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冬は動かなくてもいい話

 この季節、元々寒冷な地域の生物でない限り、動物たちの活動性は下がります。
 木々の成長も緩やかに、一見すると枯れたようにも見える植物もあるでしょう。しかしながら木々はゆっくりと力を蓄えて、春先に芽吹く準備をしています。

 冬来りなば春遠からじ。
 とはいえ越冬できなければ、暖かい春を迎えることは叶いません。

 我々人類にとって低体温症は致命的です。
 冬になると毎年のように「低体温」の患者さんが救急搬送されて来院します。体温以外にも色々と下がったり上がったりして治療の難しい病態です。

 気温が下がると色々下がります。
 テンションが下がります。
 キーボードを打つ速度も下がります。
 血圧…は下がりません。ちょっと上がります。

 下がるものを上げるのは大変なことです。
 ニュートン力学的には位置エネルギー相当の外力を加えなければなりませんし、医学的には降圧薬は数多あれども昇圧薬は限られます。ビッグバン以降、宇宙の温度は下がり続けています。エントロピーが常に増大するのはこの宇宙の法則です。

 さて、この冬。
 
 厳しい寒波が日本列島を襲っています。

 何が必要でしょうか。
 何か必要でしょうか。

 
 きっと何もしなくていいのだろうと思います。
 ただ日々を生きて春の到来に辿り着けたら、それは類い稀なる栄光です。これほどの寒波ですから、文明以前の人類であったら、大きく数を減らしていたことでしょう。幸いにして、暖をとる手段は豊富にあります。食糧の確保もできるでしょう。

 いずれも難しい場合には、おそらく健康で文化的な最低限度の生活が脅かされていますから、行政を頼るか私に一報下さいませ。私には大したことは何もできませんが、緩く応援させていただきます。

 話がとっ散らかって参りましたが、冬です。
 寒い冬は静かにチカラを蓄えて、どうにかやり過ごすのがよいでしょう。何ができなくても、うまくいかなくても、誰にも責める権利などありません。

 さぁ、ぬくぬくと過ごしましょう。

 あたたかい飲み物でも如何ですか。


 拙文に最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。願わくは、貴方の抱える焦燥感が、じんわり溶けて春先に飛んでいきますように。


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#私の朝ごはん #今日いただいた鴨鍋の残りスープで雑炊を作る予定です
#そう今日は鴨鍋を食べました
#安心してください #共喰いじゃないですよ
#私は鴨であって鴨でないかもしれません
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渡邊惺仁
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