売れる仕組みは売られる仕組み|デジタルマーケティングを学ぶ
ここ最近になってからですが、仕事において営業に関わる業務フロー構築に取り組んでいます。
属人的な営業からDXを活用した営業手法へ切り替えようという話になっているので、DX担当としてマーケティングから営業までを基礎から勉強しなければならないのです。
慣れない言葉ばかりで大変ではありますが、こうして色々と勉強をしてみると、企業側にとって非常に営業がしやすい時代になったことがよくわかってきました。
かつては大量の名刺を管理してメモを残すことで顧客との関係性を覚えていたことも、今ではデジタルが代わりに行ってくれます。
得意先の会社の創立記念日には自動で通知が送られてきますし、商談が成立しなかった顧客も一定の期間を経て興味が戻る時期にリマインドをしてくれたりします。
こうしてデジタルの力を活用すれば、効率的な営業を少ない人数で実施ができ、尚且つ「天才営業マン」の様な優秀な人材が採用できない企業においても仕組によって成果を出せる体制がつくれるわけです。
しかし、仕事の一環としてこういった勉強をしながらもその一方で、個人的には「消費者としてはいい迷惑だよな」と思うことがあるのも正直なところです。人間は労働者でありながらも、仕事が終わってからは消費者に変身するからです。
受信したメルマガを開封した数時間後に営業の電話が掛かってきたり、乗ったタクシーの車内ディスプレイに何となく自分が興味が持っていた商品の映像が流れたり、疑いだしてしまうと気味が悪くなりそうです。
これらは企業の生産性を高めるだけでなく、働く社員たちにも効率化をもたらすことで成果と報酬を高め、雑務によるストレスからも解放させてあげることができる、社会的な意義も非常に高い現象だと思います。
しかし、本来は必要がない雑音のようなものまでシステマチックに営業されてしまうことは避けられないような気がします。
商品選択において、仕事をしている時には神経を研ぎ澄ませてテクノロジーを使っているため、生産性の高い方法を選ぶことができるでしょう。しかし、消費者として過ごしている時は大抵の場合、そこまで緊張感はなく気を抜いて生きています。ついついクリックしたり、電話に出たりして不要なものを購入してしまうかもしれません。
いい時代になってきたのか、面倒くさい時代になってしまうのか、何ともいえない複雑な思いを抱いています。
ひとまずはそんな気持ちも横に置き、売れる仕組みを作りつつ、売られぬ学びも高めるように勉強することとします。