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seiji_arita
2024年9月14日 21:21
「反社会的文士」特に希望も無く絶望も無く目の前にある景色を見ていた僕が世界を無視するのと同じ様に世界もまた 僕を無視し続けている何も無いところから架空の物語は生まれる内的な衝動が形像を立ち上げて行く反俗的な理想像破綻と混沌の中で文学を生み出す反社会的文士僕等は意識の足元の深い底にある寡黙な闇に降りて行く誰もが其処に混沌を持つ脈略を欠いた記憶の
2024年9月11日 18:30
「六畳一間のドンキホーテ」満たされないと泣いているのはきっと満たされたいと願うから僕等は源泉を探している 純粋で世界で一番綺麗な水を其処に辿り着くには流れに逆らって泳ぎ進まなくてはならない流れに乗って下って行くのはゴミだけだ良い言葉だ 理屈や理論は特に必要とされていない六畳一間の窓の無い君の部屋の壁に窓を削って作っている毎日毎日 時間をかけて隠し持
2024年9月8日 13:10
「夏のしっぽ」夏草 蔦の葉 東に延びる給水塔の影ひしゃげた自転車 立ち乗り 君のスカートが揺れている家にあった花火達掻き集めて持って来たよ打ち上げ花火やロケット花火もまだ残ってる河川敷 裸足になって膝まで入った 沢山持ってるよコーラ飴 溶け始めたシロクマアイス18時のサイレンが鳴っても僕等の午後は終わらない森を見に行こうよ今夜 知らない道を歩い
2024年8月25日 16:31
「詩人と言う名の病」肉と血は避け難く滅びて行くだらしなく落ちる涙 誰を憎めばいい誰かの言いなりになって僕等は汚れて行った出来るもんなら殺ってみなよ 君の其の手で何処からか甘い蜜の匂いがした臆病な僕は何度も何度も君を抱き締めて確かめ合う醜く枯れた向日葵を引きちぎる様に夏は逝くつき続ける嘘の先に あてもない夢が横たわりもうひとつの顔で沈めた太陽始
2024年8月24日 21:25
「45回転のアドバイス」世界を憂う優しい言葉とか甘く溶ける様なセリフだとか君と手を繋いで並んで歩いた事だとか狂いそうだぜキャプテン破滅的デザインを施された街に限りなく醜悪な看板が立ち並ぶ其の空間は想像力が想像力である事を停止し放棄している様に見えた吐き気がする様なキャラクター構成の一端が押し寄せて来る45回転のアドバイスいつも同じところで針が飛び
2024年8月9日 23:09
「美しく燃えた月」想いはいつも途中で途切れて 君の偽物の微笑みと僕の嘘を合わせ夜空に月を浮かべた情熱とか純粋とか 大切な言葉だとか出来るだけ沢山集めて手を繋いだ君の迷いと言い訳と 言葉足らずの僕の詩とふたりで話した内緒の未来風に抱かれた夜の中本物と言われるまで突き進めば 其れは本物になるそう言ってくれたのは君だけだった僕の事なら心配無いよ 大丈夫
2024年8月9日 15:02
「神と毒薬」狂えば狂う程 潤う思考の泉断片的に あるいは集積的に麻薬的信号を読み取る事が出来る其の無音の文体に特別な響きを聴くある種の制度の相関性により制限された言語に自立は無いそして僕は誰よりも上手く自分自身を偽り続ける闇を背負う手探りの真夏の午後惰性的な性交 怠惰な愛撫と無造作な接吻僕は独り夜の匂いを探している君の両腕に神の力が宿るなら世界の理
2024年8月4日 12:14
「線香花火」僕は恋をする様に君の詩を読み続けています夏には夏の歌があり夏には夏の花が咲く線香花火が燃えていますチリチリと熱く揺れながら真っ赤な最後の赤い玉落ちない様に優しく包んだ小さな炎の花弁が今も僕の心で咲いてます君の居た夏 明日の風と君の海星になれなかった僕等君との約束 忘れない美しく輝く花弁が永遠に照らす八月の夜愛しき人へ僕は恋を
2024年8月3日 21:22
「遠い日の花火」自己解体の深淵使い道の無い景色と言葉が誰の人生なんだと 何度も繰り返し問いかける僕は頭に浮かんで来る風景を心に溜まる想いをただ自然に僕なりの個人的な柄杓で汲み出している其の結果生じる難解性や異端性は二義的な問題に過ぎない其処にある世界に自分自身が足を踏み入れる事で心の開放と救済を文体に綴り残す近代的に構築された造形と完結された天
2024年7月26日 19:56
「フェルナンデス」妄想を裁く天使 残像の中の女神砂まじりの風と極彩色の街夢を売り愛を買う無菌室で愛し合う 汚された戯れ口移しで接種した薬星のピアスに白い胸元あの日見た物語を話していた透けて見える明け方に十字を切り鏡の中の花を枯れる前にむしり取れ窓の西角で小さな星を捕まえた束の間の悪意が踊る僕には僕が見えないそして繰り返す日々に殺され 君が消えて行
2024年7月21日 11:06
「FOREVER」終わらない接吻 夜に踊る可憐なドレス 憂いを潜めた甘い香りと其の仕草記憶の瞳に映る星たち真実へ伸ばす腕が夢の先に導く魂の歌詞と鼓動が共鳴し 其の胸へと抱かれる街には奇跡が溢れ 真白な羽が舞い降りる髪に肌に触れ 言葉途切れに愛を探した明日を照らし出す夜空に輝く小さな星と蒼を湛えた澄み切った空と風に吹かれる君が居る僕の傍
2024年7月4日 23:39
「最後の言葉」沢山の記憶の積み重ねによって僕等の人生は成り立っている僕等は暗い空に浮かぶ雲の周りに希望の縁取りを探し求める頭上の暗雲の中に幾つもの願い事を書き連ねその裏側にあるはずの明るい輝きを放つ太陽を心に描く何処でもいいから遠くの国に行きたい君はそう言ったその言葉は僕の中に眠る僕自身の代弁でもありふたりは胸の中にある それぞれの暗雲と光を抱
2024年7月3日 17:47
「片翼の天使と片足の僕と」片翼の天使が眠っているベッドに眠る彼女には沢山の管が繋ぎ込まれている窓の外には風は無い人の形をした化け物達が沢山居て僕等を狙っている僕はバス停の側に咲いていた小さな花を摘んで持って来たガラスの瓶に其れを飾るごめんね 高価な花束は買えないんだ海で拾った綺麗な貝殻と山で見つけた水晶の欠片片足しかない僕だけど誰かさんの様には
2024年6月26日 18:36
「死んだふり」必要悪が裏の正解領域で息を殺して生き続ける人の形をした程度の分際が虹を欲する辿り着けない朝の向こうに見えた汚れた海大人の顔をした愛想が一方的な暴力を振う生まれてきた喜びや生きて行く上での業だとか慢心と理想論 遠いと思い込んでいた天国と地獄誰も悪くないのなら 何故 僕等は泣いている夢の奥底 今は黙って死んだふり傷口を固めた嘘が