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神々の楽園 *バリ島紀行*

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2024年9月、バリ島へひとり旅に出掛けた時の記録です。
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#エッセイ

バリ島紀行 * おまけの話

バリ島紀行 * おまけの話

仕事初め。休暇って本当に時間が過ぎるのが早い。
バリも既に4ヶ月前なんだなあ。

そろそろ忘れそうなので、バリのお話の締め括りを。

異変を感じたのは最終日。どうにも腹具合がよろしくない。
食べ慣れない食事に加え、バリではサンバルという辛い調味料をたくさん使うから、旅の後半、お腹を壊す人は多い。
いわゆる「バリ腹」というやつ。
私は元々辛いものが大好きで、蒙古タンメン中本の北極くらい普通に食すし、

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バリ島紀行 * ショボボなビジネスで帰国

バリ島紀行 * ショボボなビジネスで帰国

往路と同じ10Cの席に着くと、すぐにCAさんがやってきた。

「Nice to meet you again!」

行きのフライトでお世話してくれた男性スタッフでした。

「スパークリングでよろしいですか?」

ちゃんと飲み物も覚えてくれている☺️
嬉しい再会。

飲み物が運ばれてきた頃、エコノミークラスの搭乗が始まったらしく、続々と乗り込んでくる。

「見て、ウェルカムドリンク」
「いいなー」

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バリ島紀行 * 空港の大冒険

バリ島紀行 * 空港の大冒険

もうすぐ旅が終わる。
成田行きのフライトは日付が変わる頃。
逆算して10時過ぎに空港に着けば、チェックイン後ラウンジでゆっくりできる。

クタでの夕飯をどうするか、あれこれ考えていたけれど、外に出るのが面倒になって、結局、日本から持参してひとつだけ残っていたカップ麺。

ホテル内はとても静か。ゲストは皆、ディナーに出かけたのだろう。
本当に体力がなくなったなあと、沁々と感じながら麺を啜る音だけが虚

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バリ島紀行 * クタの大冒険 その②

バリ島紀行 * クタの大冒険 その②

そこは、衣料品や生鮮食品に加え観光客向けの土産品が一通り揃っていると記憶していた。
Grabにその名前を入れるとすんなりとタクシーが来て、あっという間に到着。
でも。
目指したスーパーらしき建物はあるけれど、どこから入ればいいのかわからない。「MATAHARI」の看板も見当たらない。
はて。
Grabの兄ちゃん、降ろす場所を間違えたんじゃないの?
近くに同じGrabのジャケットを着たお父ちゃんかい

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バリ島紀行 * クタの大冒険 その①

バリ島紀行 * クタの大冒険 その①

サヌール2日目は何もせずボーッとしていただけなので割愛して、最終日、クタへ移動した時のエピソードを。
まずはクタのホテルまでの移動手段を確保。ホテルタクシーは4000円程と想像以上のお値段だったので、いよいよGrab初挑戦の時がきた。
身支度をしてトランクをピックアップしてもらい、Grabアプリを開く。何度もシミュレーションした通り必要事項を入力。
カード情報さえ登録してしまえば、出発地(位置情報

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バリ島紀行 * 海辺で過ごす午後

バリ島紀行 * 海辺で過ごす午後

バリ島に限らず、リゾート島のオン・ザ・ビーチのホテルは割高。一本通りを挟むだけで宿泊料金はぐっと安くなる。

どうしても海の真ん前がよかったわけではなく、色々調べているうちに、比較的安い値段で泊まれる宿を見つけた。

ヴィラ・シャンティ・ビーチ

人気の高級ヴィラ、グリヤサントリアンのお隣である。
日本人には馴染みのないお宿のようで、全然情報がない。
古いから水回りは良くなさそうだけれど、サヌール

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バリ島紀行 * 森から海へ

バリ島紀行 * 森から海へ

バリ島へ行くならGrab(タクシー配車アプリ)は必須、と言われてインストールはしたけれど、セブ島でのトラウマがあって、使用できずにいた。

(セブ島事件? はこちら↓)https://note.com/rucoco22/n/n72060449bf7b

ウブドに3泊した後、海辺のリゾート地サヌールへ移る際に使ってみようと思ったけれど、途中、寄りたい所もあるし、結局マデさんにお願いした。

あれは何

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バリ島紀行 * たぶん一生覚えられない長い名前のお寺を訪ねて

