のぶ

文章を読むのが好きです。読んだ本や漫画の感想。日記的なものを書きたいと思います。

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最近の記事

モーニングNo.50(2024年)※ネタバレあり

 11月も半ばを過ぎ、もう来年が見えてきましたが皆様お元気でお過ごしでしょうか。  さて、モーニングの感想を述べていきましょう。  「8月31日のロングサマー」は「あの夏の8月31日編」の最終回。  奥野さんの気持ちを受け止め、再び8月31日の朝を迎えた鈴木くん。一人海を眺めるところに高木さんもやって来ます。  二人で海を見つめて話すセリフがとても印象的な話になっています。特に涙が流れ出す高木さんの横顔を3ページかけて丁寧に描いており、感情の流れが読者にしみじみと伝わるコマに

    • 30は男が動かなくなる理由になる

       まずお断りしたいのは、ジェンダー問題で苦しんでおられる方へ。本記事のタイトルはそうですが、私としてはどっちもだよなという気持ちで受け取ってはいます。しかし、作品でのセリフであるのでそのまま使わせて頂きました。ご了承ください。  タイトルの文言は池松壮亮主演のドラマ「宮本から君へ」(2018年)で主人公の宮本に対して会社の先輩である神保(松山ケンイチ)が発したセリフの一部である。  作品は1990年から94年にかけて雑誌モーニング上で連載された新井英樹さんの同名漫画を原作とし

      • モーニングNo.49(2024年)※ネタバレあり

         そろそろ11月も半ばですが皆様お元気でお過ごしでしょうか。  さて、モーニングの感想を述べます。  まず、今回急展開で驚いたのは「平和の国の島崎へ」です。漫画賞等で話題にもなったことがある作品なので、結構知っている人も多いかと思います。  幼くして国際テロ組織に拉致され、やり手の戦闘工作員として育てられた「島崎」が組織を抜け出し、故郷の日本へ帰還。平和な日常を送ることができるのかというのが本作。島崎が戦場に復帰するまで〇〇日という表示がなされ、毎回不穏な雰囲気が読後に残りま

        • 七日(※フィクションです)

           少し寒くなってきた夜風を感じながら深夜12時過ぎにバイト先から自宅に帰った。郵便受けを開けると廃品回収のビラやと紳士服店のDMなどに紛れて自分宛ての茶封筒が一つ入っていた。  それは二次選考の通過と最終選考の日程を伝える文書だった。最終選考は2020年11月8日日曜10時。東京都内の会場だった。この最終選考を突破すれば晴れて劇団四季の一員になれる。  はじめて観たのはライオンキング。小学6年生の時だった。2階席からの観劇だったが、その血沸き肉躍る舞台芸術に圧倒された。家に帰

          モーニングNo.48(2024)※ネタバレあり

           さて、モーニングの感想を述べよう。  前回から感想を3作に絞って綴ろうと始めたわけだが、2回目にして気づいたのは、これ好きな作品が毎週掲載されてたら、ほぼ毎回その作品の感想じゃね、ということだ。  確かにそうなってしまうのは仕方がない。推しは推しだもの。週刊少年ジャンプに「火ノ丸相撲」が連載されていたときは打ち切られたくないので、必ずアンケートのベスト3に入れて答えた。そういうことである。  ということで、まず良かったのは伊藤一角さんの「8月31日のロングサマー」である。連

          モーニングNo.48(2024)※ネタバレあり

          モーニングNo.47(2024)※ネタバレあり

           私は大学生の頃から講談社の週刊モーニングと月刊アフタヌーンを購読している。集英社のジャンプ、ヤンジャン、小学館のサンデーも購読していた時期があったが、途中で「卒業」という体で止めて、現在はモーニング、アフタヌーンとジャンプを再開し、合計3誌に絞って読み続けている。  前置きはさておき、せっかく読んでいるのだから感想を言語化することにする。しかし、掲載作品のすべてについて毎号感想を申し上げることは難しいので、3つの作品に絞って言及することをルールとしたい(但し、3つが素直にベ

          モーニングNo.47(2024)※ネタバレあり

          春と盆暗と

           2024年11月に熊倉献さんの単行本「春と盆暗」の新装版が発売する。今回新たに書き下ろされたものも載るようだし、自分にとって大事な一冊なのでもちろん予約した。  ちょっと当時が懐かしくなったので、連載された当時のことと、少し感想を述べようと思う。  「春と盆暗」の第1話「月面と眼窩」は2016年9月下旬発売の月刊アフタヌーン11月号に掲載された。熊倉献さんの全4回の短期集中連載として、1話ごとに別々の「盆暗な僕」と、なんか不思議で気になる女の子とがボーイミーツガールする話が

          春と盆暗と

          テトペッテンソンと美徳

           ある程度世代が絞られてしまうかもしれないけど、皆さんは名曲「テトペッテンソン」をご存知ですか。  と、言いながら調べたら、自分の歳とNHKみんなの歌の放送期間が数年ずれているのでやっぱり奇妙なこだわりを持った先生だったのかもしれない。  タイトルの「テトペッテンソン」と「美徳」の二つは自分が小6の時の両隣のクラスの宗教を表す言葉である。私の学年は3つのクラスに分かれ、私は間の6年2組であった。担任の先生は3クラス中恐らく1番ベテランの女性の先生であった。  もう何年も経って

          テトペッテンソンと美徳