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恋文・ラブレター

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みんなのフォトギャラリーでイラスト・画像をご利用してくださった方の記事。 そして💬コメント欄には、書ききれない熱い想いをここに綴ろうと思います。ラブ❤️レター💌といっても、同性に対…
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#青ブラ文学部

#青ブラ文学部#一衣帯水の地のバレンタイン

#青ブラ文学部#一衣帯水の地のバレンタイン

(我、百姓の父母たるに、あに一衣帯水を限り、これを拯(すく)わざるべけんや一衣帯水の由来は、中国の『南史・陳後主紀』にある「我為百姓父母、豈可限一衣帯水、不拯之乎(我、百姓の父母たるに、あに一衣帯水を限り、これを拯(すく)わざるべけんや)」という一文です。

意味は、「私は民衆の親の立場にある皇帝である、細い川で隔てられている先にいる民を救わずにはいられない」といった内容になります。

●あの人と

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[対岸]| 青ブラ文学部

[対岸]| 青ブラ文学部

(本文約874字)

あれから15年か。
40歳での転職は楽ではなかったが、運よく今の会社に採用されたのも、立春過ぎのこんな寒い日だった。

「前の道路を渡ったところにあるあの建物、あれもウチのグループ会社。最近合併したんだ。ウチの社長と向こうの社長、ベンチャーからの起業でね。同志みたいなもんらしくて。向こうの経営が苦しくなった時に『一衣帯水だ。見捨てられん』とかって従業員もみんな雇い入れたんだ。

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一衣帯水の地のロミオとジュリエット    #青ブラ文学部 

一衣帯水の地のロミオとジュリエット #青ブラ文学部 

 こんな細い帯のような長く狭い川ひとつで、僕たちの世界は二つに分かれている。
 なんて、愚かなことなんだ。
 小舟を出して流れに逆らって漕ぎ出せば、すぐにでも手が届きそうなほど近いのに。

 違う言葉を使うから?
 食べるものが違うから?

 まるで大昔の悲劇の主人公みたいに僕が暮らすコルヴォ国と君が暮らすガット国は、ずっと敵対関係だ。

 この巨木を倒して川に浮かべようか。

 なぜ、こんな思い

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小説青ブラ文学部お題「一衣帯水の地のバレンタイン

小説青ブラ文学部お題「一衣帯水の地のバレンタイン

山根あきらさん
よろしくお願いします

男と少女の間には

こんなに近くにいるのになぜ触れることはできなのだろう?
貴方とわたしの間には
深くて細長い川があるようだ

ほんの細いものだけれど毒蛇のように長く
渡りたいのに 怖くて渡れない
「その谷を飛び越えてこい」と三島なら言うだろうか?
と喜代美は思ってウフフと笑った。
火じゃないの。もし落ちたら死んじゃうの。
そう思ったら足がすくんでしまう。

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~2/14 青ブラ文学部お題

~2/14 青ブラ文学部お題

「一衣帯水の地のバレンタイン」というお題で作品を書いてみませんか?

青ブラ文学部募集要項


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また、企画と関連のない記事へのタグ付けはお控えくだ

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『風に誘われて・・・』ぼくはくま  #青ブラ文学部

『風に誘われて・・・』ぼくはくま  #青ブラ文学部

*参加させていただきます。宜しくお願いします。🐻

*風に誘われて・・・

ぼくはくま。 熊だ。

今年にかけての熊穴の中で妹と共に産まれた。
ぼくも妹も母を選んで来た。

ヒグマの雲の世界で昔からの様々な話を聞いた。
北海道の山や森でエゾオオカミが生きていた時代・・・
王者のように誇りを持って生きていたヒグマたちの話には
憧れがあった。

ぼくもヒグマとして生きてみたいと思った。

でも、ヒグ

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青ブラ賑やかし帯

青ブラ賑やかし帯

 需要があるかどうかわかりませんが、「青ブラ文学部賑やかし帯」を作ってみました。
 ダウンロードするか、スクショして、企画に関係なくご利用ください。使えるかどうかわかりませんが。
#青ブラ賑やかし帯

ヘッダーに関しての注意⚠️

⚠️ヘッダーに関しては、「みんフォト」の登録されているイラストを正規の手続きに従ってご利用ください。
「みんフォト」のイラストに関しては、私が許可した方を除き、スクシ

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#名前の由来 | 青ブラ文学部

#名前の由来 | 青ブラ文学部

 noteが募集しているお題に「#名前の由来」というものがあります。
 前にも何度か、このお題で書いたことがありますが、だいぶ前のことなので改めて書いておきます。

https://note.com/info/n/n111be16f3e06

 個人で「#青ブラ文学部」という企画をしています。たまにですが、「青ブラとは何ですか?」という質問を頂戴することがあります。

 「青ブラ」とは、「青いブラ

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謦咳(けいがい)に接した記憶 1651文字#青ブラ文学部

謦咳(けいがい)に接した記憶 1651文字#青ブラ文学部

彼は、静かにこの地から去った。

命尽きた訳では無い。

ただ彼は己の宿命の通り、その時が来たから、この地から去っただけなのだ。

◈◈◈
「スイヒ王子。おはようございます」

「……はよ〜」

「…何ですか?その挨拶は」

「……うるせ〜な……」

太古の昔。

推菜(スイナ)国の王子であるスイヒは、毎日ある儀式や勉学に嫌気が差していた。
朝起こしにした家臣のランジにふざけた挨拶を返す程には嫌気

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憧れと尊敬の咳払い #青ブラ文学部

憧れと尊敬の咳払い #青ブラ文学部

「謦咳に接するような経験を持ちなさい」
 演劇部の顧問が久々に部屋を覗き込んだと思ったら、開口一番小難しい言葉を述べた。
「けいがい?」
「せっするって、生きもの?」
 部員たちが、ヒソヒソとしだす。
 シナリオ担当の副部長である私が言葉を知らなくて、どうする。と、胸を張りたいところだった。が、初めて聞く言葉だった。
「はい、先生。練習風景を見て頂くのは大変ありがたいことなのですが」
「ん? 何だ

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*冬の香り・#青ブラ文学部

*冬の香り・#青ブラ文学部

無感覚だと
蔑んでください
薄情者だと
軽蔑してください

冬の香りに
泣かないんじゃない
泣けないんです

山根あきらさん
ギリギリですが大丈夫でしょうか🥹
よろしくお願いいたします
(* u.u)) ペコリッ

#青ブラ文学部 ショートショート冬の香り

#青ブラ文学部 ショートショート冬の香り

この記事は山根あきらさんのこちらの企画に参加する記事です
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悠馬と初めて会ったのは、
大学1年の10月半ばのことだった。
悠馬はと俊哉はともに大学3年生。

田舎から都会の大学に出てきた圭奈は
入学式の日からずらりと並ぶ
サークル勧誘の看板や呼び込みを
ただ俯いて
逃げるように通り過ぎる二カ月間だった
妙な明るさとテンションの高さが
ただただ怖かった

前期の試験もおわり
キャ

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