早見ぽな

意識低めの院生。ときどきモノカキもする。好きなものはコーヒーとおふとん、ハーゲンダッツ…

早見ぽな

意識低めの院生。ときどきモノカキもする。好きなものはコーヒーとおふとん、ハーゲンダッツ、プリン。慶應大学法学部法律学科出身→某大学院。

マガジン

  • 2年目クリエイターのための法律ノート

    創作活動がお仕事になるのが嬉しい1年目。でも少し気持ちに余裕のできた2年目から、少しずつモヤモヤや不安も増えてきた。そんなクリエイターさんのために、クリエイターに身近な法律問題をテーマにマガジンを作ることにしました。今のところ【弁護士監修】の記事がメインとなる予定です。

  • フリーランス・ファンタジア・ビジネスワンダーランド

    • 2本

    「とりあえず、納期までに魔王倒してくれませんか?」 話題(?)のマーケティング×法律解説絵巻がカムバック。 襲い来る有象無象のトラブルを避けつつ、果たして勇者は納期までに魔王は倒せるのか? 選ばれしフリーランスたちの冒険が今、はじまる……。

最近の記事

わたしの中の「虎に翼」を

 4月1日、弊学では開講式なるイベントがあった。といっても、たいしたものではない。公式の華々しいイベントである入学式なんて多分誰も出ないし(正確には出るヒマがない。みんな忙しいのだ)、そもそも翌日から授業がゴリゴリ始まってしまうので、我々新入生向けの簡素な式典をガイダンスと一緒にやってしまおうという話である。 「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます」  挨拶のため、マイクの前に立った弊学のえらい教授(※裁判官出身)が切り出した。 「えー、本日から朝ドラ『虎に翼』が

    • わかりあえなくてもいい。それでも伝えるために書くということ。

       言葉も思考様式も違う「わたしたち」は、どこまでいってもわかりあえないーー。わたしが、そのことを明確に自覚したのは、本格的に書籍の執筆作業に入ったとき。  「話せばわかる」なんて、たしかにそういう側面があるのは否定しないけど、たとえば自分1人だけ異世界に飛ばされちゃったような場合はどうする? 「完璧にわかりあうのは無理だけど、『わかりあえないこと』を自覚していることに意味がある」  そう悟ったとき、ようやく自分が書くべき文章の方向性が定まった。 断絶した<世界>と<世

      • ライター業で食えないならキャベツを作ればいいじゃない〜もし後輩ライターに「仕事がなかなか獲れないんです」と相談されたら。

         ーーライターですが、仕事がうまく獲れないんです。どうすればいいですか?  そう言われたら、あなたならどう答える?  吹けば飛ぶような底辺ライターのわたしだが、キャリアだけは立派な中堅である。たまーに進路相談っぽい話が来ることもないわけではないのだ。そういうときは「自分だったらどうするかな」と真剣に考えて、できるかぎり誠実に答えることにしている。  もっとも、先ほどの相談者が「かつてのわたし」だったとしたら、わたしは迷わず言う。ライターなんてさっさとやめちまえ、と。

        • 底辺ライター、大学院への逃走

           モノカキとして生きるのがつらくなったので、界隈から逃亡することにした。たまたま上京が決まった年、運試しのつもりで受験した大学院に運よく合格できたため、そのまま進学することにしたのだ。 牢獄への逃避 職業、自称・ライター。書き手としては鳴かず飛ばずの中途半端野郎のくせに、キャリアの長さだけは来年で10年目という中堅どころ。「大学院生」という手堅い身分を手に入れた今は絶賛モラトリアムの真っ最中である。  規則正しく寝起きし、のんびり学校に行って好きな研究をし、学校の図書館や

        わたしの中の「虎に翼」を

        • わかりあえなくてもいい。それでも伝えるために書くということ。

        • ライター業で食えないならキャベツを作ればいいじゃない〜もし後輩ライターに「仕事がなかなか獲れないんです」と相談されたら。

        • 底辺ライター、大学院への逃走

        マガジン

        • 2年目クリエイターのための法律ノート
          4本
        • フリーランス・ファンタジア・ビジネスワンダーランド
          2本

