の動きでは骨盤を前傾させる働きがあります。反対に、腰椎をコントロールする働きは腸骨筋にはありません。


腸腰筋を鍛えても使えない理由

腸腰筋を鍛えても使えない理由として、ここからが本題に近い話をしていこうと思います。

自分も理学療法士の病院勤務していた新人の頃は、腸腰筋が大事だというのは色々と論文など読んで知っていたので、運動療法を行なっていたわけですが、腸腰筋のトレーニングをしても患者さんの姿勢や動作が運動療法の後に変わったかと言われたら、そう思ったことはありませんでした。

それは、なぜ効果が出なかったのかが今では結構繋がっている部分があるのでその辺をサクッとお伝えする様にしたいわけですが、、


まず結論から言うと、、

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