AYUN

独学でプログラミングを習得したことをきっかけに、デスクワークの自動化にハマりました。現…

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独学でプログラミングを習得したことをきっかけに、デスクワークの自動化にハマりました。現在は、主に中小企業のDX・デジタル化支援の仕事や、AIやオフィスツール、ノーコードツールを使った業務の効率化・自動化をテーマに講演や研修を行っています。

最近の記事

くら寿司とテスラで考える「人による仕事」の価値

 先日、木下斉さんがVoicyの冒頭でスシロー行って時代の変化に驚いたという話をされていました。中でも木下さんが着目したポイントは、下段のレーンに流れていた「スシローで働きませんか?」というバイト募集の広告。自動化が進んでいるためスキル不問な上、シフトにこだわらず働きたい日にショット的に働けるように業務設計が進化しているのだそうです。加えて、バイトした日には30%オフで食事ができるそうで「今日はスシロー食べたいから、ちょっと働いてから安く食べよう」という「習慣?」が成立してい

    • 「参加者名簿作り」という作業の自動化 #1

       私が所属していた組織では、イベントを企画し、関連のある企業や団体などに声掛けをして参加者を募集するということがわりと頻繁にありました。そのようなときに発生するのが「参加者名簿作り」という仕事作業です。今日はそうした面倒くさい名簿作りをどうやって自動化していったのか?について書いていきます。 なくならない名簿のメール送付  まず、私の言っているイベントというのは、参加者が何千人もいるような大規模なものではなく、多くても100人程度のものですが、そうしたイベントを企画すると

      • 続・日銀短観(のデータ収集)のはなし

         前回の記事で、私が以前行っていた、日銀が発表している短観のデータを自分の組織の集計シートにコピペするという(非人間的な)業務について書きました。  ExcelVBAを使ったこの作業の自動化に取り組み始めたことの私はまだまだVBA初心者でしたが(今でもまだまだですけどね)、「シートの移動やセルの値のコピー&ペーストがコードの実行でできるなら、自分が担当しているコピペの作業というのはすべてコード化して自動でできるはず」という強い信念のもと、ひたすら自動化を進めていきました。

        • 日銀短観(のデータ収集)のはなし

           先日Voicyを聴いていたら、税理士の大河内薫さんが10月1日に公表された日銀短観の話をされていました。  日銀短観というのは正式名称「全国企業短期経済観測調査」という、日銀(日本銀行)が行っている調査の一つです。日銀は金融政策を決定するにあたって、さまざまな調査をして経済全体の動向を把握するためのデータを集めているのですが、この調査では日本全国の企業にアンケートをして景気の現状や今後の見通しについて訊いています。  まあ、本来はそういうものなんですが、私にとって「日銀短観

        くら寿司とテスラで考える「人による仕事」の価値

          「慣れ」を「熟練」と勘違いするな

           これまで何回かに分けて、デジタル化が進まない組織はえてして年功序列で権威主義がはびこっているという話をしてきました。そんなことを考えていたら、先日、偶然にもVoicyパーソナリティーの澤円さんも「先輩というだけで無条件に尊敬されると思い込んでいて偉そうにする人」の話をされていました。  私は先輩だというだけで偉そうにする人とそうでない謙虚な人との違いは「慣れ」と「熟練」にあるのではないか?と思ったので、まとめてみたいと思います。 先輩風を吹かす「先輩」が出てきやすい年功序

          「慣れ」を「熟練」と勘違いするな

          デジタル化が進まない職場とパワハラが蔓延する職場の共通点

           担当者が交代してもやり方は何十年も変わらない、という現象が起きてしまうのはなぜか?ということで組織の体質や文化といった要因を前回考えてみました。今回はこうした仕事上の手法の変わらなさに加えて、パワハラが起こる組織の体質や文化も一緒に考えてみたいと思います。 デジタル化の遅れとパワハラ蔓延、一見すると別の問題ですが 私は、デジタル化が進まない、つまり、長年やり方を変えることができない組織はパワハラの蔓延という問題にも陥りやすいと思います。つまり、私の仮説は、このふたつは根っ