        記事

          AIに取材記事を書かせることのリスクについて。

           ライター(特にWeb系)の一部で、ChatGPT4やClaude3といった生成AIを取材記事執筆に活かす動きが活発になっている。「新しいツールをいち早く触り、使いこなそう」という彼らは非常に情熱的で、貪欲だ。SNS上で共有される彼らの知見に驚かされ、書き手として刺激を受けることも多い。  彼らの活躍により、文字起こし〜執筆のプロセスをほぼ自動化するノウハウーー文字起こし生成AIを使ってインタビュー音源を起こし、今度は文字起こし原稿を生成AIで記事化。最後に人の手を入れるー

          AIに取材記事を書かせることのリスクについて。

          AI時代のライター、今後のキャリアを考える。

           今、生成AIがやばい。数年前から「AIはやばい」「ライターの仕事がなくなる」と言われてきたけど、この1年の変化は本気でやばい。Chat GPT4、そしてClaude3。特に個性が求められない平均的な文章であれば、AIの方が下手なライターよりずっと上手く書ける。  目端の効くライターは、すでに文章生成AIを積極的に活用し始めている。クライアントが文章制作を内製化する動きもある。  イラストレーター業界と違い、ライター業界(特にWeb)にはAIに対する忌避感があまりない。

          AI時代のライター、今後のキャリアを考える。

          平凡なWebライターですが、院進します。【お知らせ】

           今月20日、Webライターとして活動中の紀村真利さん(年齢非公表)が、来春都内の大学院に進学することがわかった。進学先では主に法律を学ぶ予定だという。  紀村さんは慶應義塾大学法学部を卒業後、2015年にこたつライターとしてデビュー。以後、凡庸なWebライターとして、特に月収7桁を目指すこともなく、SEOガチ勢として上流工程を目指すこともなく、細々とこたつ記事を量産してきた。  関係者によると、紀村さんは、「一応入試だけは受けてみたものの、今年は進学の予定はなかった。思

          平凡なWebライターですが、院進します。【お知らせ】

          これまでのおしごと・執筆実績【ポートフォリオ】

          筆者(紀村)はライター歴8年、Webを中心にコツコツ活動しているライターです。 最近の関心範囲は、法律、AI、働き方、リスキリング、ビジネス全般。文体は硬め〜ゆるめの読み物向けまで。 特に、「難しいこと」をわかりやすく伝える仕事に強みがあります。最近では、ストーリー性の感じられるコンテンツ作りに力を入れています。 【これまでの主な執筆実績】主に法律ジャンルを中心に執筆活動をしております。最近では取材記事の制作実績が増えています。なお、ここには掲載しておりませんが、LPの

          これまでのおしごと・執筆実績【ポートフォリオ】

          著作権侵害の被害にあった場合の対処法【新記事リリースのお知らせ】

          WSM様にて、新しい記事が公開されました。 テーマは著作権侵害、講師役は弁護士・河野冬樹先生、イラストははこしろさんの担当です。 まずやるべきこと&逆にやってはいけないこと、さらにお金をめぐるリアルまでだいぶ踏み込んだ記事になったかな、と思います。 被害者側も一歩間違えると「加害者」になりうること、著作権侵害になるかならないかの境界線など、著作権侵害をめぐる話題は意外に複雑、かつ一筋縄ではいかないところがある模様。 ご興味ある方は休憩タイムや通勤時間にご一読いただけま

          著作権侵害の被害にあった場合の対処法【新記事リリースのお知らせ】

          【近況報告】春の眠りとあかつきと

          近況報告。この言葉ほど、今の私を悩ませるものはない。 最近は仕事の原稿を書いて、法律の本を読んで、という無味乾燥なルーティーンをひたすら繰り返している。近況報告で書くべきことなんて何もない。 なんて、つまらない人生!! と言いつつ、私は今の自分が結構好きだ。 昔は、自分が嫌いで嫌いで仕方なくて、コンプレックスの塊で、今も好きになれないところもたくさんあるけど。 怠惰な人間なりに、そこそこにストイックな生活を送っていることだけは褒めてやってもいいと思っている。 大人

