【読書ノート】『海辺の町』(『すいかの匂い』より)
『海辺の町』(『すいかの匂い』より)
江國香織著
「ビー玉よりおはじきが好き」という言葉で物語は始まる。主人公・「私」が、昔の出来事を振り返る。
父親の借金の為、父と母は、お互い愛し合っている中、離婚したのだけど、離婚は形だけで、父は、ちょくちょく顔を見せる。
そんな父親は、近所のパン工場の閉鎖とともに亡くなってしまう。
キーワードを挙げてみる。
①「ビー玉よりおはじきが好き」とは?
1. 個別性の重要性:ビー玉は同じ形や色を持つことが多い一方、おはじきは形やサイズによって異なる個体が存在する。
2. 変化や多様性の重要性:固定観念にとらわれず、変化や多様性を受け入れる柔軟な考え方を表す。
3. 独自の好みや選択の重要性:他人の意見や社会の期待にとらわれず、自分自身の好みや選択を大切にする考え方を示している。
②柘榴の木
1. 豊かさと繁栄:柘榴の木は、多くの実をつけることで知られている。そのため、柘榴の木は豊かさや繁栄を象徴する。
2. 結びつきと統合:柘榴の実は多くの種子が詰まっており、一つの実の中に多くの要素が結びついている。この特性から、柘榴の木は結びつきや統合を象徴する。
3. 耐久性と長寿:耐久性や長寿を象徴する。逆境にも耐え、長い時間をかけて成長し続けることを象徴する。
③パン工場
生産と創造の象徴。人々が物質的なものを生み出すことの重要性を示し、自己表現や才能の発揮を追求する姿勢を象徴する。
また、共同体や社会の一員としての連帯感や協力の重要性を示す。
④ホタルブクロとカヤツリグサ
ホタルブクロとカヤツリグサは、それぞれ生命の強さと繁殖能力、そして変化や流転を示す象徴として捉えられる。生命の不屈の力や変化の必然性を学び、自己成長や環境への適応が追求させられる。
物語の主題は何か?
人生というのは、常に変化の中にあって、ひたすらに、死に向かってる突き進んでいくものなのだということ。
それ故に、自分らしく生きることは大切なことなのだと理解した。
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