#詩
2020/06/04
はるか西の高原には、くちびる草だけが咲く丘があり、そこでは名前をうしなった小鳥たちが鳴いている。そこで何を見たか、君はおぼえているか。あるいはそこで私が何を見るはずだったか知っているか。たましいのない暗闇だけが明かされた敵ではないことに注意せよ。
夜半すぎの青色の散歩道は、どこまで進んでも青色のままであり、夜が明けるために必要なのは、森の奥にある遺跡に吹く風である。古びた風である。君はいまからそ
はるか西の高原には、くちびる草だけが咲く丘があり、そこでは名前をうしなった小鳥たちが鳴いている。そこで何を見たか、君はおぼえているか。あるいはそこで私が何を見るはずだったか知っているか。たましいのない暗闇だけが明かされた敵ではないことに注意せよ。
夜半すぎの青色の散歩道は、どこまで進んでも青色のままであり、夜が明けるために必要なのは、森の奥にある遺跡に吹く風である。古びた風である。君はいまからそ