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拝啓、人生に絶望していたころの俺へ
俺には人生がどうしようもなく絶望感にあふれていた頃が2回ある。
1度目は16歳、高校1年生の頃だ。
俺はいわゆる高校デビューに失敗し、ほとんど一人ぼっちになってしまった。
そんな俺にも楽しみがあった。それは、当時発売された「スプラトゥーン」というゲームである。
夏休みに高校の目を搔い潜って必死にバイトで金をためた俺は、クラスメイトと仲良くなれるきっかけの一心でWiiUと一緒にそいつを買ったのだ。
ホウキに乗って 第一話
第一話 セキニンを取って
「この子の成績が伸びなかったら、どう責任取ってくれるんですか?」
閑静な住宅街の一室で、その怒号は静かにこだました。
優二が家庭教師のアルバイトを始めてから約一年ほどが経過していたが、この地区の教育ママというのはこんな人種ばかりのようで、正直辟易していた。
訪問が終了した旨を事務所に連絡すると、優二はいつも通り駅前のチェーンの喫茶店に入りホットコーヒーを注文し席に着く。