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和食居酒屋なのにチヂミやレーズンバターを導入。「常連客を飽きさせない」シコメル活用法。

大阪のランドマーク「梅田スカイビル」を北に抜け少し歩くと『和食海鮮居酒屋 日和山』の看板が見えてきます。力強い筆致で書かれた一枚板の看板は、2017年の年の瀬に掲げられました。お昼どきから夜までにぎわうこの『日和山』もまた、人手不足に悩まされたお店の1つです。人手の足りない状況でも顧客満足度を上げつづける戦略について、オーナーの山村直樹氏にお話を伺いました。

人手不足が長らくつづき、
顧客満足度UPに取り組めない日々。

お客様の満足度は目に見えない。だからこそ大切にしようと、創業当時から決めていました。飲食店をもつのが昔からの夢で、魚屋や複数の飲食店で修業を積み、独立資金をためてこの『日和山』をオープンしたのが2017年12月のことです。お客様の満足度を意識しながら、妻が女将として店を取り仕切り、私はカウンターに面した厨房で調理と接客を担当。魚屋時代に身につけた目利きで厳選する海鮮が好評で、次第に常連客の集う店になっていきました。

夜の営業がメインで、会席料理から1品料理、歓送迎会など大人数の宴会まで対応しています。昼間は近くで働く会社員がランチでご利用されますが、1時間ほどで50、60人がご来店になるため、お昼は戦場のような毎日です。調理は基本1人でしていますが、夜の営業で大人数の予約が入ると調理の手がどうしても足りません。人手を増やそうと求人広告を出してもまったく応募の来ない状況が続き、スキマバイトサービスからスポット的に人を雇ってしのぐ日々が続いていました。

顧客満足度を何よりも大切にしよう。そう決めて創業した想いは変わらず胸にありましたが、人手不足から顧客満足を上げる取り組みになかなか手が付けられません。そうして迎えた2020年春、コロナ禍で店を閉じることが多くなり、今までの忙しさがまるで嘘のように時間ができました。今あぐらをかいたらマズイ。そう感じた私は、できた時間を飲食店経営の勉強に充てることに。正直、「想い」だけでこの店を開いたところがありました。今ふり返ってみると、料理をつくってお客様に喜んでいただいた先の部分が欠けていたのだと思います。アフターコロナがどうなっていくのか。原価率や人件費といったお金の流れ。お店ならではの強みは何か。そうしたことを改めて整理しながら学ぶ中で、人手不足だけは逃れようのない要素だと改めて実感しました。

人手不足を何とかできないものかと頭を悩ませていたある朝、FMラジオから聞こえてきたのがシコメルさんのサービスでした。仕込みの負荷を減らして人手不足を解消するというサービスの趣旨が、私の求めていたことにぴたりと一致。何ごともやってみないとわりません。そこでまずはシコメルアプリをダウンロードしてみました。アプリ内の「シコメルストア」を見てみると、多種多様な仕込み済みの商品が並んでいます。手軽に商品を購入できることもわかり、予算や金額をシビアにチェックして、「これならいける」とシコメルストアを使ってみることにしました。

仕込みの負荷だけでなく、
在庫管理の手間も減り店舗運営が楽に。

試験的に使ってみたシコメルストアですが、私にはメリットしかありませんでした。想像以上に質の高い商品でラインナップも豊富。すぐにでも店で使えそうな魚介の冷凍製品も充実していました。

今では夜の人気メニューとなった“いかの‟肝バターしょうゆ焼き”は、シコメルストアの「焼きイカ」を使っています。「焼きイカ」を解凍してイカの肝醤油とバターをからめた一品です。それまでは生の状態で仕入れたイカを使うこともありましたが、生だと仕込みや調理に時間がかかり、使い切れなかったぶんを冷凍保存するとドリップが出て品質が落ちてしまいます。ですがシコメルストアにある冷凍の「焼きイカ」を使えば、調理時間は大幅に短縮。何より小ロットで注文できるので食品ロスがなくなり、抱える在庫数も減りました。それまでは他社の冷凍製品をいくつか使っていましたが、大ロットの注文しかなく、ロットが大きいと在庫も自然と増えていきます。シコメルストアを使ってからは「余った在庫を使い切ろう」など在庫管理に意識を取られることがなくなり、気持ち的にも楽になりました。

注文がスマホで手軽にできるのも利点ですね。仕事が終わったあと、夜ご飯を食べながらスマホでアプリを開いてパッと注文を済ませるのが今の私の日課です。これがもし商品を買いに行くとなったら日中に出掛けることになりますし、何より往復の移動時間が掛かってしまう。

私はとにかく時間がほしいので、好きな時間にスマホで注文でき、店まで商品を届けてもらえるシコメルストアは、送料がかかったとしてもメリットの方が大きいです。お昼の12時までに注文したら翌日に商品が届くのも便利で、仕込みだけでなく在庫管理の手間まで減り、店舗運営が楽になりました。

人手不足の飲食店経営に
「シコメル」は欠かせない存在。

うちは和食居酒屋ですが、今の時代、和食のメニューだけだとすぐにお客様に飽きられてしまいます。そこでシコメルストアにあった「チヂミ」など、和食以外のメニューも積極的に加えるようにしました。するとこれがまた人気メニューに。

「たこのから揚げ」も人気ですね。魚屋で働いていた私からみてもシコメルストアの魚介は品質が高く、満足できるレベルなので、今では魚介にこだわらず多数のシコメル商品を導入しています。

シコメルストアの導入で仕込み時間は大幅に短縮され、メニュー数も増え、お客様に料理を提供するまでの時間もぐっと早まりました。「焼きイカ」は解凍して味付けするだけですし、「たこのから揚げ」は揚げるだけですから。年末年始には「レーズンバター」をよく注文しました。切って提供するだけなので、お客様の多いシーズンの短期決戦には最適なメニューです。「ローストビーフ」も大口の予約が入ると助かるメニューの1つ。以前までは自作していましたが、シコメルさんの「ローストビーフ」は味がしっかりしていてとても使いやすいんです。どの商品も品質が高いわりに手ごろな価格で、切ってすぐに提供できるものが多く、スキマバイトサービスで雇ったアルバイトさんでも問題なく対応してもらっています。

シコメルストアでは定期的に「1円キャンペーン」が開催されるのですが、私は1円キャンペーンの対象商品を新メニュー開発のベースにしています。1円というお試し価格で新商品に挑戦できる良いチャンスなので。シコメルストアを活用すれば新メニューに気軽に挑戦できるため、今後も積極的にメニュー幅を広げながら、お客様に飽きられないお店を目指していこうと思います。

『日和山』という店名は、港町にみられる日和山に由来しています。海鮮がメインのお店なので、漁師が日和(天候)を確認するために利用した日和山にちなんで名づけました。また「日和」という言葉には温かなイメージもあるので、個人店ならではの温かみある店を目指そうという想いも込めています。

お客様に心から満足していただける、温かみあるお店でありつづけたい。その想いは創業時から変わりません。そのためにはやはり顧客満足度を上げていくことが必要です。こだわりの一品に手間をかけることももちろん大切ですが、お客様を飽きさせないよう、幅広いメニューを最小限の負荷で提供することも大切だと私は考えています。人手不足の時代ならではの柔軟な飲食店経営を目指す私にとって、シコメルストアは欠かせない存在です。



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