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閉鎖病棟に入院しましたPart2

急遽の入院だったので、必要な物と思われる物は多めに持って行って、細かい入院の手続きは親がしてくれていたみたいだが、私は血圧、体重、採血に荷物の持ち込み出来るものと出来ないものの仕分けに追われていた。


持ち物の全てに自分の名前を書かなくてはならなくて、持ち込めないものや多すぎるものは親に持ち帰って貰い、必要なものにはとにかく名前を書き続けた。


希死念慮や自殺願望かある人物が開放病棟に入院出来る訳がなく、入口が鍵付きの二重ドアの閉鎖病棟に入院する事になった。


病棟はとても綺麗で、トイレも広く、洗面所も沢山ある。
入浴は週に2回と決まっているらしい。



他にも沢山決まり事があって、好きに飲んだり食べたりは出来ず、お茶の時間やおやつの時間等が決まっている。


貴重品や現金やスマホも持ち込めず、ICカード的なもので病院内の電話のブースがあるから、それで電話をする事。
外部から直接私に連絡は取れないこと。


病院のルールも分からないまま、どこかに逃げ出したくて、死ぬよりも消えてしまいたくて、そんな衝動がどうしても抑えられないまま、看護師さんに言われるまま入院準備を進める。


ナースセンター?に近い4人部屋に案内され、窓際のベッドが私の場所との事。
ベッドの脇に低めのタンスが置いてあり、それを自由に使って構わないと言われた。


下着や服等をタンスにしまって、シャンプーや化粧水や本や飲み物、おやつ等は全て看護師さんが管理していて、必要な時か決まった時間内にしか使用出来ない。


部屋の窓は大きく広く見渡しがとても良い。
ただ、窓は開けられるが数cmしか開かず、網戸も移動出来ない仕様になっていた。


飛び降り防止なんだろう。


同室の女性が一人いて、色々とルールを教えてくれて助かったし有難かった。


閉鎖病棟なんて、奇声を発している人がいたり、拘束具を付けられて、身動きも取れない状態の人がいるイメージがあったが、私の入院した閉鎖病棟は静かで親切で優しい方が多く、実際に入院してみないと分からない事も多いんだなと思った。



それぞれに苦しみを抱えているから入院しているのに、何も分からない私に優しく色々教えて手助けしてくれる他の入院患者の方達。



自分が辛い時に、他人を妬むでも嫌悪するでもなく、人に優しく出来る事は凄いことで、私は本当に恵まれていたんだと思う。


色んなことが急に決まって、気持ちも身体もボロボロで、何が何だか理解も出来ず、ただ消えてしまいたくて、生きていたくなくて、存在していたくないばかりが頭に浮かび、夕飯もそこそこに薬を飲んで泥のように眠った。


そんな入院初日。


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