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「亢龍の悔いあり」とYoutuber
徒然草 第八十三段
「亢龍の悔いあり」、つまり最高の地点まで亢(のぼ)り詰めた龍は、あとは落ちてゆくほかはないので後悔する、とかいうことがある。月は、満月になると、そのあとは次第に欠けてゆき、物事は極盛に達すると、必ず衰える。すべてにわたって、先が詰まっているのは、破局に近づいているという道理なのだ。
島内さんの解説には「無限の上昇・隆盛はあり得ず、必ず下降・破滅へ向かうという、この世の真実と向き合い、その破滅を回避するには、絶頂の一歩手前で自制するという生き方に活路を開くことを見出した段である。」とあります。
徒然草にある「亢龍の悔いあり」という言葉は「易経の乾(けん)」からです。
易経 乾
亢龍有悔
「天を昇りつめて降りることを忘れた龍。勢位を極めておごり亢(たか)ぶればかえって悔を残すことにもなる。」という意味です(岩波文庫より)。
【龍成メモ】
連日100万再生を誇っていたYoutuberが100万を切ることも珍しくなくなり、60万再生も当たり前、下手をすると50万再生の日も出てくると、(心なしか)Youtuberもなんだか寂しい顔になってきます。
勢いよく昇りつめないと逆に成功できない職種だと思いますので、「絶頂の一歩手前で自制する」というのは不可能に近いことだとは思います(そしてそんなことは望んでいないでしょう)。亢龍の悔いの一節を読んでいたら、ふとYoutuberを思い出してしまいました。
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