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レシピ付きエッセイ🍳 詩を食べる「ポエジオ食堂」

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詩を文字通り「味わう」には、詩を食べてみるのがいちばん。ポエジオはエスペラント語で「詩情」のこと。詩からインスパイアされたレシピを紹介します。
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#文学

【詩を食べる】すだすだと吹きゆる若夏の風(読み人知らず)/若夏のきゅうり素麺

ここは、詩情を味わう架空の食堂「ポエジオ食堂」―詩のソムリエによる、詩を味わうレシピエッ…

【詩を食べる】通りすがりの女に(ボードレール)/カルダモン風味のチョコレートスフ…

詩のソムリエによる、詩を「味わう」ためのレシピエッセイです。もうすぐバレンタインデー。そ…

#24 頭の中で白い夏野となつてゐる(窓秋)/白いガスパチョ

朝は7時に起きて、庭の水やりをする。ねぼけ眼で外に一歩出ると、目をあけられないほど白い夏…

#13 手(ホセ・ワタナベ)/ペルー風餃子エンパナーダ

このあいだ、ペルーのオリーブオイルを買った。  それをきっかけに「そういえば、ペルーの詩…

【詩を食べる】木蔭が人の心を帰らせる(谷川俊太郎)/新じゃがのヴィシソワーズ

溢れる光の季節に5月。新緑の季節。 樹々が圧倒的な生命力を見せだす初夏。 あまりに溢れる光…

#8 刃いま匂ひたつなり桜鯛(上田五千石)/天然鯛の茶漬け

釣れたての天然鯛を、ご近所の方にいただいた。ありがたや〜! 福岡の海ぞいに住んでいるので…

#7 夏みかん酸っぱし今さら純潔など(鈴木しづ子)/夏みかんゼリー

春から初夏は、いろんな種類のみかんがお店に並んでいる。 (戦後、みかんをたくさん作るぞ〜!という流れに乗った結果らしい) そして、ありがたいことに、あちこちから頂くので、 台所は、柑橘のいい香り。ポッと空間が灯るようなあかるい黄色。 甘夏、パール柑、ジューシィと3種がそろったので、ゼリーをこしらえた。 夏みかんゼリーの作り方 夏みかんゼリーの下にまっしろなミルクプリンをさきにこさえて、二層に。ゼリーはローズマリーの風味をつけてきりりと。 材料 みかん3個(種類をまぜてもい

#6 心の鮮度を落とさないように(詩とは何か?)/紫花豆

うれしいことがあった。 先日紹介したまど・みちおさんの「まめ」を受けて、 尊敬する大月ヒロ…

#5 わたしが生んだ!(新川和江)/野の花ちらし寿司

友だちが赤ちゃんを生んだ。 ばんざい! 新しい地平線が切りひらかれるような思いがする。 す…

#4 きょうのわたしは きげんのよい風(工藤直子)/人参のひらひらスープ

今日もごきげん工藤直子さんの詩がすきだ。 太陽も、風も、草も、生き生きしている。 アリは…

#3 豆に「まめ」というぴたりの名まえを(まど・みちお)/青大豆のマリネ

豆はかわいい春から初夏にかけて、豆をたくさん食べる。 スナップエンドウ、絹さや、うすいえ…

#2 春芽ふく樹林の枝々くぐりゆき(中城ふみ子)/アスパラのサラダ

生まれたての新芽に惹かれて4月のお散歩はたのしい。植物の生命力があちこちで芽吹いている。 …

#1 きみが歌うクロッカスの歌も(寺山修司)/クロックムッシュ

口ずさむひと春からいっしょに暮らしているひとが「オー・シャンゼリゼ」を口ずさんでいたので…