エビの生春巻き　サルディーニャの島ワインのフルーツ香と潮香

以前は酢豚や生春巻きにパイナップルを入れることに抵抗があったが、食事にワインを合わせるようになってからは抵抗がなくなった。フルーツが入ることでワインの果実味、酸味との繋がりが一気に強まるのが楽しい。この日は冷凍エビを解凍してからボイル。それをライスペーパーに乗せ、長ネギ、三つ葉、缶詰のパイナップルと一緒に包む。マンゴーチリチャツネソースも一緒に中に入れて包む。このソースは酸味のある青いマンゴーと、唐辛子をミックスした、甘酸っぱくて辛いインドのソース。

合わせたのはサルディーニャ島の白ワイン。カンティーナ・ターニがヴェルメンティーノ品種で造るもの。
カンティーナ・ターニは、ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラの産地の中でも最も重要なモンティ村に畑を所有。自社で栽培から醸造まで一貫して行う。この地域ではそういったワイナリーは4つの生産者のみ。
1980年にヴェルメンティーノを植樹したことに始まり、2008年自社ワイナリーを創設。約90haの土地を所有し、そのうち約18haがぶどう畑。

カンティーナ・ターニ, メオル, イタリア, サルディーニャ, ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ DOCG, 14%, 2020, 2,948 円
Tani, Meoru, Vermentino di Gallura DOCG, Cantina, Sardegna, Italy,

色合いは中庸の色調。
香りには溌剌とした柑橘、ピンクグレープフルーツ、オレンジピール、ほのかなスモークや麝香、海岸を歩いている様な鼻腔を撫でる潮香、サルディーニャの世界が目の前に迫る。
味わいにはみずみずしくハリのある柑橘味で鼻腔にオレンジピールが抜ける。じんわりと染みる酸味、豊かなミネラル感で余韻に心地よいほろ苦さ。

エビの生春巻きにワインを合わせる。マンゴーチリチャツネソース、三つ葉のほんのりハーバルなニュアンスに、ワインの厚みのある果実味、潮香、ハーブ香が絶妙にシンクロ。一方で、エビの仕込み方が良くなかったか、エビの風味があまり立ち上がってこず、思い描いていた相性には至らない。風味のしっかりしたエビを使って合わせたい。相性: ★★★☆☆

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