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感情のコントロールができない

最近、会社の中で
感情の整理やコントロールできない
若い社員が多い・・・と

相談を受けることが増えている。

・自分の感情を抑えられなくて
 相手に対して攻撃的な対応をしてしまったり

・自分の感情をコントロールできなくて
 突然、泣いてしまったり…

よく最近の若い人は
「メンタルが弱い」なんて言われるけれど

メンタルが弱いのではなく
「免疫力がない」と私は思っている。


今の社会の中で
自分と年の離れた人と話をしたり
付き合ったりする機会が

昔と比べて極端に減っている。

近所の人との付き合いや
周囲とのかかわり方も変わった。

社会を震撼させるような
悪いニュースが流れ

子どもたちは、
世間には「怖い人もいる」と
幼少期に教えられ

「信じることよりも疑うこと」を
子どものころに学んだかもしれない。

部活動などで先輩・後輩の関係を
学ぶ機会も極端に減り

先輩・後輩の関係を学んだり
周りの大人を「尊敬する」という概念も

なかなか育たないまま
社会に出てきている新世代も少なくない。


自分たちとは違う価値観を持ち
こちらが想像している社会とは
違う環境の中で育ってきている
新世代は、先輩に対して

一方的に言われること
一方的に伝えられることに対して

納得がいかなかったら
「泣く」「怒る」という感情で
表現してしまうこともあるだろう。

それは、今までの人生の中で
そこまで深く自分の感情に 
触れるようなことがなかなかなくて、

人と真正面から
ぶつかることもなかったかもしれない。

自分に間違っていることを
間違っていると真っすぐに
伝えてくる人もいなかったかもしれない。

今、社会に出て
先輩や上司には
大切にしている仕事に対する
価値観があり信念に思っていることがある。

それを大切に想い
仕事をしているから

それを守らなかったら
真剣に、伝えてくる
もしくは、ぶつかってくるであろう。

その気持ちは、
自分が若い時に知らなかったせいで
苦労したことを

今の若い人にはさせたくないから
失敗させないように教えようという
気持ちかもしれない

でも、そんな奥にある
深い感情や思いをくみ取るような
経験は持ち合わせていないので

「嫌われた」
「機嫌が悪い人だ」
「怒りっぽい」

なんていう、その上司の
性格や人柄、に対して
「怖い人」「苦手な人」という印象になってしまう。

新世代にとって、社会に出るまでに
自分を取り囲んできた大人たちは
優しかった。かもしれない。

親にも怒られたことがないと
言われることもある。

怒ったとか、叱られたとか
その経験があったほうがいいか、
なかったほうがいいかを

ここで書くつもりはなく

今の若い世代と関わっていると

人と真っすぐに向かい合い
お互いの思っていることを伝え
その思っていることを伝えた際に

相手が理解してくれないことで
相手に対して感情的になり

わかってくれないことに対して
「怒り」のように表現されると
非常に驚き、相手を受け入れられなくなる。

そんな心の動きがあるように思う。

新世代は、社会に出て
今まで経験したことのない人との
かかわりを経験する。

相手の感情を感情的な様子を
処理することに心が追い付かない。

だから「免疫力」がないと私は思う。

持っていないものは
今から身につければいい。

社会に入って「免疫力」をつければいい。

最初は痛みを伴うことがあるかもしれないが
経験を重ねるごとに
必ず力になると思う。


免疫力を高めるために
起こった出来事(事実)と
自分の感じたこと(感情)を
ノートに書き留めてほしいと思う。
(例)上司に叱られた。
仕事中の業務に対して注意を受け怒られた。
あんまりにも腹が立ったので
「なんだ、あいつ、
自分が一番偉いと思ってるのかよ~
くっそー」と
休憩室で叫んでしまった。
叫んでたら・・・違う先輩から、
「なんでそんな汚い言葉使うの?」
って、また叱られた。
やってらんない。


こんなことをノートに感じたことを書いてもらう。

このノートの中の文章
どの部分が「事実」で
どの部分が「感情」なのだろうか?

この文章「上司に叱られた」から始まっている。

これは事実だろうか?
感情だろうか?

本人は「叱られた」と思っているけれど
上司は叱っていないかもしれない。

今日の仕事で修正してほしいことを
伝えただけかもしれない。

「上司に叱られた」が
とても大きな記憶となって
心を占めていて

何をどんなふうに話があったのか?
事実が書かれていない。


つまり、上司が伝えたことよりも
(話の内容や中身よりも)

その時の上司が発した言葉や空気から
「叱られた」という想いだけを記憶し

叱られたことに対する怒り・攻撃性のみ
結果として表れてしまう。

こんな風に心の中で起こっていることを
上司も知る必要があると思う。


【ノートに感情を書く効果】
① 自分の感情を書くことは
  本人がこのノートを読み返すことで
  自分を客観的にみられる可能性がある。
② 新世代の心の動きを
  ノートに書いていることを通して知ることで
  上司の伝え方のふりかえりや学びになる。
③ ノートに記録しておくことで
  後から同じようなことが起こったとき
  前もこういうことあったよね。と一緒に
  ふりかえることができる。
 ※新世代の部下に対して
 上司との関係性が悪い
 人間関係構築が難しい
 ※上司に対しても
 古い教え方をしている
 なかなか後輩が育たない。

両者に対して
思うところはたくさんあり

上司に
もう少し歩み寄ってほしいとお願いしたり

たまたまこの職場での
「人間関係が難しんだな」と思って
配置転換や異動をしたり

この会社自体が
自分を理解してくれないんだと思って
転職しても

新世代の根本的な
問題解決がされていなければ
次の環境でも同じことが起こると思う。

新世代の本人自身が
アンガーマネージメント
(怒りの感情をコントロール)する力を

身につけ、コントロールできるようになると
免疫力も必ず高められていると思う。


ノートに自分の感情や出来事を書く
日記をつける

などは、

すべてアンガーマネージメントの
スキルの中に一つである。

自分と合わない人を排除したり
自分と合わない人から逃げていても
現状は何も変わらない。

自分の免疫力を高める力をつけ
社会人として相手を受け入れる能力を
高めてほしいと思う。

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