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LOVE IS [NOT] DEAD.

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千葉市にある某BARのマスターをモデルにした小説です。よって実在の人物や場所などとは多少関係あるかもしれません。 【追記】 2019/09/03完結しました!
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2019年4月の記事一覧

おやじパンクス、恋をする。#095

 また客席に戻って、ビールをちびちび飲んだ。  酒ってのは、もう何千年も前からあるらしい…

rou kodama
5年前
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おやじパンクス、恋をする。#096

 くだらねえと思うか?  そうだよな。くだらねえよな。  けど俺は単純だから、彼女の顔を…

rou kodama
5年前
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おやじパンクス、恋をする。#097

 彼女のその笑顔の裏にあるもの、俺らには見せなかったいろいろなことを、多少なりとも知った…

rou kodama
5年前
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おやじパンクス、恋をする。#098

 エロ本見てるのを見つかったみたいに、俺は「うわっ」と驚いて、iPhoneを隠しながら振り返っ…

rou kodama
5年前
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おやじパンクス、恋をする。#099

 何でなんだろうな。自分でも分からねえ。  タオルに包まってゴシゴシとやっている彼女を見…

rou kodama
5年前
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おやじパンクス、恋をする。#100

「ビールちょうだい、マサも飲んで」  彼女はテーブルに突っ伏すみたいにして、オーダーした…

rou kodama
5年前
3

おやじパンクス、恋をする。#101

「みたいだな、珍しいかどうかは知らねえけど」 「珍しいよ。こないだここに来たときも、私は酔っ払ったりしなかった」 「ああ、そうだよな」  彼女はくっくっくと笑った。 「マサ」とチラリと俺を見上げる。  ああ、くそ。と俺は思った。 「なんだよ」 「こないだは、楽しかった」 「そうか。そりゃよかった」 「これ食べていい?」  彼女は言いながら、俺がカウンターに置きっぱにしてたミックスナッツに手を伸ばして、ひどく丁寧な手つきで、ピーナッツか何かを口に入れた。小動

おやじパンクス、恋をする。#102

「はあ?」  何を言い出すのか、俺は分からなくて彼女を見た。そして彼女もこっちを見ている…

rou kodama
5年前
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おやじパンクス、恋をする。#103

「機嫌悪そうっていうか、何かに耐えてるみたいな顔してた。ごめんね、私が手振ったりしたから…

rou kodama
5年前
3

おやじパンクス、恋をする。#104

「私は思ってたよ、これからも友達だと思ってていいって、勝手に納得して。キミとはもう会えな…

rou kodama
5年前
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おやじパンクス、恋をする。#105

 俺はグラスの縁をくわえ、傾けた。その苦いような甘いような濃ゆい液体が舌に触れて、少し感…

rou kodama
5年前
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おやじパンクス、恋をする。#106

 一時間と待たずに全員が集まった。  中でも早かったのはタカで、俺の集合メールを受け取っ…

rou kodama
5年前
3

おやじパンクス、恋をする。#107

 涼介は犬みてえに八重歯を露わに言ったが、「よかった、ピンピンしてんじゃないの」と彼女に…

rou kodama
5年前
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おやじパンクス、恋をする。#108

 アルコールで痺れた脳みそに、ちょっとだけクリアな液体が注入される。緊張っていうより、アドレナリンが動き出す感覚。 「さあ、お姫様」俺はにやりと笑って言う。 「冒険のパーティは揃いました。ご命令を」  横目でボンを見ると、あんときと同じ、ちょっと照れたみたいな顔で笑っている。俺も何か照れちまった。つうか、なんだろう、ほとんど事情を知らねえらしいタカ以外が、みんな何か照れたような顔をしてやがる。  照れてるけど、どこか誇らしげな感じっていうかさ、ほら、映画とかであるじゃ