【こころがととのう】読書本 人生を遊ぶ技(リベラルアーツ)
最近、私がとても感銘を受けた本【リベラルアーツ「遊び」を極めて賢者になる。
これは、私にとってはっきり言って出会いたかった本の1冊になります。そもそも、「リベラルアーツ」という意味の根本から学ぶことができるだけでなく、過去の背景、わかりやすい事例をもとに学ぶことができます。
また、著者ならではの考え方や、私たちへの問いかけにより、自分自身で人生の生き方を内省できる一冊でした。
図書館で借りて、3回も読んでしまいました。それほど、読みやすく、わかりやすく、自分で自分を問いたくなり、何度も振り返りたくなる内容でした。
リベラルアーツは教養ではない
私だけ?が勘違いしていたのかもしれませんが、リベラルアーツとはもともとは教養では無いことを知ることができました。
リベラルという言葉は、日本語に訳すると「自由(freedomやliberty)」となります。
〇freedom=ありのままの自由【受動的】 例…言論の自由など
〇liberty=勝ち取る自由【受動的】 例…権利を勝ち取ることで得る
しかし、それらとは異なり、著者は「遊」とすることで、本当の意味での「リベラル」という意味を表現しています。
アーツという言葉は、日本語に訳すると「芸術(art)」となります。
〇art=芸術
しかし、これでは、美術館等に展示されている絵画などといった対象が限定的になってしまい、意味としては適切ではありません。
著者は、これを「わざ」として表現することで「技、業、芸」等といった自然のものや人の手が作り出したものとして表現しています。
リベラル=遊 アーツ=わざ
これは、確かに面白い考え方でした。
私が大きく勘違いしていた【リベラルアーツ=教養】という考え方からすると、とても発想が飛んでいるように感じます。
ただし、教養も決して間違ってはいないとは思っています。それは、遊びながら学ぶことも、これは考え方次第では「わざ」であり、人生を楽しくすることができたり、新しい発想が生まれる可能性があるからです。
リベラルアーツという考え方を持つことで、新しい考え方が生まれる気がしました。人生をフマジメに遊ぶことほど、難しいことはないかもしれません。真面目な人が望まれるのかもしれませんが、だいたいは真面目な人がトラブルを起こします。遊びで戦争をする人はいますかね?私はいないと思います。遊べるということは、笑顔で、誰かを楽しませるということ。不幸にするようなことは決してしないと思います。
遊びから様々なソウゾウ(想像 創造)が生まれる
これは例えですが、アップルの創業者スティーブジョブズ氏が2011年3月に新製品(ipad)のプレゼンにおいて新製品を開発できた理由を以下のように伝えています。
「われわれは常にテクノロジーとリベラルアーツの交差点に立つ」
テクノロジーは人が作り出した機械的技術ですが、リベラルアーツは、まさに「遊ぶためのわざ」。そして、遊びから様々なソウゾウ(想像 創造)が生まれ、テクノロジーとリベラルアーツが重なり合うことで新しい商品が生まれてくる。素晴らしい考え方であると思いました。
日本の江戸時代も例に挙げてみます。
江戸時代のある時期、どうやら世界的にも鉄砲の数は世界でもトップレベルに持っていた時代。江戸時代になり、鉄砲に使う火薬が使われなくなったとき、それを遊びというものとして有名な「花火」を作り上げ、大衆が楽しめる新しい商品を作り上げました。これも、花火という技術と遊ぶわざが重なり合うことで出来たものだと言えるのではないでしょうか。
ドラクエ3の遊び人だけが賢者になれる
この本には、ゲームでも例えていました。
ドラゴンクエスト3のお話ですが、【遊び人がサトリの書を使うことで賢者となり】冒険を助ける。これは、まさにリベラルアーツに繋がる例えだなと感じました。ゲーム作者がどこまで意識していてこのような設定にしたのかは分かりませんが、ゲームをやっていた私からすると、とても理解できる例だと思いました。
人生そのものをリベラルアーツに
この本をきっかけに、リベラルアーツの意味を理解しつつ、人生をリベラルに、そしてアーツの方法を用いて、よりよい人生をソウゾウしていこうと考えました。
遊び心を持ち、人生を旅する(読書や旅行等)、自分のためだけでなく他人のために遊び、仕事の境界線をなくしてみて、たくさんのコトを「知る、観る、読む、考える」ことをするなどして、人生を遊ぶことをしていってみようと思います。
この本は、何かの気付きのきっかけになるかと思います。ぜひ、手にとって読んでみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただいた方に感謝申し上げます。ありがとうございました!