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統合失調症・抑うつ・スマホ依存当事者によるPMDD(生理前不快症候群)対策 10ヶ条

はじめに

 わたし自身のプロフィールをご案内させていただきます。当方、統合失調症・抑うつ・スマホ依存、そしてPMDD当事者です。

この記事では、月経開始前の約2週間のうちに起こる心身の不調対策として、自分なりに見つけた方法を、個人的な記録、備忘録もかねてご紹介しています。専門家によるアドバイスは含まれておりません。「この人はこういう対処をしているんだな」程度にご覧ください。これからご紹介する対策のうち、ご自分に合いそうなものをカスタマイズして良い感じに使っていただければ幸いです。あなたの穏やかな日々を願っています。

①適切な食事・効果的な間食

 すぐにできる基本的なPMDD対策としてまずご紹介するのが、身体をいじめない適切な食事法です。1日少なくとも2回、多くても4回までの栄養のある食事を、1食につき30分以上かけてゆっくり摂ります。タンパク質や野菜を多めに、炭水化物は少なめに。食事中はもちろん、合間の水分補給も忘れずに。1時間ごとに一口、二口ずつ飲みます。便秘を防ぐため、冬でも同様にします。コーヒーや紅茶はノンカフェインのものを。
 効果的な間食とは、食事の30分~1時間前に摂るものです。ナッツ類(特にくるみが◎)、一口サイズのおつまみチーズ、高カカオチョコレートなどがおすすめです。ただしもりもり食べたりはしません。1回につき3~5粒程度まで。何時間も食事をせずいきなりたくさん食事をすることで生じる、血圧・血糖値の乱高下を防ぐためです。間食によって血糖値の上昇がゆるやかになり、気分の急変動、身体のだるさやしんどさを防ぎます。
 これらを意識することで、過食(それによるイラつきなどの増幅)の予防にもなります。

②睡眠をしっかり摂る

 睡眠の質の悪さ、不眠などをすぐに今夜から改善するのは難しいかもしれませんが、まずは就寝の1時間前になったらスマホ、PC、ゲームなどデジタル・デバイスの使用をやめてみることです。端末に内蔵されている「使用制限機能」を使うなどして、スマホやネット環境から離れることが重要です。後述の「③スマホ・ネットから離れる」にも書きますが、ネットを離れることで、わたしの場合、入眠のしやすさが飛躍的に向上しました。睡眠導入剤を服用しても何時間も眠れない状態だったのが、布団に入って15分以内には眠れるようになったのです。睡眠とデジタル機器の使用時間には大いに関係があると思います。
 その他、少なくとも就寝の2~3時間前には食事や入浴を済ませること(勤務時間の都合や生活習慣の個人差があるので、目安としてご覧ください)、寝る前に冷たいものの飲食を避けること(白湯がおすすめです)、靴下や手袋などの防寒着は外して寝ること(手足先は身体の余計な熱を放出する役割があります)、ゆったりした服装、自分にあった寝具、ホットアイマスクや香の使用など、できることは色々あります。
 20代から50代くらいの人なら、約7時間ほどが適当な睡眠時間とされているようです。不眠は言わずもがな、過眠にも注意です。

③スマホ・ネットから離れる

 上の項では睡眠前のデジタル機器の使用をやめよう、という話でした。もしそれが習慣化できたら、今度は日中も頻繁にスマホやSNSをチェックする癖をやめるようにします。わたしはスマホ依存であると最初に書きましたが、つい先月まで1日12時間もスマホを見続けて気持ちが悪くなり嘔吐した、ということが数度ありました。もちろん、PMDDの症状もひどかったです。
 情報の嵐はイライラ・不安の原因。日中の決まった時間はスマホなどを別室に置いて過ごすのがベストですが、依存が強く離れると逆に不安、またはどうしても手元においておく必要がある人は、軽く布などかぶせて端末が目に入らないようにするのがおすすめです。
 現在わたしのスマホのスクリーンタイムは1日平均2時間ほどで、ネットに張り付くこともなくなり、精神的にかなり安定しています。自分は依存していないと思う方も、もしかしたら無意識の間にネットの閲覧でイライラや不安が増幅しているかもしれません。見直してみるのも有りかと思います。

④お風呂は湯船に浸かる

 冬は特に、シャワーだけでは温まるどころか身体を冷やすだけです。湯船に浸かることで代謝が促進されますし、乱れた気分・荒んだ気分を一旦落ち着かせることができます。どうしてもお風呂に入るのがだるい・つらい時もあるかもしれません、その時はせめて湯船に浸かるだけでも
 浸かる時間は人それぞれで1時間も2時間もお風呂で過ごせるという人もいますが、わたしの場合は長風呂・サウナ・岩盤浴などとは相性が悪くのぼせて倒れるため、5分が限界です。無理をすると命に関わるので、体質に合った入浴方法を優先してください。

⑤定期的な軽運動

 自分の場合は、抑うつや統合失調症の症状もあり、寝たきりの生活が2ヶ月続いていたので、まずは「付き添いをしてもらいながら週に2回のウォーキング」からはじめました。普段身体を動かしていない人が急に毎日大変な運動を続けることは難しいので、無理のない範囲から取り組むことにしました。感染症対策もきちんと行って、人気のないところを歩きます。
 後述の「⑥深呼吸(呼吸法)」と合わせて、朝や入浴後にストレッチを行うのも◎かと。禁忌として、スポーツ選手が追い込み時にやるような激しすぎる運動や本格的な筋トレなどは、PMDDの対策としても一般的な健康法としてもおすすめしません。基本は「身体をいじめないこと」です。苦痛を感じたり身体を傷めたりしては元も子もありません。適度なリフレッシュと、継続できることがまず第一です。

