蹴球邂逅録 〜ゴール裏 (マドゥラ島🇮🇩)〜
イスラム教徒の多い、インドネシア。
この日、スタンドでは、”同胞にエール”をと、
厳しい情勢にあるパレスチナの国旗が、至る所にはためいていた。
そして、ゴール裏で音頭を取っていたのは、なんと、、、
クラブカラーの赤いヒジャブを被った、サングラス姿の女性であった。
『オフサイド・ガールズ』(2006)という映画がある。
イスラム教の戒律により、女性のスポーツ観戦が禁止されていたイランで、
サッカーを愛する少女たちが、どうしても代表チームを応援したいがため、
スタジアムへの潜入を画策し、奮闘する姿を描いた作品だ。
翻って、インドネシアのマドゥラ島のスタジアムでは、
パレスチナの平和を願いながらも、血気盛んに男どもを焚きつける、
女性コールリーダーの勇姿があった。
世界は広い。
今まで、多くの国や地域でサッカー観戦をしてきたが、
まだまだ自分の見知らぬスタジアムの風景が存在する。
とにもかくにも、現場に足を運び、この目で確かめるしかない。
この日、僕のサッカー旅熱は、より一層、高まったのだった…。