惨劇の地、スレブレニツァ ・ポトチャリ村。 当時の国連施設だったメモリアルセンターを後にし、 国道沿いを彷徨していた折。 ほろ酔いなオヤジたちに呼び止められた。 「…
ボスニア紛争時、セルビア軍勢力により、たった十日足らずで、 8000人を越えるボスニャク人が虐殺された地、スレブレニツァ 。 2019年、3月下旬。 拭い去ることの出来ぬネ…
セルビアでも育成に定評のある古豪、OFKベオグラード を訪れた際、 クラブハウスに併設されたカフェから出てきた190cmはあろうかという 大男が声を掛けてきた。 男「オマ…
2019年2月下旬、極寒のベオグラード 。 ツルヴェナズヴェズダ(レッドスター)が、500m先に本拠地を構える、 ”憎っくき永遠のライバル”パルチザンを迎えての、ベオグラー…
ボヘミアンズと同じくプラハに拠点を置く、 チェコを代表する強豪、スパルタ・プラハ。 ”レジェンド”トマシュ・ロシツキの帰還がリリースされた直後の、 ホームゲームの…
今まで、色んな国や地域へサッカー旅をしてきて、 「お気に入りのクラブはどこか?」 と聞かれることが、よくある。 正直、いつも答えに窮してしまう…。 それぞれの地で、…
長らく、Jリーグのスタジアム演出に携わっている身として、 異国のスタジアムで、”なるほど!”と唸るモノに出会すことがある。 4部コヤン・シチズンFCでの、”エンヤ ”…
2017年6月中旬。 U-20W杯が韓国で開催されていた折、 友人がキャプテンを務めていた、ソウルに隣接するベッドタウン、 コヤン市をホームとするK3(4部相当)所属のコヤン・…
神々が棲む島とされ、 世界中から多くの人たちが訪れる、 インドネシア最大の観光地、バリ島。 彼の地をホームとするバリ・ユナイテッドは、 現地で仲良くなった関係者曰…
インドネシアはマランをホームタウンとする、アレマFC。 国内では、熱狂的なサポーターが多いことで知られる、地元の不動産王が オーナーのリッチクラブである。 この日、…
イスラム教徒の多い、インドネシア。 この日、スタンドでは、”同胞にエール”をと、 厳しい情勢にあるパレスチナの国旗が、至る所にはためいていた。 そして、ゴール裏で…
人は彼を、”アレ・ガウーショ”と呼ぶ。 ジャワ州東部ラモンガン出身の生粋のインドネシア人であるが、本名が難解な故、憧れのブラジルをイメージした名を自ら名乗り、周…
優勝争いを繰り広げる宿敵との、一進一退の激闘を制し、 歓喜と昂奮と安堵が充満する、試合後のロッカールーム。 そこへ、満面の笑みを浮かべながら、クラブのオーナーが入…
Satoru Komatsu
2023年7月12日 18:47
惨劇の地、スレブレニツァ ・ポトチャリ村。当時の国連施設だったメモリアルセンターを後にし、国道沿いを彷徨していた折。ほろ酔いなオヤジたちに呼び止められた。「オマエも、一杯飲ってかないかと」と。「ぜひぜひ」と僕。そこは、ふくよかでにこやかなお母さんが切り盛りしている、BEXという名の、こじんまりとした酒場であった。しばしの真っ昼間の宴は、もっぱらボスニアと日本を繋ぐオシムさんの話題で
2023年7月12日 18:38
ボスニア紛争時、セルビア軍勢力により、たった十日足らずで、8000人を越えるボスニャク人が虐殺された地、スレブレニツァ 。2019年、3月下旬。拭い去ることの出来ぬネガティブなイメージを抱えたまま、彼の地に足を踏み入れた。”二度と同じ過ちを犯さぬよう、セルビアとボスニア、未来のため一緒に戦おう”という理念の、FK Guberというサッカークラブが存在することを聞いたからだ。そんな彼
2023年4月26日 18:12
セルビアでも育成に定評のある古豪、OFKベオグラード を訪れた際、クラブハウスに併設されたカフェから出てきた190cmはあろうかという大男が声を掛けてきた。男「オマエは、日本人か?」僕「はい」男「じゃぁ、マエゾノの電話番号を知っているか?」僕「いや、知りません…」男「ちょっと、カフェでお茶でもどうだ?」僕「ぜひぜひ!」それが彼との出会いだった。彼の名は、ミオドラグ・アンジェ
2023年4月10日 21:24
2019年2月下旬、極寒のベオグラード 。ツルヴェナズヴェズダ(レッドスター)が、500m先に本拠地を構える、”憎っくき永遠のライバル”パルチザンを迎えての、ベオグラード ダービー当日。この日、サポーター同士の場外乱闘を防ぐべく、ポリス総動員での導線規制が敷かれていた。僕たちは、聖サヴァ大聖堂から坂を下った、トラムが走る高架上の歩道に、かれこれ30分以上、立ち往生させられるハメに…。
