5年間の接客業の果て

今日、店で仕事してたら
聞こえるか聞こえないかくらいの
でもしっかり聞こえる声で
「なんかさあ、感じ悪くない？」
と客が私のことを言った。
母さんと娘さん（歳いったね）
人たちだったけど。
そばに行って、注文を取る時。
質問されたから説明していた、
その合間に。

入ってきたときから嫌な感じはしていたが
まさかそうなるとは思ってなかったし
それが聞こえた瞬間はドキドキした。

ドキドキしながらサーブしたあとは
休憩したので、帰りのレジは私はしなかった。

私はね、接客業向いてないんですよ。
まず笑えないし、無愛想で。
やる気もないしな。
自分的には普通だったし。
まあでも、そう言われても仕方ないような
人間ではある。
よくある、明るく、元気な、
笑顔のかわいい接客ではないのだ。

私個人は、接客にそのようなものは必要なく、
必要なことを必要なタイミングで説明し、
売ったり、サービスしていただければ
それでいいのでは？と思うたちだ。

言い訳をすれば
お前らのような日本語も読めない奴らに
「感じ悪いね」と感じ悪く小声で言われても
トレーで頭をぶん殴ることなく
接客を続けたし、
うちの店の料金にあれ以上の接客を求めるのは
違うのでは？と、思う。

でもね、私が悪いのさ。
サービスの基本？
相手がそう思ったのならそうである、でしょ？
なら、相手が感じ悪いと思ったのなら感じ悪いんでしょうね。

そもそもそんなに反省する気もないので、
本当に私は辞めるべきなんだと思う。

しかし。
このように
「私が悪かった」で済ましていけば
いずれ死ぬと思うんだ。
自分を曲げて曲げて曲げて
自分が悪かった、相手は何も悪くない
私がダメだったんだ、いけなかったんだ

そう思い続けることに
何か意味はあるんだろうか？

私は自分を曲げて死んだことがある。

今はそんなに思い詰めなくなったので
死にはしない。

しかしこの世の「お客様」よ
あなた方はお金を払う立場だと思って
そのようなマナーもへったくれもない
常識もない
メニューも読まない説明も聞かない
ただただ自分の欲求だけをぶつけてくるような
そのような態度でいらっしゃるのかもしれませんが
サービスとは
料金に応じたものでもあり、
その店によって全く違うものであり
客だけが求めるものではないのだ

私たちは等価交換をしているはずだ。

客とサービスをする側は
本来平等であり、上下がない。

今までの慣習から、
サービスする側が謙っているが、
そうする必要はあるのか？

売ってくれてありがとう
作ってくれてありがとう

そのような気持ちは
お客方にはありませんか？？

いや、ありがとうと思わなくていい。

ただ、立場は平等であることを
わかったほうがいいと思う。

それは雇い主にも言えることだが。

お金がえらいのではなく
お金が上なのではなく、

これくらいのお金をいただければ
これを提供します

これくらいのお金を出しますので
そちらをください

そういう交換のもとに
成り立っているのではないのか？

サービスとは、
下のものが上のものにする行為ではなく、
等価交換のもとに成り立っているのではないのか？

誰もそんなことは
思ってもないだろうが

まあ5年もやって
感じ悪いと言われちゃあ
もういいかなって。
コロナもあって、
不特定多数の人の食ったやつ
片付けながら仕事して
給料はジッパチで
アホみたいに働いても
私って感じ悪いんだってさ

いや、反論はないわ。
そのことに関しては。
私客が嫌いなので。
（いいお客さんもいる）

常に感じが悪いのは
その通りだと思うし
奇跡的に今までそういうことを
言われなかったということだろうが

おもしろくないのに
笑えないでしょ。

笑うこともできないなんて
おかしい！
仕事のできないやつだ！
とか言った社長みたいな人もいたが

世の中には愛想笑いができない人も
いるんですよ

即刻接客業をやめるべきだとは思う。
そうなんだよ、
やめなかった私の落ち度だよな。

わかる。
わかるけど。
納得はしない。

すぐには辞められないので
明日も懲りずに仕事に行きます

多分明日も
感じは悪いと思いますが

明日も私は仏頂面で
店に立っています。

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