れんれん@台湾8年

台湾社会は重層的で奥深いと感じる。滞在約8年の間に職場や週末の旅で出会った人々との交流…

れんれん@台湾8年

台湾社会は重層的で奥深いと感じる。滞在約8年の間に職場や週末の旅で出会った人々との交流について、忘れたくないことを覚えている内に書き留めてみる。書き終えると一安心して暫く忘れていられる。思い出して読み直すと書き替えたくなったり挿し絵を入れたりして楽しんでいる。自己満足の公開日記。

最近の記事

台湾に最近誕生した神社!

青い空、白い雲、群青の海を背に朱色の鳥居が映える。その左側に人権とマリンスポーツの島、緑島を望む。ロケーションを説明しようとするとなんともカラフルな言葉が並ぶ。ここ台東八幡神社は、今から2年前2022年に創建され、おそらく台湾で最も新しい神社だろう。 元石清水八幡宮から分祀 2024年7月に短時間ながら2度訪問し、ご神職から設立の趣旨などをお伺いしました。この神社には台湾各地にいまださまよえる神々をここにお連れするという大いなる使命があるようです。それはご神職が、奈良の元

    • ノスタルジック台湾 in 霧台鄉

      実際には自分の記憶に無いのだが、なぜだか懐かしく感じる場面に出くわすことって無いですかね。たぶんあると思うんですよ。私の場合は、例えばこの写真のシーン。お婆ちゃんが孫を見つめる眼差し。 シャッターを押した時はそれほどでもなかったのですが、後から眺めてみるとなんだか懐かしい感じがしてきた。自分自身にはこれに相当する思い出は特にないのだが、、、 この時は民族文化を少しでも知りたいと思いながら近づいていった。こちらは休暇旅行中でも、おばあちゃん達は日常生活だからダメなんですがね。

      • DXのヒント台湾にあり @病院

        大病院の記憶 一般に大学病院というと、町医者の紹介状が必要だとか、無ければ高額な初診料がいるとか、そういう記憶があります。また、やっと終わったかと思うと最後に診療費の支払いのため窓口で結構な時間待たされ、その他に薬局に行って薬を受け取るとか。場合によっては検査は別の日にまた来いと言われる。とにかく大病院では時間がかかるという印象があります。幸いにも健康に恵まれた私の経験に基づく日本の情報は古いかもしれません。 DXの威力 國立成功大學醫學院附設醫院 今日、台湾でコロナの

        • 台湾にてバシー海峡戦没者慰霊祭に参加した

          バシー海峡 日本にとって大切なシーレーンのネック、バシー海峡。全くの素人ながら、この海峡の重要性は昔も今も全く変わらないことは地図を見ればすぐ分かります。ここを自由に航行できるか否か、それが自分や自分の家族、隣人を含む多くの現在の日本人にとって生活に直結する重要な問題だと認識しています。 約80年前の惨劇 今から80年弱ほど前、この海峡を自由に航行する事ができず、10万人とも20万人とも言われる多くの日本人が命を落としたそうです。この人たちのことをバシー海峡戦没者と呼ぶ

        台湾に最近誕生した神社!

          well_beingのヒント、台湾にあり

          ひょっとしてあなたが、企業や自治体の人事担当者で、職場のウェルビーイングをどう実現するかについて考え込んでいる、なんてことは無いだろうか? もしそうなら、思い切って2年ぐらい台湾に駐在してみることをお勧めしたい。そこでは、仕事、会社内での働き方に限らず、日台で似て非なる価値観があり、人々が「いい感じ」で暮らしています。 「ゆるさ」と「きつさ」を併せ持つ存在の多様性、ここにヒントがありそうです。 縁起 玉山主峰3952mの山頂に立つのは2度目となった。日出にも間に合った。

          well_beingのヒント、台湾にあり

          自分の中の葛藤に決着 きっかけは台湾でのできごと

          明治時代の中頃、小泉八雲は日本の大学生に向かって文学論を講義した ※ 。 本当に良い詩というものは、外国語に散文として翻訳されても価値を失わないものだと言う。飾り言葉や音による技巧ではなく、うたわれた内容が人の心に響くかどうかということだと。 なるほど、そういう風に考えればよいのか。賢人の導きはありがたい。 ※ 小泉八雲東大講義録 日本文学の未来のために(角川ソフィア文庫) ラフカディオ・ハーン  池田雅之=翻訳 ならば提案がある。君が代こそ現代語訳または外国語への翻訳と

          自分の中の葛藤に決着 きっかけは台湾でのできごと

          玉山北峰(3858m)ソロ登頂記録 - 水切れ、幻覚、逮捕?疑似遭難。ルートも精神もUP DOWNの連続!

