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ひび

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日々のことについて文章を書きます。
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記事一覧

一緒に素敵な空想を

こないだ駅前の安飲み屋で、友人の新たな野望を聞いて嬉しくなった。少し照れ臭そうに、実はな、こんなんも考えてんねん…と言うから、ええやん!と私はすぐさま背中を押した。それから互いに思い付きのイメージとアイデアを何やかんやと話し込むうち、ってか、めっちゃ考えてくれるやん…と言われて、気付く。確かに自分は、めっちゃ考えていた。そして、全面的に協力する、ときっぱり言い放ったのだが、そこには何の見返りも期待

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亀10!

我が店、ライヴ喫茶 亀が10周年を迎えます。それを記念して明日から三日間、スリーデイズライヴショウを行います。きみが来てくれたら嬉しいけど。

14日は『喫茶店コンサート』。私はバンド喫茶として、ギターを弾き、歌を歌います。亀が出来た当初から何度かライヴをしてくれている病気マサノリさんも呼んだし、初めて亀に来る楽しんでいこうや西岡さんも呼びました。喫茶店でゆったりと音楽を楽しんでもらえたらと思いま

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「るなちっく4」アンケート結果

遅くなりました。先日行われた「るなちっく4」で配布したQRコードアンケート、個人的に気に入った回答を発表します。沢山の回答が集まり、嬉しい限りです。今回質問したのは3つです。

・「るなちっく」に今後呼んで欲しい芸人はいますか?(複数回答可)
・ライヴ当日の持ち物、かばんの中身を教えてください。
・あなたの今年を漢字一文字で表すと?

今後呼んで欲しい芸人は…、色々な名前が書かれていました。多かっ

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クレーピーな気分

あまり人には言っていないのだが、自分はクレープに目が無い。こんなことを書くとまた甘いもの好きだと思われるかもしれぬが、クレープに関してはちょっと別物、決して甘いからクレープが好きなわけではなく、ただ、クレープが好きなのだ。クレープだからクレープが好きなのだ、と言えば分かるだろうか。クレープにしか無い楽しさと可愛さとファンタジーを、愛しているのだ。とはいえ、自分はしょっちゅうクレープを食べているわけ

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堂々と生き抜く

考えてみれば年が明けてから餅もお節も食ってねえよ。雪見だいふくおしるこは食べたけど、後はカニとかブリとかばっかり食べて基本的にはずっとコタツに入ってた。初詣は4日に行った。15円の賽銭入れて、二礼二拍手、今年も一年なんとか真っ直ぐ生きます、って心で唱えた。おみくじは引かずに帰った。年が明けてから7日経って、誕生日を迎えて37歳になった。もう完全なるおっさんである。はっきり言って昔ほど悶々とはしてい

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おれカニ

別におれが何をしようとおれの勝手、なのに、まるでおれのことを知っているかのような口ぶりで、あなたはこうした方が良いとか、こういうことはするなとか、勘弁して欲しい。子供じゃないんだっ。一体おれを何歳だと思っているのだろう。もしもおれの左腕がカニのハサミになって、美味しそうな身がちょっと飛び出していたとしても、それでも、おれはおれのままなのだ。きっとおれはカニのハサミを見せびらかして、人前でふざけてお

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幽霊になっても

こないだ「ア・ゴースト・ストーリー」という映画を観た。交通事故で死んでしまった男が幽霊になって妻を見守り続けるという話。幽霊、つまりゴーストは、白い布で覆われており目のところが穴になっている、どことなく漫画的ビジュアルで可愛らしい佇まいなのだが、そのため表情も無く、勿論言葉も無く、ただそこにずっといるだけの存在で、だからとても切ない。残された妻を隣で傍観し続ける。大切な人に、伝えたいこと、伝えられ

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しょうもない芸人

芸人でもバンドマンでも、奇人変人ぶってるタダの見栄っ張り、単なる承認欲求野郎は見ればすぐに分かる。あぁ、こいつ、やっとるな、って思う。そういう人が一番しょうもない。見ているこっちが恥ずかしい。これはキャラとかそういう話では無くて、もっと根源的なもの、全ての舞台表現において、薄っぺらい見栄っ張り、背伸び、格好付けは、すぐに露呈してしまう。文章だったら多少はごまかしが効くように思う。ただ、人前に立って

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宇宙の迷子

彼方を彷徨う名無しの子は、不貞腐れた顔でカタツムリと戯れている。不意にキョロキョロしたかと思うと、またつまんなさそうな様子で三角になって、飛び交う流れ星をじっと見つめる。多分、自分の星を探しているのだろう。いつか、それは遠い昔のこと、あの頃自分がいた場所は、果たしてどこにあったっけ?懐かしい記憶をかすめていくのは、故郷の光景と、布団のぬくもりと、湯気の匂い。宇宙の迷子はふわふわと旅を続けて、明日は

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筆談ラジオ2024秋号のお知らせ

話し書くラジオ「筆談ラジオ」のお知らせです。
毎回、ひとりで録音した歌もQRコードから聴けます。
ぎりぎり!秋のうちに出来ました。全国のコンビニで印刷して読めます。
是非とも読んでみてください。駄文だらけです。

A3フルカラー100円です。
対応コンビニ:ローソン、ファミリーマート、ポプラなど
※セブンイレブンは無理です。
※印刷期限2024/12/30 4:00頃まで

ユーザー番号【80DT

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サービス

舞台に立つ人は普段からサービス精神が豊かな人が多くて、凄いなと思う。自分も勿論、舞台上ではサービス精神は山盛りであるし、出来るだけお客を楽しませたいと常に思っている。でもライヴが終演して舞台を降りたらもう全部どうでも良くなるタイプ、ただの一人の人間になるので、常にサービス精神がある人を見ると、尊敬こそしないが、凄いなと思う。芸人なんぞ特に犬みたいな奴ばかりで、舞台を降りてからも、お客さんを相手に、

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おなか

季節も変わって随分過ごしやすい気候になったから午後のお散歩、息を吸えば気持ちがよろしい、これくらいの感じで陽も風もずっとそばにいて欲しいな。

良い文章を書くには孤独に狂わなければならない、という。けれども私はのんべんだらりと鼻たれお散歩してる。そんなことでは良い文章など書けるわけもなく、秋のお散歩は気持ち良い…、なんてわざわざ書くあたり、暮らしはとりあえず落ち着いている様子。じゃあ毎日ベリーハッ

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『ん』について

今度、北加賀屋の千鳥文化という場所で『ん』というライヴをする。主催は消しゴムハンコ作家の田口さんで、私が「ライヴしましょう、あなた主催で」と、そそのかしたこともあり、共同主催のような形でもある。田口さんは、我が店ライヴ喫茶 亀のお客さんなのだが、一度消しゴムハンコ展をしてもらった。大盛況で幕を閉じた。毎日何かしら彫っていて、喫茶に来ても、ちょっと彫らせて、と言ってゴム板と彫刻刀を取り出すような人で

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自作の冊子

昔からのお客さんで、遠くに住んでる人がいる。今は舞台に来ることも無くて、もう長い間会っていない。別に仲が良いわけでもなく、そもそも大して話したことも無い、名前と顔を知っているという程度の人なのだが、ただ時折、といっても本当に年に一度かそれくらいの頻度で、手紙と自作の冊子を送ってくれる。勝手な印象は、何となく退屈そうな暮らしっぷりで、溜め息混じりに日々をぐるぐるしている様子。冊子は完全な手作りで、最

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