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2024年5月の記事一覧
自分の子供に好きな作家の妻の名前をつける親の心理の謎【固有名詞】Hathaway(シェイクスピア『ハムレット』)
ゆえあって『ハムレット』を読み返そうとして、巻頭の著者紹介でひっかかった。
シェイクスピアの嫁さんの名前は、アン・ハサウェイだったのだ。
調べてみると、まさかとは思ったが、女優のアン・ハサウェイ(本名アン・ジャクリーン・ハサウェイ)は彼女にちなんだ名前だった。シェイクスピアとともに数々の文学作品に登場してはいるそうだが、子どもにつける名前としては妙である。
例えば中根という苗字の人が、夏目漱
ジョークを分析し、おもしろい要素を抽出して消滅せしめ、おもしろくなくする試み【ジョーク】どこかで見た顔(ジャスパー・フォード『文学刑事サーズデイ・ネクスト』)
文学にまつわる事件を解決する文学刑事シリーズより。潜入捜査中のヴィクターが、正体を見破られそうになる場面である。
どこかで聞いたことがあるような、なつかしく、そしておもしろいジョークだ。
どこの国でも、どんな言語でも通用する普遍性もありそうだ。
なにがおもしろいのか、考えてみよう。
人は主に顔で他の人間を認識しているから、「どこかでお前に会ったことがある」という意味で「どこかでお前の顔を見
ピザをFAXする【ジョーク】sending pizzas by fax(ジャスパー・フォード『文学刑事サ-ズデイ・ネクスト』)
本の世界に入って事件を解決する文学刑事シリーズ。発明家の伯父について語られる箇所だ。
FAXでピザを送信するってすごくおもしろいアイデアだ。この本を読んだのはたぶん20年近く前で、筋はほとんど忘れていたけど、一度だけ言及されたこのアイデアだけはずっと覚えていた。
野暮を承知でなにが面白いのか説明してみると、その昔、世の中にFAXというものが登場した時に、「紙を送信できる」と勘違いする人もいて、
使いたくも使われたくもない言葉【フレーズ】Permission denied(ジャスパー・フォード『文学刑事サーズデイ・ネクスト』)
文学にまつわる事件を解決する文学刑事シリーズより。政界も牛耳る軍事企業の介入により、主人公が上司から意に染まぬ命令を受ける場面。
知ってるけど使いたくないし、使われたくない言葉ってないだろうか。
私はある。例えば You're dismissed だ。
直訳すると「あなたは去らせられる」。この場に留まる必要はないことを伝える言葉で、「解散」とか「下がってよろしい」などと訳される。
この人を
励ましと労わりと愛【歌詞】ゲワイエンタフ(TMネットワーク / Get Wild )
ゲワイエンタフ。久しぶりに心地よい英語のカタカナ表記にまみえた。「シェキラベイベー」とか「ゲロンパ」とか「グッジョブ」とか、英語を聞こえたままカタカナ表記することを推奨するものとしては見逃せない逸材だ。似たようなことは以前にも書いた。
この度 B'z がTMネットワークの Get Wild をカバーすることになって、関連ニュースがいろいろ流れてきているが、ある動画で「歌詞の意味はわからないが、雰
Cvlte というバンドに Praystation 2 (祈りの場所?)というアルバムがあることを知って、l と r はネイティブにとっては絶対間違えることがないくらい違うと聞いていたけど、シャレになるくらいは似ているのかと思ったら、札幌のバンドだった。
タオる【動詞】 towel(ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』)
殺人事件に巻き込まれ、動揺する主人公を描いた場面。
towel が、「水気を取る」という意味の動詞として使われている。英語ってなんでも動詞になるのね。
確かにタオルというものは、他の使い道はちょっと思いつかない。
想像をたくましくすれば、もし有史以来、体表の水分を自然乾燥させたり、ティッシュで拭き取っていた人類(ずいぶんのんびりした人類だ)が、今世紀になってタオルという超便利なものを発明し、