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白瀬隆
2024年11月3日 18:10
物語を綴る何よりも美しい話そしてそれにすがりつく失意の底で幸せをもたらす鐘を打ち鳴らす手のひらは血まみれなのに涙は出ない鐘は響かないひどく錆びている叫んでいたらしい喉がとても痛い絶望の色をご存知ですか?
2024年10月21日 12:40
あの娘は脚がないから綺麗な景色を知らないだから伝えようとした草原の夜明けを桃色と紺が滲んで風が抜けるのを映すそいつを柵にもたれて一人眺めてたのさとあの娘はそれが嘘だと知りながらキラキラと笑ってだけど本当はあまり僕に興味はないあの娘は耳がないから愛の言葉を知らないだからあの娘を抱きしめて好きだよってつぶやくこの胸の震えが少しでもあの娘に伝わればとあの娘は僕の もっとみる
2024年10月18日 22:48
ラジオから80年代のハードロックが流れた。ディストーションはノイズみたいで、向日葵みたいに咲いた暴力。つまり、どうでもいいんだ。エレクトリックにしかない華がある。言葉にするのは難しいから、チェ・ゲバラの写真にキスをしよう。僕のことを分かってもらいたいかと聞かれたら、そうでもないねと答える。今、自己愛と世界平和のために文字を書いている。ジョン・レノンみたいにクソったれで、何がしたい
2024年10月18日 22:36
ゴッドファーザーに憧れた男が背中を刺された。最後の言葉はアイ・ラブ・ユー。彼には愛する人なんていなかったのに。刺した男は帰り道に想った。愛しい売春婦。今夜、君を助けに行く。緑色の雨が降り始めた。アスファルトが優しい色に染まる。絵になる風景だけど、画家は気にも留めず通り過ぎた。ライフ・イズ・ビューティフル。チャップリンが街の片隅でバイオリンをひいている。乞食たちは聴き入っ