バリ島紀行 * たぶん一生覚えられない長い名前のお寺を訪ねて

プラ・タマン・ペカンフハン・サラ(Pura Taman Pecampuhan Sala)。
舌を噛みそうな長い名前のお寺。
バリ島に発つ直前にSNSで知って、急遽カーチャーターをお願いした。
なーんと、バリ島百戦錬磨のツアー会社も知らなかったお寺で、こちらが情報を提供するという珍しい事態に。
宿泊しているウブドから車で1時間ほどで到着したお寺への入り口からは、長い長い階段を下りていく。
帰りはこれ

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バリ島紀行 * 厠事情 その②

バリ島紀行 * 厠事情 その②

ようやく出口に近づいたところで若い女の子と目が合った。
「あの、近くにトイレはありますか?」
と尋ねてみる。
「あちらにあるわよ」
どの建物かはわからないけれど、「あちら」の方に行ってみるしかない。
「待って。それ、持っていてあげる。邪魔でしょう」
胸元に抱えていたクロックス。これを預かってくれると言う。けれど、一瞬、私は躊躇した。トイレ、絶対に汚い。裸足で入るのは嫌だ。
私が戸惑っていることに気

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バリ島紀行 * 厠事情 その①

バリ島紀行 * 厠事情 その①

バロン会議ツアーは送迎含めて4時間程と聞いていた。
事前にトイレの確認をすると、
「なくはないけれど、土地柄、衛生面はよくない」
とのこと。
まあなんとか4時間くらいなら大丈夫だろうと申し込んだ。

お祈りが終わり、そろそろ帰るのかなと思っていると、ガイドのワヤンさんが、
「彼ら(同乗していたイタリアご一家)はこれからテガラランやゴア・ガジャに行きます。あなたも一緒にどうですか。早く帰りたいなら、

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バリ島紀行 * バロン会議

バリ島紀行 * バロン会議

バリに到着した日はガルンガン。日本でいうお盆のような祝祭日。この後も10日間ほどお祭り状態が続く。
これに合わせて行われるのがバロンの大集合(通称:バロン会議)。
バロンはバリ島に伝わる獅子の形をした聖獣で、ほぼ全ての村が各々バロンを所有している。
今回はこのバロンたちに会うために旅行計画を立てた。
到着翌日、バロン会議が行われるタロ村に向かう。
個人で参加するのは難しいので、ツアーを頼んでおいた

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バリ島紀行 * 導かれたリゾート

バリ島紀行 * 導かれたリゾート

2019年の9月、バリ島 8回目にして、ウブドに初めて滞在した。わりと高級なクラスのヴィラがタイムセールで70%引きくらいだったと思う。これはチャンスと深く考えずにボチっと予約してしまった。
緑の多い気持ちの良いヴィラだった。
ウブド地区のメインストリートでもあるモンキー・フォレスト通りに面していながら、その喧騒を感じることなく、静かなリゾートタイムを過ごせた。

チェックアウトの日、頼んだタクシ

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バリ島紀行 *トホホなビジネス

バリ島紀行 *トホホなビジネス

話は一旦、機内に戻る。

ビジネスクラスに乗ったと書いたけれど、そもそも私は一介のサラリーマンなので、通常はエコノミーに乗る。
今回はマイレージを使って航空券をとった。
猫の病院代をスカイマイル提携のクレジットカードで支払い続けていたら、貯まりに貯まってしまったのだ。
プレエコでハワイか、ビジネスでバリか、随分迷った。結局、円安に背中を押されてバリにした。
もともと物価の高いハワイ。
たかだかハン

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バリ島紀行 * 9分後の謎

バリ島紀行 * 9分後の謎

今回ほど出発前のドキドキ&ワクワク感を味わえなかった旅はない。
事前に準備しておく入国書類は全て揃えた。Webチェックインも済ませた。それでも何か肝心なものを忘れているような、間違っているような感覚が拭えない。
そして、成田にて最後の関門、エムボックス(サル痘)の自己申告フォーム入力の瞬間がやってきた。

成田エクスプレスの中で試しに入力してみたら、最後の質問(last destination)の

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