          【近況報告】春の眠りとあかつきと

          今さらながらに勉強を続けるということ。

          30代になって、資格関係の勉強を始めようとすると「今さら?」と周りのギャラリーに余計な一言を言われることも多い。 独身でのんびり暮らしているような状況だとなおさらである。うっせえよ。 かくいう私も法律の勉強を再開するときに散々言われた。 今さら勉強してどうするんだ、と。 うちの母は幸いドライな性格で「結婚しろ」と騒ぐタイプではなかったのだが、それでも「旅行したり、いろいろ人生楽しんだ方がいいよ」とは言われた。 私としても、まあ思うところはないわけではない。 ここ2

          今さらながらに勉強を続けるということ。

          【お知らせ】新しい記事が公開されました。

          ありがたいことに、新年早々Workship  Magazine様で新しい記事が公開されました。 弁護士・河野先生とのインタビュー(雑談?)はいつも楽しく、ほとんどのケースで話が大幅に脱線し、そこから面白いネタに展開することもあれば、「それ言っちゃダメええええ」な展開になることもしばしば。 いつもオフレコ発言が7割くらい、編集者さんにも「ダークな話ばっかりしてるよね」などと言われる始末。リアルの様子をお見せできないのが非常に残念です。 ただ、おかげさまというべきか、法律ネ

          【お知らせ】新しい記事が公開されました。

          1年のはじまりを、ゆるゆると迎えるということ

          うかうかしているうちに、2022年がはじまった。実は去年の短答試験が終わってから10月くらいまでの記憶がほぼないのだが、そんなことはどうでもいい。 お正月らしく、新年の抱負を語ろうではないか。 おみくじの内容に思う最近私が引くおみくじはいつもいつも、不気味なくらい同じことが書いてある。 試験勉強を始めてすぐの頃に引いたおみくじは大吉で、「頑張れば夢叶う」(要約)と書いてあった。 去年の短答試験直前に引いたおみくじは吉で、「最後までベストを尽くして頑張れ」(要約)と書い

          1年のはじまりを、ゆるゆると迎えるということ

          ゆく年のことはもう振り返らないことにした。

          仕事が納まらない。というか、現状休みの日も結局別種のデスクワーク…というのがオチなので、そもそも仕事をおさめる意味があるのかな、なんて思わなくもなく、仕事を納めること自体を諦めた。 とはいえ、大晦日というなんともキリの良いタイミングであり、何より某試験の過去問を解き続けるのに飽きてしまったので、今年を振り返るnoteを書く。 最大の出来事今年もいろんなことがあった。その中でも自分にとって、最大のできごとといえば生まれて初めて某試験(短答式試験)を受けに行ったことである。

          ゆく年のことはもう振り返らないことにした。

          こたつライター日記、リターンズ。

          お久しぶりです。 諸事情により、しばらくnoteの更新が滞っていましたが、そろそろ近況報告関係だけでも再開しようと思います。 【お知らせ】インタビュー連載やってるよ日本最大級のフリーランスメディア Workship MAZINE様で、弁護士・河野先生へのインタビュー連載「フリーランスのための白熱法律教室」をやってます! おかげさまで好評っぽいです。やったね! プライベートが多忙でしばらく法律noteの更新が難しそうな状況なのですが、その分こちらの連載はバリバリ書けたら

          こたつライター日記、リターンズ。

          クリエイターと著作権〜ディープすぎる沼へようこそ【弁護士監修記事】

          突然ですが、クリエイターの皆さまに質問です。 ドドン。 「……著作権って、なんですか?」 3、2、1…はい、そこまで! 著作権法って本当に難しいですよね。でもクリエイターとしては、知らなかったでは済まされないのもまた事実でして。実際筆者の周りでも、「わからない」「キチンと勉強したい」という声は非常に多いです。 ただですね……あの、水をさすようでホント恐縮なんですけれど、著作権は正直言ってちょっと勉強したくらいじゃわからなくて……むしろ真面目に勉強しようとするほどわか

          クリエイターと著作権〜ディープすぎる沼へようこそ【弁護士監修記事】