憂慮する心がけは繁栄への道、喜んで有頂天になるのは滅亡への道 by 列子
趙襄子(ちょうじょうし)の憂慮晋の趙襄子(ちょうじょうし)は、2つの都市を次々に降伏させたと報告を受けた際、周りの予想に反して顔を曇らせた。
その理由を趙襄子に聞いたところ
「揚子江や黄河の氾濫でさえ三日とは続かない。激しい雨もいずれ止み、太陽がてっぺんに来るのもほんのひとときにすぎない。しかるに、わが趙氏一族の徳行は、長い間つもりつもってきたというわけでもないのに、一度に二つの城市(=都市)が降伏してくるというのは、これはうっかりすると、明日はわが一族にも滅亡が訪れてく