初めて人材採用に直面してわかった『自分が』求めることと『自分に』求めること
課長を拝命してはや半年ですが、新人採用にまつわる仕事を初めて経験しました。いざ自分が当事者になると見え方が違って、迷い・葛藤が出るなと再認識した記事です。
急展開で新卒者採用判断??
僕が課長を務めている『開発課』は、超ベテランの方が3名も定年で去ってしまいながら、新たに加わったメンバーは1人しかいませんでした。
フリードレス制なんてオシャレなシステムはない旧来型の課ごとのデスクの島が構成され、お誕生日席に課長が座っている開発課には空席がたくさんありました。
最後に定年退職された方は昨年まで開発部長と開発課長を兼務していた方だったので、定年後に課長に就任した僕は担当の時の仕事を引き継いだまま、実質部長の仕事を兼務して業務をこなしていました。
そこで以前から上司に人員増をお願いしていたのですが、人事とは簡単なものではないため歯を食いしばりながら仕事をする日々が続いていました。
そこに今日。突如として上司に呼び出されてこんなことを言われました。
『総務から来年の新卒者採用決定の情報が来た。ケツアゴ(僕の名前)の課に配属してもらう予定だから彼の資料を見ておいてくれ』
まさに青天の霹靂。人事の情報とはこんなに急で訪れるものなんですね。
実際に採用判断をやってみると
僕の所属する会社のルールでは最終面接に課長は立ちえないし、採用決定の判断権限はないのですが、自分の視座を1段高く持ち、いざ採用をするかどうかという視点で履歴書・エントリーシート・適正テスト結果を見て初めて思うことがたくさんありました。
当然いい人・優秀な人に来てほしいという気持ちがあります。
俗っぽい言葉を使ってしまえば、使える人に来てほしいという気持ちに近いものです。
しかしこれが大変。
エントリーシート見ても適正テスト結果を見ても、彼が自分の欲しい人材であるかの判断などつかないのです。
彼のデータがたくさん詰まっている書類をくまなく読んでも、欲しい人材であるかどうかがわかりません。
『わからないから考えたってしょうがない。出たとこ勝負で採用しよう。』と一瞬考えてしまいそうになりましたが、相手は人間です。転職が当たり前の世の中になっているとはいえ、人生の大きな一つの判断です。
思考停止になってはいけないので『なぜ判断ができないのか?』を自問自答してみました。
なぜ書類では判断できないのかを自問自答してみると
『0秒思考』という本を読んでから最近ドハマりしているメモを使って、自分の頭の中身を紙に吐き出して、このモヤモヤを整理してみました。
まず、自分の中での『来てほしい人材』という内容が曖昧であるから判断ができないのだと気づきました。
そこから『来てほしい人材』と『来てほしくない人材』を整理してみました。
【来てほしい人材】
・学んだこと、指導をしたことを素直に吸収してくれる人
・行動力があり、変化をしてくれる人
・短期的に自分のルーティーンを崩して新しいことを取り入れられる人
(そしてやってみてから判断して悪いと思えば元に戻せる人)
【来てほしくない人材】
・責任感がない人
・学歴プライドだけが高い人
・変化のできない人
こうやってまとめてみると、僕は初期の能力云々よりも成長できる人が欲しいのだと気づきました。
成長を求めて、自分で積極的に変化をする向上心を持つ人です。
確かにそりゃそうです。僕だって入社14年目くらい。
学生時代は高校+大学+大学院修士課程=9年です。
(本当は色々あって留年を経験しているので10年ですが・・)
学生ではない社会人というフィールドに、学生の年数以上在籍しているのですから、入社時点の能力よりもその後の成長力の方が重要です。
当然それまでの成長の一つの形として学歴があるのですが、学歴さえよければ人が成長すると決まっているわけではありません。
その辺は最近別の記事に詳しく考察しました。
では、向上心高く、成長できる人間であるかどうかをどうやって見極めればよいのでしょうか?
どうやって見極めるのか?
と、タイトルをつけてみましたが、結論から言うと実際は今日時点での結論は出ませんでした。
履歴書・エントリーシート・適正テスト。このどこを見ればよいのでしょうか?
書類で分からなければ面接をすればわかるのか?
では面接を何を見れば判断ができるのか?
これは全く分かりませんでした。
自分の中で納得のいく結論が出せませんでした。
実際に採用に立ち会って、部下として一緒に仕事をしてもらって、そういった経験を積めばわかるようになるのでしょうか?
少なくとも今日の僕にはわかりませんでした。
課長として新人をどう教育するのか?
ワカラナイばかりを言っていればいいというわけではありません。
僕は課を1つマネジメントするのが仕事です。
教育をしなければいけません。
最後にそこに自問自答をしました。
そこから出てきたのは次のような要素でした。
①チャレンジを褒める
『成長・変化ができる人間になってほしい』と僕が望むのであれば、やはりチャレンジをしたことを褒めるようにしなければいけませんね。
小さな失敗を恐れず、広く浅くトライし、知見を広げる姿勢を褒めて、それが正しい取り組み方であるという方向性を定めてあげなくてはいけません。
②自分の置かれている状況よりも高い視座を持ってもらう
また、最近教育について考えると、若いうちから視座を高く持ってほしいなと思うようになりました。
そんなことをいくつかの記事で書いています。
新人でありながら、できるだけ自分より上の年次の人がどう考えているのかを吸収して、自分を俯瞰して組織の上部から眺め、一つ一つ取り組んでいる仕事がどのような意味を持っているかを理解して仕事ができるようになってほしいと思いを込めて教育する必要がありそうです。
まとめ
出会いは縁ですし、組織を構成する人員のタイプや、組織が置かれている状況や組織文化によっても相性もあります。
でも確実に言えるのは、教育は必要であるということです。
より高い役職の視座を求めるために大きなモチベーションとなるのは『自分が課長になったときの予行練習を早めからしておくこと』と導くのがいいかもしれません。
そのためには一番身近な僕が憧れられる課長でいなければいけないのかもしれません。
僕が大卒新人に求めることは、すべて自分がやって見せることで彼の進むべき道を背中で語る上司にならなくてはいけないのかもしれません。
つくづく上司って大変ですね。
こんなこと書いてる僕はこんな人間です。
よかったらこっちも読んでもらえるととてもうれしいです。
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