バックオフィス業務DXの落とし穴-ダイエット編 Part 4|仕事は放っておくと増える
前回に引き続き、「メタボ化した業務の解決方法」の補足。
ダイエット編の最終回です。
早速いってみましょう!
この記事を読んでほしい人
管理職・チームのリーダー
自組織におけるICT/DX推進の担当者
仕事に追われて疲れ果てている人
1. 「誰も喜ばない仕事」を見抜く
なぜ見抜けないのか?:忙しすぎて思考停止
皆さん、日々忙しいですか?
「暇です!」っていう方は、そう多くなさそうですよね。
なぜ、私たちはこんなにも忙しいのか。
仕事が忙しいのは当たり前で、仕方のないことなのか。
いまの忙しさは、本当の忙しさなのか。
忙しすぎて、実は考えることすら放棄していませんか?
これを機に、常識だと思っていたことを、疑ってみましょう。
「批判的思考」です。
2. 仕事は、放っておくと増えていく
日々の業務というのは、増えていくものなのです。
自然の摂理(?)といってもいいかもしれません(笑)
これらは、筆者のチームで過去、実際にあったことです。
メンバーはルーティーン業務でパンパンになり、月末がくると膨大な報告書の提出〆切に追われて目が血走っていました。
管理者である筆者は、度々発生する問題に対処するため、ルールを増やし、守れているかチェックする業務に明け暮れていました。
(そもそもルールが多すぎて、筆者含むメンバー全員が把握できていませんでした。)
このように、業務は放っておくと増えていきます。
DX戦国時代、新たなビジネスモデルを開発しなければ競争力を失う窮地に立たされ、「新しいことを始めなきゃ」という危機感が組織にあるのも、一因ではないでしょうか。
既存の業務と新規の業務は、トレードオフの関係
何かを始めるには、何かをやめなければならない。
こんな当たり前のことを、私たちは忘れてしまったのではないでしょうか?
「24時間働けますか?」ときかれたら「頑張ります!」と残業しまくっていたジャパニーズビジネスマンは、かつての幻です。
労働人口が減少する中、自組織で頑張ってくれている貴重な人材は、それぞれ事情を抱えています。
自身の病気、育児や家族の介護など…。
今は残業続きで耐えられても、自身の環境やライフステージが変わったら、そういうわけにはいきません。
筆者の例(+つぶやき)
筆者自身、二人の子の母親です。
組織に貢献すべく日々努力する傍ら、日本の片隅で少子化対策にも(微力ながら)貢献中と自負しております。
よって、残業続きでは家庭が回りません。
どこのご家庭でも、こんな感じだと思います。
(仕事とプライベートのバランスが重要なのは、男女関係ありません!
妻が組織の戦力として働き続けるには、夫が残業を早々に切り上げ家に帰り、二人で家事育児を回すことが必須です。)
(そもそも子のいるいないに関わらず、また介護のあるなしに関わらず、組織人員のワークライフバランスを保つことは、パフォーマンスの最大化と密接に結びついています。
本題と逸れるのでここでは書きませんが、もしいつか機会があれば…。)
だからこそ、意識していただきたいのです。
何かを始めるには、何かをやめる。
そのために、定期的な業務の見直しを。
3. NOT TO DOリスト作りを習慣化しよう
筆者の例(再)
筆者のチームでも、毎週のミーティングで部下とともに
「どんな業務に圧迫されているか」
「廃止or自動化できることはないか」
を定期的に検討しています。
“NOT TO DO(やらないこと)リスト“作りです。
これをしないと、日々新たな試みや企画立案が進む中で、特にルーティーン業務で部下が疲弊。
いい仕事(クリエイティブな仕事)ができなくなってしまうのです。
(どんな仕事が”NOT TO DO“に該当するのかは、前述のとおり)
「仕事だから全部やらなきゃ」は間違い
繰り返しになりますが、
「仕事だから全部やらなきゃ(やるべき)」は間違いです。
管理職の皆様、是非ご自身と部下の方々を、この考え方から解放してあげてください。
そして、批判的思考とNOT TO DOマインドを習慣化してください。
ダイエットはきっと成功します。
さあ、まずは何をやめますか?(笑)
いかがでしたでしょうか?
『バックオフィス業務DXの落とし穴-ダイエット編』は、これにて完結です。
次回からは、『コミュニケーション編』がスタートしますので、是非チェックしてみてくださいね!