          デジタル化が進まない職場とパワハラが蔓延する職場の共通点

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#6

           #5では、前任者から引き継がれた方法を踏襲し、さらにそれをそのまま後任に引き継いでいくようなことを何十年も続けている組織の話をしました。私は、こういうことが起こる原因には、個人の性質と組織の体質や文化の2つがある、と考えており、今日はそのうち2つ目の組織の体質や文化について書いていこうと思います。 現状維持バイアス  人間は本質的に変化を避ける特性を持っており、変化することにメリットがあると分かっても現状維持を選んでしまいます。これが「現状維持バイアス」ですが、脳のエネ

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#6

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#5

           私が引き継いだ作業には、他にもうんざりするようなものがたくさんありました。今日はそのうちの一つを紹介しつつ、そういう作業がなぜ歴代引き継がれてしまうのか?について考えてみます。 うんざりする仕事「カチカチ」  #4で書いたような政府が公表している資料からのコピペ作業はほかにもたくさんあるのですが、前任者から引き継いだ仕事(作業)の中でもう一つ驚愕したものがありました。それが「カチカチ」(命名者不明)です。  ここで「カチカチ」がどのよう仕事なのかを説明しましょう。  

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#5

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#4

           Excelのファイルを開く・閉じる、シートのコピーや移動、セルの選択、コピー&ペーストを自動でできるようになった私は、いよいよ実際の仕事で使っているExcelファイルのコピペ作業(←大っ嫌い)の自動化に取りかかったのでした。 若手に手作業をさせる組織(人)と高度成長期の姑との共通点  仕事ではいろいろなコピペ作業がありました。例えば政府が出している統計資料のcsvファイルをダウンロードしてきて必要な部分を自組織で集計しているシートにコピペとか、データ会社から購入した膨大

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#4

          DIYとデジタル化に共通点はあるか?

           今日の話は、プログラミング学習からは少々ずれます。 最近家の片づけをしたことで、不要なものをかなり処分できました。そのおかげで、これまで物置と化していた部屋のクローゼット部分の使い方を見直そうという気になりました。 クローゼットの奥に棚を作りたい  件のクローゼットには、手前部分に押し入れでよく使われる衣装ケースが置いてあり、これが奥行き65㎝あります。また、旅行用のキャリーケースを2つ収納しておく必要もあり、そのほかにたまに使うミシンやペンチや金づちが入っている工具箱

          DIYとデジタル化に共通点はあるか?

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#3

          シートの選択や文字の入力、消去などがボタン一つでできるようになったことに興奮した私。この調子で大嫌いなコピペも自動化してしまえ!と学習は続きます。 ついに自動でコピー&ペースト!  「練習」という名前のシートのE3セルに「あいうえお」と入力して、その文字を消すことができましたので、今度はE3セルの「あいうえお」をC8セルにコピペしてみます。 Sub コピペ() Sheets("練習").Select Range("E3").Copy Range("C8

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#3

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#2

          本当に私のExcelも自動で動くのか? さて、私は2020年末に「ノンプログラマーのGAFA部長が教えるExcelマクロ入門 4時間のエクセル仕事は20秒で終わる」を参考書籍と決めて、マクロ(VBA)の学習を始めました。この時点ではまだマクロとかVBAとかプログラミングというのが何なのか?よく分かっていませんでしたが、「面倒くさくてイやな作業がワンクリックで終わる」の言葉だけを頼りにしていました。 初めて見た(意識した)xlsm形式  エクセルにはいくつかのファイル形式が

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#2

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#1

           タイトルにあるとおり、私はアラフィフになって初めてプログラミングなるものを始めました。今日はそれ以前、つまりプログラミングをする前の状況を少しお伝えさせてください。 都合のいい社員  私は、2011年にある非営利組織で派遣社員として働き始め、翌年末頃に正規職員に登用されました。組織内では「仕事さばきがよい」と言われる、事務処理能力高めの「組織にとって都合の良い職員」でした。こういう人は、どこかの部署の仕事が回っていない、となると複数部署の業務を兼務させられがちですが、私

          アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#1