          憧れの北峰(ベイフォン) 東アジア最高峰の玉山 3952m には幾つかの峰がある。 もちろん一番人気は主峰だ。ここは別格だ。その次は東峰3869m または北峰 3858m だろう。他に南峰 3844m もある。比較的行きやすい前峰 3239mなども人気がある。 西峰 3518m も魅力的だ。山頂近辺に神社の祠がある。東峰は垂直に近い岩場の登攀があり、初心者には難しい。北峰は、登山口からの累積高度が1770mとなるが、技術的に難しい箇所は無い。体力さえあれば行ける。202

          玉山北峰(3858m)ソロ登頂記録 - 水切れ、幻覚、逮捕?疑似遭難。ルートも精神もUP DOWNの連続!

          幸運に突き当たる偶然の確率を高めるために! 150年後の子孫たちを探して台湾高雄六龜區荖濃里に行ってみた

          なかば当たりをつけながら質問をした。 私  : この写真の子供たちの子孫を探しています。知っていますか?  どんな人達なのか、会いたいんです この女性  :  それは私達ですよ 私  :  え~っ !  私が見せたのは、今から約150年前、1871年4月15-16日にこの地を旅した英国人の写真家ヨハントムソン(John Thomson)が撮影した写真(表紙の写真はトリミングしている)。 写っていたのは大武壠族の兄と妹たち4人で名前までわかっている。ホンさんちのゴンナ

          幸運に突き当たる偶然の確率を高めるために! 150年後の子孫たちを探して台湾高雄六龜區荖濃里に行ってみた

          あふれる郷土愛。 - - - 海に向かって 讚(ツァン)! を叫び続けた女性 - - -

          讚 !(ツァン)とは「良いね!」のこと 溢れる郷土愛 その女性の 讚 ! の連呼はもはや 郷土愛の爆発的発露だった。故郷の海を愛するあまり、溢れ出る感情が抑えきれないようでもあり、抑えようとする素振りもなかった。それが止むことなく、声になって出続けていた。 横に居た私もつられて讚 ! を連呼した。 海に向かって連呼 この女性が ツァン!  一瞬おくれて私が ツァン!  海に向かって延々と続く2拍子 ツァン! ー ツァン!、、、 ツァン! ー   ツァン!、、、 ツ

          あふれる郷土愛。 - - - 海に向かって 讚(ツァン)! を叫び続けた女性 - - -

          不自由の中の自由 台湾 国家人権博物館にて

          台湾の離島、緑島にある人権博物館の展示の最初の一コマは「不自由の中の自由」という言葉で始まっていた。 「政治犯」の収容所生活の一体どこに自由があるというのか? 意外な感じを受けた。しかし、記述された内容を読んでいると、言い得て妙だなとも思った。 展示によると点呼の後、就寝・消灯前に少しの、15分ほどの時間があり、それは各自の自由時間であったとのこと。ここでの息の詰まる日々を、「不自由の中の自由」を一つの支えとして生きながらえたのだろう。生還できた人もいれば、命潰えた人も

          不自由の中の自由 台湾 国家人権博物館にて

          台湾緑島の人権博物館で聴いた誇らしき日本の歌

          無防備な心に不意打ち 私の~ ♪ お墓のまーえで~、♪ 泣かないでください~ ♫ ん?    聞き覚えのある歌が聞こえてくる。日本語で、なんでここで、、、 台湾の離島、緑島にある人権博物館の展示の一つ。2019年10月13日に訪問した。人々の写真、歌詞とともに合唱する歌声が流されている。これは意外だったし、心に不意打ちを食らった感じだった。 来るまで知らなかった歴史 というのも、台湾東部を旅すると、特に博物館や歴史モニュメントで日治時代を厳しく糾弾する記述に出会うこ

