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2023年美術鑑賞記録

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2023年に見た美術展色々
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2023年3月の記事一覧

【大きいものはめでたい】生誕100年記念 柚木沙弥郎 日本民藝館

【大きいものはめでたい】生誕100年記念 柚木沙弥郎 日本民藝館

日本民藝館設立の柳宗悦氏に作品を見てもらいに民藝館の目の前の柳氏宅に訪ねて来ていたという柚木沙弥郎さん。

ゆかりの日本民藝館で生誕100年記念展しかも現役というのだから、すごいなぁと。
今は記念館になっているけれど現役の住宅だった頃にお宅訪問してるってなんか感慨深いのである。

先日、京都でも作品をみたが、民藝館にあるとまた違った趣でよい。

カタツムリ柄のお皿なぞいいなぁーと。
いままで見たこ

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【所蔵品を魅力的にみせること】みること・つくること・さわること 府中市美術館 常設展

【所蔵品を魅力的にみせること】みること・つくること・さわること 府中市美術館 常設展

府中市美術館 常設展 みること・つくること・さわること(23年2/26会期終了)

府中市美術館のコレクションは江戸絵画〜近代〜現代美術まで多岐にわたる。

絵画、彫刻、日本画、写真、造形表現も多岐。
これをシンプルに時代ごとに「江戸絵画の動物」「人体と彫刻」「光・風・水」「物質」の4つの小テーマに沿った構成で見せる。

色々あるなぁと思いながら、自分の琴線に触れる作品を探すのが楽しい時間。

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【現行Bunkamuraのフィナーレはシャネルのドレスとともに】マリー・ローランサンとモード  Bunkamura

【現行Bunkamuraのフィナーレはシャネルのドレスとともに】マリー・ローランサンとモード  Bunkamura

今回、展示の切り口はマリー・ローランサンとモード。
お、これは服飾展示あるで?といそいそと見に行った。
100%絵画の話だったら、、、、もしかしたら見に行かなかったかもしれない。

絵画と時代をどう見せるか

その時代を反映する服装がよく見ると絵画の中に散りばめられている。
帽子、宝飾、ワンピース。服飾文化史から紐解いても面白い。今まで、なんとなくもやーっとした絵画の人、という認識が変わってくる。

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【秘密は魅力】重要文化財の秘密 東京国立近代美術館

【秘密は魅力】重要文化財の秘密 東京国立近代美術館

2022年東博の国宝展に続き重要文化財オンリー展(美術工芸文脈)が東京国立近代美術館(東近美)で開幕。
明治以降の絵画・彫刻・工芸で重文に指定されている68件のうち51件を会期中の展示替えを挟みながらですが一気に見ることができる。

今回、心に残ってるのは蟹と鮭。
あれ?北海道物産展の感想かな?

【蟹】

国宝展の時に展示されてた超アヴァンギャルドな蟹🦀の壺と再会した…流石に東博の国宝展よりも

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【砧公園の延長線上に】わたしたちは生きている!セタビの森の動物たち 世田谷美術館コレクション選

【砧公園の延長線上に】わたしたちは生きている!セタビの森の動物たち 世田谷美術館コレクション選

ゴルフ場跡地の広大な敷地を公園にし、その中に建てられた世田谷美術館。
美術館の建物を設計した内井昭蔵は「いつか建物が朽ちて自然に飲み込まれてこそ美しい」と考えたように、自然に馴染む形で存在する美術館である。

野鳥の数もすごいし、ここ数年美術館にはたぬきも出没する。
そんなリアル・セタビの森の動物たち状態だが、毎年楽しみにしている所蔵コレクション企画展、今回は動物が表現された作品中心の展示です。

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