2023年3月1日 16:50
ボヘミアンズと同じくプラハに拠点を置く、チェコを代表する強豪、スパルタ・プラハ。”レジェンド”トマシュ・ロシツキの帰還がリリースされた直後の、ホームゲームの風景。ボヘミアンズに比して、ヌルさやほのぼの感は一切ナシ。コンコースのソーセージ屋ですら、ガチ感がプンプンである。古豪と強豪。お互い首都にあるクラブ同士、この雰囲気の差異は、一体、何に起因するのだろう。キレイな感じで纏め
2023年2月28日 18:44
今まで、色んな国や地域へサッカー旅をしてきて、「お気に入りのクラブはどこか?」と聞かれることが、よくある。正直、いつも答えに窮してしまう…。それぞれの地で、多くの人たちとふれあってきて、全てのクラブに思い出や親近感もあり、一つに絞れと言われても…というのが、目下のホンネである。それに、何を持ってお気に入りかという基準も、質問者の意図によってちがってもくるだろう。それでも、絶対に
2023年2月19日 06:51
長らく、Jリーグのスタジアム演出に携わっている身として、異国のスタジアムで、”なるほど!”と唸るモノに出会すことがある。4部コヤン・シチズンFCでの、”エンヤ ”の数日後に足を運んだ、韓国を代表する首都クラブ、FCソウルのホームゲームでのこと。多くのサポーターが、クラブフラッグが装飾されたブブゼラを持参していた。そして、グッズショップや露店では、大量にワゴンに積まれ、販売されていた。
2023年2月17日 06:55
2017年6月中旬。U-20W杯が韓国で開催されていた折、友人がキャプテンを務めていた、ソウルに隣接するベッドタウン、コヤン市をホームとするK3(4部相当)所属のコヤン・シチズンFCを訪れた。当時のオーナー兼監督は、元韓国代表DFにして、元Kリーグ最優秀レフェリーという稀有な経歴を持つ、キム氏。2008年にクラブを創設以来、幾度も経営の危機に瀕しながらも、自宅を抵当に入れ資金
2023年2月15日 07:39
神々が棲む島とされ、世界中から多くの人たちが訪れる、インドネシア最大の観光地、バリ島。彼の地をホームとするバリ・ユナイテッドは、現地で仲良くなった関係者曰く、「島にあった3つのクラブを統合して出来たクラブ」で、それが”ユナイテッド”の由縁なのだそうだ。「サポーターが何よりの名残さ。ゴール裏とバックスタンドでは、まったく別の 応援をしているんだよ」とのことだった。ホームゲーム
2023年2月14日 05:25
インドネシアはマランをホームタウンとする、アレマFC。国内では、熱狂的なサポーターが多いことで知られる、地元の不動産王がオーナーのリッチクラブである。この日、カップ戦の準決勝2戦目がホームで行われた。決勝進出を懸けた大一番である。僕はアレマでプレーする、友人のスペイン人選手を応援すべく、選手家族席で観戦していた。試合のほうは、アレマは前半早々に退場者(友人)を出し、劣勢に晒され
2023年2月13日 05:44
イスラム教徒の多い、インドネシア。この日、スタンドでは、”同胞にエール”をと、厳しい情勢にあるパレスチナの国旗が、至る所にはためいていた。そして、ゴール裏で音頭を取っていたのは、なんと、、、クラブカラーの赤いヒジャブを被った、サングラス姿の女性であった。『オフサイド・ガールズ』(2006)という映画がある。イスラム教の戒律により、女性のスポーツ観戦が禁止されていたイランで、サッカー
2023年2月12日 20:00
人は彼を、”アレ・ガウーショ”と呼ぶ。ジャワ州東部ラモンガン出身の生粋のインドネシア人であるが、本名が難解な故、憧れのブラジルをイメージした名を自ら名乗り、周囲にもそう呼ばせている。彼は、マドゥラ・ユナイテッドで強化部として、主に外国人選手の事務周りや日常生活における世話係をしている。自身も、オマーン2部リーグ等でプレーした経験があり、流暢な英語と独学で身に付けたポルトガル語を操る。そ
2023年2月11日 12:49
優勝争いを繰り広げる宿敵との、一進一退の激闘を制し、歓喜と昂奮と安堵が充満する、試合後のロッカールーム。そこへ、満面の笑みを浮かべながら、クラブのオーナーが入ってきた。ベンチに腰を下ろしていた選手・スタッフは立ち上がり、すぐさま彼を取り囲む。オーナーは、選手たちに二言三言、柔和に語りかけたのち、徐ろにポケットから分厚い財布を抜き出し、高らかに叫んだのだった。「今日のボーナス、上積みするぜ