          台湾緑島の人権博物館で聴いた誇らしき日本の歌

          インスピレーションは突然に  - - - 台湾玉山前峰(3239m)登頂 - - -

          インスピレーションは突然やってきた。 「よし、今度は玉山前峰に登ってみよう!」  3月半ばのことだった。その日から通勤時、マンションの階段上りを再開した。また、当日までにバックランジを500回やると決めて実行した。モヤっとした日々が輝きに変わる。 入山許可は1回抽選にはずれ2回めのトライで権利をGet。2023年4月5日決行となった。この日台湾は5連休の最終日だった。 昨年の主峰(3952m)登頂時に辛苦をなめさせてくれたのは高山病。その対策は、ChatGPTが示した

          インスピレーションは突然に  - - - 台湾玉山前峰(3239m)登頂 - - -

          1人で気楽に野宿な旅  --台湾花嶼--

          老闆娘:「あなた、今日一体どこに泊まるつもりなの?」 私  :「えっ!? あっ、、、はい、あっちの涼亭(ベンチ)」 老闆娘:「ふーん、なるほど」 こうして人生始めての野宿が決まった。何の準備もしていなかった。 この店が民宿だと踏んでいたのだが、、、 しかし、まあそんな大げさな話でもない。 ここ台湾離島の夏は、外で寝ても何の問題もない。涼亭の硬い木製ベンチで数時間横たわって寝るだけのこと。只ただ、楽しかったのでここに記す。 花嶼 2020年8月15,16日、島に渡って

          1人で気楽に野宿な旅  --台湾花嶼--

          vol.17 いつの時代も情報戦だったのか --- 台湾海峡を通過するロシヤ、バルチック艦隊を発見 ---(台湾各地の記念碑や観光案内板を翻訳してみる)

          台中と新竹の中間あたりに通霄(トンシャオ)と言う街がある。この地が日露戦争バルチック艦隊撃破に大きく貢献したことを示す物語が日、中、英で碑文に記されていた。日文を転記する。 (転記) 本町の虎頭山は、苗栗県西海岸丘陵の海に近い、最も高いところに位置しており、山脈は綿々として連なり、又の名を旗山と称し、海抜93.42メートル、、全町を見下ろし通霄溪これを囲繞して流れ、山水絶妙、景色錦の如し。ここより台湾海峡を眺望するに、往来する船ことごとく目に入る。故に「虎嶼観海潮」の誉れあ

          vol.17 いつの時代も情報戦だったのか --- 台湾海峡を通過するロシヤ、バルチック艦隊を発見 ---(台湾各地の記念碑や観光案内板を翻訳してみる)

          多様性を考える ---多元、多文化、多様性の中で笑顔な人々には共通点があった

          笑いの渦 15秒に1回笑い声がうずまく。それが誇張だとしても30秒に1回は皆で笑って会話を楽しんでいる。そんな朗らかでにぎやかな人々のなかに巻き込まれていった。言葉もほとんどわからないのに、、、である。  言葉がわからないから、周りの人々の仕草、リズム、表情にあわせ同調してみる。 実際、笑いの感情は伝播してきたので、私の努力もそんな無理筋ではなかったと思う。しかし、傍らからみているとぎこちなかったのかもしれない。あるいは、私の思いとは裏腹に表情には緊張感が現れていたのか

          多様性を考える ---多元、多文化、多様性の中で笑顔な人々には共通点があった

          vol.16 乃木希典将軍 --- 台湾上陸地点 --- (台湾各地の記念碑や観光案内板を翻訳してみる)

          乃木将軍台湾上陸 台湾屏東の枋寮(ファンリャオ)と言うところに乃木将軍登陸紀念公園がある。説明版が3つ有ったので翻訳してみた。 まず赤枠 番仔崙(ファンザイルン)海岸 乃木将軍の上陸地点 清、光緒21年(1895年)、清朝は甲午戦争に敗れ、日本軍は5月基隆に上陸し10月には乃木希典中将が第2師団を率いて枋寮の大武力に上陸した。(乃木中将が)君臨していた間、枋寮に駐留する工兵隊が道路の改修を始めた。道路の整備を開始し、電線を架設し台東と繋いだ。1896年から計6回ほど大規模

          vol.16 乃木希典将軍 --- 台湾上陸地点 --- (台湾各地の記念碑や観光案内板を翻訳してみる)