⑥深呼吸(呼吸法)

 イライラや不安が顔を出し始めたら、まず深呼吸する癖をつけることです。正確な呼吸法・瞑想法などをマスターする必要はなく、自分なりに習慣化できればいいのです。たとえばわたしの場合は、朝や入浴後、静かな空間で、腹式呼吸によって鼻から6秒ほどかけて息を吸い、口から同じく6秒ほどかけてゆっくり息を吐き出す、これを5セットやると決める、という感じです。
 深呼吸をする時間帯を決めたら、背筋を伸ばし、楽な姿勢で、目を閉じ、ほんの1、2分だけそういった呼吸に集中します。続けていると、心が乱れた時や不安や動揺に襲われた時も、「まずは深呼吸をする」というワンクッションを挟むことができます。
 本当は一人きりになって落ち着く時間を取れれば良いのですが、そうもゆかずつい近くにいる他人に当たってしまいそうになる時、深呼吸が極めて有効です。介護などの現場では、アンガーマネジメント(怒りのコントロール)の一環として、「イライラを自覚したらまず7秒間相手と離れて深呼吸」という方法を研修で教わります。

⑦耳栓(イヤホン可)でノイズ遮断

 ネットから離れるという話を先の項でもしましたが、それに少し関係します。PMDDで感覚過敏になるという人のなかには、人の声(大声や笑い声、話し声)はもちろん、TVの音声、犬の吠える声とか、工事の音など、日常の環境音でもイライラや不安などの引き金になることもあると思います。そういったノイズからは、なかなか遠ざかることが難しいものです。現にわたしの場合も聴覚過敏で、耳栓やイヤホンは必需アイテムです。
 ノイズキャンセリングイヤホン・ヘッドホンの購入を検討しているけれど高価でなかなか決断できない、という場合には普通のイヤホンで音楽を聴くとか、通販でセット販売されている耳栓(300円ほど)から始めてみるのがいいかと思います。

⑧負の感情は創作活動に昇華

 難しいことを言っているように思えるかもしれませんが、創作活動は無心になれるものなら何でもOKです。わたしの場合は詩や小説を書くことでしたが、他にも絵画や塗り絵、ちぎり絵、スマホのカメラで写真を撮る、造形(粘土や折り紙、空き箱やペットボトルなどの利用)、音楽(作曲アプリ、演奏ができる人は楽器を鳴らす)、自作クロスワードパズルやカードゲームの構想を練る、など色々あります。最近流行りのソロキャンプなども、自分で心地よい空間を作るという意味では創作的な行動だと思います。
 このようにネガティブな感情を創造的な行為に変えることを、心理学ではフロイトの防衛機制の一つ「昇華」と呼びます。創作活動にあまり馴染みのない人は、次項を参考にしてみてください。

⑨紙にペンでひたすら字を書く

 ⑧がなかなか難しい、という場合におすすめなのが、紙にペンで辞書などをひたすら書き写すというものです。これはわたしのやり方なので、無心になれるなら辞書以外のものでかまいません。むしろ、辞書だと嫌な単語が目に入ってしまい気分が悪くなる、ということも考えられます。そういう時は、好きな歌の歌詞などでもいいでしょう。
 デジタル・デトックスも兼ねて、写経を真似たこの行為を思いついたのですが、これなら自分で書く内容を考えたりせず手軽にできて、心の中の悪いものが落ちていくような感覚がして、とてもよいです。

⑩紙にペンで生活記録をつける

 「また紙にペンか」と思われるかもしれませんが、わたしは紙とペンほど偉大なものはないと思っております。自分で文字を書くことで、Twitterやブログ・生活記録アプリなどよりも、内容が自分の出来事として頭に残る気がします。また、筆跡によって「今日はどこか焦っている」とか「今は平静な気分だ」といった自己分析もできます。
 生活記録をつけると、自分が1日のうちに食べたものを振り返ることができ、過食・それによるイラつき・情緒不安定の予防になりますし、心身の調子のリズムを掴みやすくなります。イライラして他人に当たってしまったことなども包み隠さず書くと、自分を客観視でき、冷静になりやすくなります。
 どんな方法が合うかはもちろん人それぞれです。ですが、とにかく最初は食事と睡眠の記録だけでもつけてみてください。毎日の記録をつけ始めると、1週間、2週間……と日毎にページが増すにつれ、自分の努力の積み重ねが目に見える形になっていくのは嬉しいものですし、モチベーションになります。自分の記録がまとまった紙の束になっていると、それだけで何か一つのことを成し遂げたような気持ちになるのです。

 小さなことでも、現状を変えたいと思って行動する限り、かならずその成果は少しずつ目に見えるようになっていきます。ゆるやかに、着実に、よい方向へむかっていけますように。これは、わたし自身に対しての願いでもあります。

 (以上、長文で稚拙な記事をここまでご覧いただきありがとうございました。スキなどで応援してくださると元気がわいてきます。)

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