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ポップカルチャーは裏切らない

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”好きなものを好きだと言う"を基本姿勢に、ライブレポート、ディスクレビュー、感想文、コラムなどを書いている、本noteのメインマガジン。
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2022年10月の記事一覧

お笑いブームの極致にて~2012 to 2022

お笑いブームの極致にて~2012 to 2022

2022年10月22日、ウインクあいちで「天高く馬肥ゆる東名阪漫才興行」の名古屋公演を観た。カナメストーン、真空ジェシカ、ママタルトの3組による漫才ツアーで6月以来の開催となる。M-1グランプリ2022を控えたこの10月。じっくりとネタを仕上げつつある過程を垣間見れる貴重な機会であった。

ママタルトは今年、決勝をキメに来た覚悟を感じた。ありネタを磨きあげる段階。更に驚くべきは真空ジェシカまでもが

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[Real Sound寄稿記事]米津玄師、Official髭男dism、YOASOBI、Ado、藤井風……2022年後半に迎えたリリースラッシュ、重要楽曲をピックアップ

[Real Sound寄稿記事]米津玄師、Official髭男dism、YOASOBI、Ado、藤井風……2022年後半に迎えたリリースラッシュ、重要楽曲をピックアップ

Real Soundに64回目の寄稿をしました。今回はやたらと話題曲の多かった10月の重要曲を5曲レビュー。米津玄師「KICK BACK」、Official髭男dism「Subtitle」、YOASOBI「祝福」、Ado「行方知れず」、藤井風「grace」について。

もう既にシーンの先頭に立ち続けてるアーティストたちだけど、その大きな要因としてはやはりしっかりと今この時代への目線があるからではな

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歌と人の近さ~10.22 橋本絵莉子「燃やして探してツアー2022」@名古屋DIAMOND HALL

歌と人の近さ~10.22 橋本絵莉子「燃やして探してツアー2022」@名古屋DIAMOND HALL

ソロになって初めて橋本絵莉子を観た。思えばチャットモンチーを最後に見たのが2017年の長崎。もう5年半も前だ。そういうノスタルジックな感慨も少しはあれど、何といっても橋本絵莉子としての楽曲がどれも素晴らしいので早くライブで体感してみたいという期待感でいっぱいだった。

曽根巧(Gt)、村田シゲ(Ba)、恒岡章(Dr)というバンドメンバーを引き連れてオンステージすると、1曲目からガンガンに観客にクラ

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2022年10月に観たライブ(ハンブレッダーズ×KANA-BOON/Cwondo×えんぷてい×踊れない僕ら)

2022年10月に観たライブ(ハンブレッダーズ×KANA-BOON/Cwondo×えんぷてい×踊れない僕ら)

10.20 ハンブレッダーズ「秋のグーパンまつりZ」@ Zepp Nagoya(ゲスト:KANA-BOON)

ハンブレッダーズ恒例の対バンツアー「グーパン祭り」。今年は初の東名阪Zepp開催。名古屋は大阪の先輩KANA-BOONを迎えての2バンドによるバチバチなツーマンライブ。先攻のKANA-BOONを観るのは4年ぶり。フェスでずっと観てきたのでライブハウスで観るのは8年ぶり(Zepp Fuku

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最近観た旧作の感想メモ(2022年9、10月)

最近観た旧作の感想メモ(2022年9、10月)

9月はアマプラ月間だったので全てアマプラで配信中の作品でまとめてみた。

THE BOYS season1

大企業ヴォートに所属する腐敗しきったヒーロー集団と、そのヒーローたちに恨みを持つTHE BOYSの戦いを描く作品。まぁ~~面白い!!こんなにスイスイ観れる海外ドラマ、初めてかもしれない。この2年間、マーベル映画に浸ってきたので前フリは充分。なのでアメリカ国旗を背負ってる奴が1番イカれてると

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「国際芸術祭あいち2022」 一宮/常滑会場に行ってきた

「国際芸術祭あいち2022」 一宮/常滑会場に行ってきた

10/10まで開催された「国際芸術祭あいち2022」、一宮市と常滑市の会場での作品たちの感想。かなり難解な作品とエネルギッシュな作品に振り切れていた一宮会場、そして土着的な文化を活かしきっていた常滑会場。異なる魅力に溢れた会場で特に印象に残った作品を写真つきで紹介していきます。

※Podcast『海月の人々(((通信)))』でも語りました。これを流しながら読んでもらえるとより伝わりやすくなるかと

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[配信]10.02 ふぇのたすカムバックスペシャルライブ「2022ねん、あき」

[配信]10.02 ふぇのたすカムバックスペシャルライブ「2022ねん、あき」

ふぇのたすが復活するというニュースが出た時はとてもたまげた。2012~2015年までの短い活動期間ながらインパクトの強い楽曲を多く残し、ビジュアル面やその"ポップさ"と"可愛さ"の意識的な打ち出し方は、当時盛り上がりを見せ始めたアイドルシーンとは一線を画す魅力が溢れていた。解散後もヤマモトショウはソングライターやプロデューサーとして”かわいい"を様々なシーンに宿し、みこは2021年まで「SHE I

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[Real Sound寄稿記事] 週替わりテーマソングが作品にもたらす効果 『チェンソーマン』機に『ドロヘドロ』『高木さん』ら過去事例を振り返る

[Real Sound寄稿記事] 週替わりテーマソングが作品にもたらす効果 『チェンソーマン』機に『ドロヘドロ』『高木さん』ら過去事例を振り返る

Real Soundに62回目の寄稿をしました。今回は秋クールの超注目アニメ「チェンソーマン」が各話ごとに異なるエンディングテーマを起用するというニュースを受けて書いたもの。昨今増えてきた、各話ごとに違う挿入歌や複数のテーマソングを持つ作品などについて一通り紹介しました。

記事内で触れた作品は以下の通り。
・チェンソーマン
・ニンジャスレイヤーフロムアニメイション
・ドロヘドロ
・悪魔のリドル

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『LAMB』〜不安なのに笑っちゃう/笑っちゃうのに不安、の心理

『LAMB』〜不安なのに笑っちゃう/笑っちゃうのに不安、の心理

映画『LAMB』を観た。アイスランド・スウェーデン・ポーランドの合作で、"禁断のネイチャースリラー"とコピーが打たれている。第74回カンヌ国際映画祭のある視点部門で《Prize of Originality》を受賞し、アカデミー賞国際長編部門アイスランド代表作品にも選出されるなど高い評価を受けた。

「ミッドサマー」を送り出したA24が配給、という触れ込みが至るところに書いてあるので、とんでもない

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