マネージャー目線を考える_#1

2021年2月9日 08:01

昔セールスのエリアマネージャーになりたての頃、大きな衝撃を受けたことがある。今でもあれ以上に強烈にFeedbackを受けたことはないと思う。

上司M: 「S&Oさん、あなたは自分で自分の仕事を評価するとすると、何点くらい付けられますか？」

私: 「80点くらいでしょうかね」
(うーん、部下とのコミュニケーションはうまくいってるし、セールスのゴールも達成してるけど、この流れは明らかに怒られる流れだな..ちょっと遠慮しておこう)

上司M: 「全然出来てません!」

私: 「え？それはどうしてですか？」

上司M: 「それは自分で考えてください。自分で自分に対してSWOT分析して、Action planを作成して来週までに出してください。
うちの会社は人の成長を待っていることはできません。期待しているのは飛行機的な成長カーブではなくて、ヘリコプター的にそのまま飛び立って頂かないと困ります」

上司M: 「今四半期終わって、あなたに何も変化がなければ、今のPositionを降りて頂きたいと思っています」

私: 「...わかりました」

理由がわからない

その当時就任していたセールスのエリアマネージャーは、いわゆる日本列島を4つに分けて、そのエリア内で働いている営業チームを統括する仕事だった。

ミッションは、セールスゴールを達成すること。そしてセールスゴールは達成していた。部下から多分信頼されていたと思うし、仲良くチームワークを持って働けていると感じていた。

何がいけないのか。

当時中の良かった先輩も私と同じ様なフィードバックを受けていたので、話もしてみた。彼はとても怒っていたし、心底納得いかない様子だった。
「現場のことも知らないくせに偉そうに...」
私はそこまで自信が持てず、ショックを受けていたし、恐怖心も感じていた。

さっぱりわからず、昔お世話になった元上司の方に相談に行ったり、言われた通りSWOT分析のやり方を調べて、考えてみた。

SとWに次の様な内容が挙がった。

現場の経験があること
部下の気持ちを理解することができる
部下が業務上でつまづいていることに対して、適切にアドバイスができること
取引先と人間関係が構築できていること
製品知識があること
セールスのゴールを達成していること

英語が話せないこと
マネージャーの経験がないこと

うん、こんなところだろうか。強みがたくさんあって悪くない。
英語は使う機会も少ないし、これから勉強していけばいいと思う。
マネージャーの経験は、これから積んでいけばいいだけだ。

じゃあなんであんな風に言われたのか

もう少し考えた時、ふと気になる点が出てきた。

マネージャーの経験ってどういうことなんだろう。

そもそも部下と私との繋がりについてはたくさん出てくるけど、私と上司との繋がり、もっと言えば会社の方向性って全く考慮されていない？

うん。確かに自分と部下の目線で物事は考えてきたけど、会社がどういう風にしたいのか、どういう風になりたいのか、それをどの様に部下に落とし込むのか、全く考えたことがなかった。

Weaknessにこの部分を追記して、上司Mに持って行った。

私: 「あれから真剣に考えてみて、私と会社との接点が弱く、会社の方向性に沿ったマネジメントが出来ていないという結論に至りました。
今後はもう少し会社の方向性を考えた上でチームをドライブしていきたいと思います」

上司M: 「あなたがそう思うのなら、そうしたらいいんじゃないですか？」

その後は、出来る限り上司Mの考え方、振る舞い方、話す内容を真似る様にしてみた。お世辞にも親切で温かい人とは言えなかったのだが、こちらも火がついているし、正解がわからないのだから、他に手はなかった。

部下が今まで通り親しく話しかけても敬語でビジネスライクな対応をした。

「会社を辞めたいのであれば辞めたらどうですか？あなたの代わりは他にも全然いるので。」退職を迷っている部下に、上司Mがしそうなコミュニケーションをしてみた。

その他にも全てのシーンで、上司Mになり切って判断、会話をしてみた。

そうこうしていくうちに四半期が終わり、また上司Mと話す機会があった。

上司M: 「最近良くなったと思いますよ」

私: 「ありがとうございます！」

とても嬉しかった。あの冷たくて素っ気ない上司Mに認めてもらったのだ！

マネージャー失敗あるあるはこちらにもまとめていますので、良かったらご覧ください！

Shimeji & Oyaki

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
気に入ったらフォローお願いします♪
⭐︎Twitterもやってます！！
https://twitter.com/ShimejiO
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？